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:: 2022/5/27 金曜日::

■[漫画]たとえ離れていたとしても「新米姉妹のふたりごはん」10巻

新米姉妹のふたりごはん10巻新米姉妹のふたりごはん10巻
出版社:KADOKAWA
作者名:柊ゆたか
作者twitter:柊ゆたかさん(@yutaka7) / Twitter
紙書籍通販:新米姉妹のふたりごはん (9)
Kindle版まとめ買い: 新米姉妹のふたりごはん
DMM電子書籍:新米姉妹のふたりごはん (9)

クリスマスプレゼントとして作られた屋上菜園を通じて、
マンションの人たちとの交流が増えたサチとあやり。
マンションの防災訓練に参加してお互いの大切さを再確認した二人だけど、
春休みには少し距離的に離れざるを得ないことが起きて…

防災訓練を機に非常食を使った料理をしてましたが、
まさか非常食でもお手軽に美味しい料理が出来るとは思いませんでした。
単純にあやりが凄い、というのもあるのですが。

ただ、そんなあやりも絵心はなかったようで…
お高い絵皿に憧れるあやりのためにサチが自作することを提案するも出来上がった絵柄が…

あれだけ料理の盛り付けが綺麗だから美的感覚はあると思うし、
手先は器用だと思うんだけど、まさか絵心だけがなかったとは…!
そんなあやりのちょっと拙いところがある絵皿だけど、
サチは欲しいと思ってくれるのが尊いですね。

お互いを想い合っているのがとても良かったです。

そんな仲の良い二人だけど、
春休みに二人揃って両親に会いにシンガポールに行く予定だったのが、
あやりがフランス料理教室に通うために物理的な距離を取らざるを得なかったのは、
二人の気持ちを思うとハラハラするというかソワソワするというか…
心がちょっとざわついちゃいましたね。

読者からすると二人の仲は相当良いんだけど、
二人からすると姉妹になってからそれほど時間が経ってないし、
何よりも血のつながりがないというのが心細いんでしょうね。

そんなあやりの心を読者の代わりに勇気付けてくれたみのりさんは良い叔母だと思います。

ちなみにカバー下のおまけ漫画がとても良かったですね。
あやりとサチの仲良し姉妹だけでなく、
みのりさんもお姉ちゃんと楽しそうにしてたし。
仲良きことは美しき哉。

:: 2022/5/26 木曜日::

■[漫画]初めての洋食、初めての休日。「うちのちいさな女中さん」2巻

翻訳家の令子さんと14歳黒髪三つ編み眼鏡女中のハナちゃん。
ハナちゃんが住み込みで仕事を始めたばかりだけど、
十歳の頃から鍛えた家事の腕と生来の生真面目さから、とても優秀なのであった!

ただ、ワーカホリック気味というか…
日記を付けたら業務日誌みたいになったり、
そもそも休日を与えられても何をすれば良いのかわからないのであった…!

ハナちゃんがお仕事を真面目にするのは美点だと思うし、
できればずっとその真面目さを保っていて欲しいんだけれど、
もう少し「気の抜き方」というのも見付けて欲しいな、と思うんですよね。

そう考えると令子さんは良い雇い主だと思うわけですよ。
休日の過ごし方がわからないハナちゃんを都会に連れて行ってあげて、
映画やデパート、そして新しい食事を楽しませてあげたんだもの。
それにしてもクリームソーダ初体験のハナちゃんはとても可愛かったです…w
お仕事は真面目にして、休日はまだ知らないことを楽しんで欲しいものですね。

それと昭和初期はまだまだ和食全盛なんだけれど、
洋食も市民権を得始めている時期ではあるんですよね。
令子さんと二人でカレーを作って食べる回も良かったですね。

自分が初めて作った洋食を前にキラキラしているハナちゃんも良いし、
初めて体験するカレーの美味しさに感動しているハナちゃんも微笑ましかったです。

次の3巻では夏に入ることになるけれど、
夏の女中さんのお仕事がどうなのかも興味がありますね。
3巻も楽しみです。

:: 2022/5/24 火曜日::

■[漫画]和風シャーリー「うちのちいさな女中さん」1巻

昭和初期、翻訳で生計を立てる蓮実令子さんは一人暮らし。
通いの女中だったトクさんが引っ越して来られなくなるので、
おじに新しい女中の紹介を頼んだところ、
やってきたのは三つ編み眼鏡の十四歳の少女、野中ハナちゃんで…

ざっくりと言うなら、日本版「シャーリー」です。
一人暮らしの女性のところにやってきた14歳の住み込み女中ですよ。
もちろん性格とかは諸々違うのですが、
寡黙で真面目なハナちゃんは、これはこれで大変に可愛らしいのです。

ハナちゃんは表情の変化が乏しいけれど、
それでも喜怒哀楽は読み取れるんですよね。
3年間の女中の経験はあれども田舎のお屋敷での経験なので、
東京の都会っぷりに驚くところがとても可愛らしかったです。

言われて見れば瓦斯コンロってとても手軽ですよね。
私も祖父母の家が昔は五右衛門風呂だったので、
薪での火付けの面倒さは多少なりとも知っているので、
初めて瓦斯コンロに触れたハナちゃんの感動も多少なりともわかる気がします。

ハナちゃんが触れる昭和初期からすると新しいモノに触れる驚きや、
女中として身に付けた着物の仕立て直し方とか、
当時の文物を知ることができるのも面白いですね。

唯一の心配は戦前の東京が舞台ということですね…
大丈夫かなぁ…

:: 2022/5/22 日曜日::

■[漫画]窮地での覚醒「ロメリア戦記 ~伯爵令嬢、魔王を倒した後も人類やばそうだから軍隊組織する~」2巻

辺境の地カシューで新人兵士たちを率いて魔物討伐をしていたロメリアは、
クマ退治のつもりで赴いた先で魔族の斥候部隊と邂逅してしまう。
歴戦の魔族に対してこちらは初陣がすんだばかりの新兵ばかり。
頼みの綱のリーダー格アルも重傷を負う中でロメリアが取った策は…

原作を読んだことでわかったんですが、
このコミカライズは脇役に深みを持たせるのがとても上手いですね。
汚職代官のセルベクすらも、彼の過去を描くことで彼のキャラクターがよくわかり、
それによってロメリアの業の深さも際立っていて面白かったです。

そして、ロメリアが王子との魔王討伐の旅路で出会った遍歴の癒し手。

原作では軽く触れられているだけの彼でしたが、
ロメリアの追想が描かれることで、
彼がどれだけロメリアに影響を与えたのがとても伝わってきたし、
彼に対してどのような想いを持っていたのかもわかり、
それ故に彼を失った時の慟哭も伝わってきてしまいましたね…

もちろんロメ隊のみんなもしっかり描かれているので、
ロメリアが慕われていることがよく伝わってきたし、
ロメリア本人が鈍感なのもとてもよくわかりましたねw
アルとレイの想いが報われる日は来るのだろうか…
来ない気がするなぁ…w

:: 2022/5/21 土曜日::

■[漫画]戦場の聖女「ロメリア戦記 ~伯爵令嬢、魔王を倒した後も人類やばそうだから軍隊組織する~」1巻

海を越えてやって来た魔族の侵略から国を護るため立ち上がったアンリ王子は、
その本懐を成し遂げたと同時に、旅を支えてくれたロメリア伯爵令嬢との婚約を破棄する。
ロメリアは魔王討伐の栄誉も受けられない中で魔王軍残党を駆逐するため、
辺境の地で軍隊を組織しようと動き出すのであった…!

マッグガーデンのマンガドアというアプリで連載しているので知名度はかなり低いのですが、
かなり良い出来のコミカライズで面白いです。
原作を読んだ後に読むと、良いアレンジをしていることがよく分かって感心します。

例えば魔王討伐してから帰国するまでのアンリ王子たちのやらかしを最小限にし、
読者が読んでてストレスを感じないようにしていたり、
セッラ商会のミネボーの心情を見せることでクズっぷりを見せたり、
ロメリアが組織する軍の中核を担うことになるアル視点を見せることで、
彼のこの時点の気持ちが分かるようにしてたりと、とても良い感じなのです。

それでもロメリアの父親の気持ちは敢えて見せないようにしているのでしょうね。
でも、彼の気持ちは何となく伝わってくるような気がします。

原作でも不器用な優しさを感じてましたが、
コミカライズで顔が見られることで、それがより分かりやすくなったような気がします。

ロメリアはおそらく父親似だと思うんですよね。
心の中では感情が荒れ狂ってても表情に出ないところと、
偽悪的に振る舞ってでも目的を達しようとするところとか。

娘のために悪意に晒されようとも宴に出るところとか、
戦場で兵士を鼓舞するために戦えないのに飛び込むロメリアとよく似ていると思うんですよ。

この漫画は戦記モノなので戦闘が多いのですが、
これだけの画力でここまでしっかり描くのは大変だろうな、と思います。
とても面白いので続きも是非読んでいきたいところです。
まぁ、原作読んでるとこれからのバトルはどんどん人数も装備も大変になっていきそうなので、
大変だろうな、とは思うんですけどね…w

:: 2022/5/19 木曜日::

■[漫画]無神経男子とめんどくさい女子「隣のお姉さんが好き」1巻

隣のお姉さんが好き1巻隣のお姉さんが好き1巻
出版社:秋田書店
作者名:藤近小梅
作者twitter:藤近小梅さん(@hujiume) / Twitter
連載サイト:隣のお姉さんが好き | マンガクロス
紙書籍通販:隣のお姉さんが好き (1)
DMM電子書籍:隣のお姉さんが好き (1)

次原佑、中学二年生。
ある日、隣りに住んでいる3つ年上の幼馴染み、星野心愛さんに恋をする。

この物語は無神経で直球な中二男子が、
デリカシーのないめんどくさい映画好きの高二女子に恋するお話。

甘々なラブコメ「好きな子がめがねを忘れた」を描いている藤近小梅さんのことだから、
新作も甘々なものになるものだと思っていたら、
思春期のめんどくささとほろ苦さを煮詰めたようなラブコメを出してきたよ!
過去の自分を振り返って共感して、羞恥しちゃう系のラブコメです。

佑はとても直球なのが美点でもあり欠点でもありますね。
好意をストレートに伝えるのは思春期男子にしては偉業だと思いますよ。
ただ、何事も直球で伝えるのが正しいわけではないのです。

それがわからないのが若さってもんなんだろうなぁ…
末っ子だから無自覚に甘やかされて育ったからなのかもだけど。

そして心愛さん!
アメリカ人とのハーフの美人でおっぱいも大きいんだけど、
めんどくさい上にズボラでポンコツなところもあるんですよね。
よく知れば佑に「かっこいい」と言われても上っ面しか見てないな…
という解釈になるのも納得の残念さです。
そんな心愛さんの実態を知っても好きだと言う佑には答えてあげて欲しいものですが。

今のところは一方通行だし、甘い雰囲気というものは感じられないけれど、
2巻以降どうなるのかはまだ未知数ですからね。
佑は何だかんだで少しずつ成長しているし、これからに期待できる可能性は残ってますよ。
心愛さんの色んな面を知っても恋心を失わず、育っていって欲しいものです。

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