本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集3 12月14日発売!
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:: 2021/9/4 土曜日::

■[漫画]背中から伝わる想い「ルックバック」

ルックバックルックバック
出版社:集英社
作者名:藤本タツキ
作者twitter:ながやま こはるさん(@nagayama_koharu) / Twitter
紙書籍通販:ルックバック
DMM電子書籍:ルックバック

「チェンソーマン」の藤本タツキさんがジャンプ+で発表した短編…
というには長すぎる、単行本1冊分の作品なんですが、とにかく凄かったです。
藤本タツキさんの自伝のようであり、京アニ放火事件の追悼のようであり、
漫画家特攻属性の漫画でした。

小学4年生の学年新聞で4コマを連載して褒められて自信を持っていた藤野ちゃんが、
引き篭もりの京本ちゃんという圧倒的画力を持つライバルが出来たことから始まる物語です。

漫画に限らず、ゲームでもかけっこでもテストでも、
何らかのジャンルで学年で1位で自信があったのに、
世間の広さを知って挫折するというのはよくあります。

藤野ちゃんの場合はそこで諦めずに本を買って独学で努力を積み重ねるのが偉いと思うんですよ。
それでも縮まらない画力の差、周囲からの心ない言葉、
そういったものを前に筆を折るのもわかるんですよね…

ただ、卒業証書を届けに行った京本の家で見た、自分よりも密度も量も多い努力と、
その画力を持つ京本から向けられる100%尊敬の篭もった言葉は、
周囲からの言葉を吹き飛ばしちゃうんだよなぁ…

喜びが隠しきれない表情、
嬉しさで雨の中でも全力で浮かれてしちゃうスキップ。
どれだけの歓喜が彼女の中で炸裂しているのか、とても伝わってきます。

とはいえ、二人で一緒に作った漫画でステップアップして、
順調に漫画家として成功するだけではこの物語が終わるわけがなく、
これすらも話の導入にすぎないのが凄いところです。

この後の展開はショッキングな内容もあり、
何よりもネタバレしちゃったら面白さが薄れると思いますので、
是非とも買って読んで欲しいと思います。

:: 2021/9/3 金曜日::

■[漫画]好きな人はお兄ちゃんの親友でした。「友人の妹」1巻

友人の妹1巻友人の妹1巻
出版社:白泉社
作者名:志摩時緒
作者サイト:SCARECROW
作者twitter:志摩時緒さん(@shimaso) / Twitter
紙書籍通販:友人の妹 (1)
友人の妹 (1)

シスコンな幼馴染みに頼まれて妹の麻衣ちゃんを見守りに行ったら、
好みのタイプだった上に向こうも好意的だったため、
あっさりと友情を裏切って自分の恋路を優先する髙橋太一くんと麻衣ちゃんのラブラブな日常物語!

最初に言っておくと私はこの太一くんのことが好きではありません。

幼馴染みに頼まれたのにあっさり反故にする、というのはどうかと思うけど、
一方的に頼まれただけなので、そこはまぁ、譲歩はできるんですよ。
ただ、告白の仕方だけがダメです。

告白っていうのは顔どころか耳まで真っ赤にして、
緊張しすぎて身体が震え、怖くて相手の顔もまともに見れず、
頭が真っ白になり、何を言っているのか自分でもわからなくなり、
ドモりながらでも精一杯の気持ちを伝えるもの…
という古くさい感性を私はしているので、
テレもなくサクっとかましている所がとてもイケすかないんですよね。
このスカしたクソチャラ男がっ! ってなっちゃうんですよ。

ただ、この観点でいくと麻衣ちゃんは合格です。
とても良いですね。

表面上はクールだけど、誰もいないところでは赤面しているとかポイント高いです。
子供の頃から好きで、同じ高校、同じ部活と追いかけてくるとか、
一途な恋する乙女っぷりも最高じゃあないですか。
この漫画の魅力の8割以上は麻衣ちゃんで出来ています。(当社調べ

付き合いたてでスマホをずっと気にしているところか、
お弁当をイチャついて食べるところとかも良いですよね。
とても可愛いと思います。

ただ、可哀想なのがシスコンの康輔お兄ちゃんですよね。
親友には裏切られ、妹には誤魔化され、完全に道化じゃないですか。
せめて幸せになって欲しいと思いますし、
バレたら太一を全力でぶん殴って良いと思います。
私は許しますよ!

:: 2021/9/2 木曜日::

■[漫画]姉弟と男女の間で「微熱空間」4巻

微熱空間4巻微熱空間4巻
出版社:白泉社
作者名:蒼樹うめ
作者サイト:a p r i c o t +
作者twitter:蒼樹うめさん(@umeaoki) / Twitter
紙書籍通販:微熱空間 (4)
Kindle版まとめ買い:微熱空間
DMM電子書籍:微熱空間 (4)

うめてんてーに萌え殺されてしまう…!

亜麻音ちゃんと直耶くんの姉弟ラブコメが、また一つ階梯を上がってしまいました。
そして、それを読んだ私は布団の上でゴロゴロと萌え転がりました。
余りのニヤニヤっぷりに頬が緩みっぱなしでした。
ホント、うめてんてーに萌え殺されるかと思いましたよ…!

亜麻音パパの家族サービスだけど、
実質的に二人のデートになっててニヤニヤしてた所に、
亜麻音ちゃんにもたれかかられて寝ちゃうからの…

ですからね!
もうこの時点で私はラブコメ濃度の高さにメロメロになってましたが、
これすらも序の口に過ぎなかったのです…!

正直、直耶くんはかなり頑張ったと思うわけですよ。
結構我慢強かったと思うわけですよ…!
こんな無防備な亜麻音ちゃんが四六時中傍に居て、よく暴走しなかったと褒めてあげたい!

寝惚けた亜麻音ちゃんはとても甘えん坊になるというか、
素直になる感じなんですね。
お父さんに頼るのではなく、直耶くんに頼るあたりが良いですよね。
うーん、亜麻音ちゃんの心の中では既に直耶くんが多くを占めてるんだなぁ…
と、そう感じてしまいます。

直耶くんも心の中でお母さんを考えて乗り切ってたりしたけれど、
流石に停電の暗闇の中で二人きりというシチュだと無理でしたね…!

むしろよくここまで耐えたと賞賛をしてあげたい。
というか、ここでも一応ちゃんと踏み留まっていたのに、
一歩を踏み出させる一言を口に出しちゃう亜麻音ちゃんが小悪魔にすぎる…!
うーん、これは可愛い小悪魔なお姉ちゃんだわ…
これには陥落ですわ。

しかもこの小悪魔、もとい亜麻音ちゃんってば…
ここまで進んでまだ踏み留まろうとするあたり、
本当にちぐはぐですよね。
うーん、次の5巻では一体どうなってしまうのか…!?
考えるだけで頬がニヤけてしまう…!

:: 2021/8/31 火曜日::

■[漫画]幾花にいろエロ漫画デビュー作も収録!「丹」

丹
出版社:GOT
作者名:幾花にいろ
作者twitter:幾花にいろさん(@ikuhananiro) / Twitter
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DMM紙書籍通販:

現在は主に一般誌である楽園で活躍されている幾花にいろさんですが、
その直前は快楽天で描かれており、更に前はアンスリウムで描いてたんですよね。
エロ漫画デビューはアンスリウムだったんですが、
アンスリウムでの単行本はずっと出ずにモヤモヤしてたんですよねー
今回、ちゃんと出たことにとても安心しております。

エロ漫画デビュー作となる「開き直り」は巻末に収録されているんですが、
確かに描き慣れてないなぁ、と感じますね。

内容はお互いに初体験を迎える男女が手探りな状態で始まり、失敗しながらヤっていくんですが、
そのぎこちなさがが良いんですよね。
こういったストレートではないエロの雑味が結果としてエロを風味豊かにしているんですよ。
こういうところが幾花にいろ作品の良いところだと思います。

それと注目したいのが「落花流水」ですね。

学生時代の同級生にとたまたま再会して、
記念に飲んで徐々に盛り上がってからのコレですよ。
童貞男子のアタフタっぷりがとてもリアルに描かれており好感度が高いです。

あと、ヒロインである沖島さんがタレ目というのがレアですね。
幾花にいろヒロインは基本つり目ばっかりなので。
タレ目で優しいけど、経験者の沖島さんに色々と教えて貰いながら、
ぎこちないけど興奮度MAXでセックスする長命寺くんが良かったです。

逆に主人公の好感度がマイナスなのが「秘密」シリーズの弘樹ですね。
いつまで経ってもヤラせてくれない彼女の圭さんに不満が募り、
他の女子に迫られたら簡単に身体の関係を持ってしまう浮気男なんですよ。
ただまぁ、第一話の相手である幼馴染みのお姉さんである基子は良いんですよね…

弘樹のことがずっと好きだったことが伝わってくるし。
ここで弘樹が圭さんに操を立てるなら良し。
基子の想いに応えて、圭さんと別れて基子と付き合うのもまた良し。
しかし、実際は圭さんに秘密にして基子と浮気をしているわけで…
うーん、クズだわ…w

あとがきによるとハーレムモノを目指したらしいんですが、
この主人公の性格でハーレムモノは無理でしょうね…w
クズエロとしてはとても良かったと思います。

しかし、これで幾花にいろさんのエロ漫画は殆ど単行本化されたことになりますね。
快楽天のが1,2作品くらいまだ収録されてなかったと思うけどここ最近は描かれてないからなー
ボチボチで良いから描いて欲しいものですね…
幾花にいろさんの漫画は一般向けだけなくエロ漫画もとても好きなので。

:: 2021/8/30 月曜日::

■[漫画]社交性エクストリームモードの英雄「そのへんのアクタ」2巻

そのへんのアクタ2巻そのへんのアクタ2巻
出版社:白泉社
作者名:稲井カオル
作者サイト:171号室
作者twitter:稲井カオルさん(@Kaoru_Inai) / Twitter
紙書籍通販:そのへんのアクタ (2)
DMM電子書籍:そのへんのアクタ (2)

宇宙から来たイズリアンとの戦闘が日常になったゆるゆるアポカリプスで、
戦闘バカの終末の英雄、芥仁が鳥取に左遷されて、
平和ボケの日常に適応障害を起こしながら過ごしていく「そのへんのアクタ」2巻です。
まさかヤングアニマルZEROがちゃんと続いて2巻が出るとは思わなかったなぁ…

基本的に稲井カオルさんの作品はシリアスになりきれないというか、
シリアスかと思わせてコメディ、という作風ですので安心して読めますね。
基地の同僚に嫌味を言われても通じないかと思えば、
高校生みたいな喧嘩をしていて、とてもアホらしくて面白いです。

1巻終盤でイズショット(特攻兵器)に細工をされて不具合を起こされてたけれど、
それらの原因は芥が来る直前に出奔していた桐生隊長が原因だったんですね。

桐生隊長本人が悪いというわけではなく、
みんなにとって太陽のような存在だった桐生隊長が、
芥が左遷されてきたせいで出奔したと考えた人が、
どうにかして戻ってきて欲しいから起こした騒動だったわけで…

まぁ、そういった問題もシリアスになりきれず、
桐生隊長も陽キャに見せかけたちょっと困った人だったりと、
基本的に笑えるコメディになってて面白かったです。
あと、芥と百福さんの仲が少しよくなってて微笑ましかったですね。
3巻では芥がもうちょっと基地の人たちと馴染めると良いですね。

:: 2021/8/29 日曜日::

■[漫画]王女の気高さと聖女の凛々しさ「Fate/Grand Order -mortalis:stella-」3巻

Fate/Grand Order -mortalis:stella-3巻Fate/Grand Order -mortalis:stella-3巻
出版社:一迅社
原作者名:TYPE-MOON
原作者サイト:TYPE-MOON Official Web Site
作者名:白峰
作者サイト:https://shiramine09.tumblr.com
作者twitter:白峰さん(@shiramine_) / Twitter
紙書籍通販:Fate/Grand Order -mortalis:stella- (3)
Kindle版まとめ買い:Fate/Grand Order -mortalis:stella-
DMM電子書籍:Fate/Grand Order -mortalis:stella- (3)

FGO 2部六章に続いて月姫をプレイ中でTYPE-MOON熱が高まっている現在ですが、
FGO 1部一章オルレアンがこの3巻で描かれています。

ジャンヌのマリーの乙女の語らいは微笑ましかったけれど、
その微笑ましい日常だけで終われないのがFGOであり、カルデアの人理修復です。
マリーを狙って襲ってきたサンソンとデオンを迎え撃つマリーの姿は、
王女としての威厳があり、気高かったですね。

そんなマリーの気高い姿を見たことで、
聖女として立ち上がったジャンヌの姿は凛々しかったです。

霊基再臨というFGOのシステムを使って、
ジャンヌの成長と覚悟を見せているのは上手いな、と想いました。
それと令呪を使ってジークフリートの見せ場を作ってあげたりと、
FGOのシステムとストーリーの盛り上がりをリンクさせるのが全体的に巧みですよね。
FGOのことをよくわかっているなぁ、と感心します。

次は第二特異点のセプテムなのでしょうか?
他のコミカライズとの整合性というかそういうのもあるだろうけど…
単行本は恐らく来年発売になると思うので、ゆっくり待つことにします。

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