本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集3 12月14日発売!
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:: 2024/1/13 土曜日::

■[漫画]嵐の中で輝いて「すべての人類を破壊する。それらは再生できない。」14巻

1999、七の月。
人工衛星が日本本土に墜落する直前に動き出した少年少女。
MtGを愛する二人は約束通り、世界が終わる日に会うことが出来るのか…

はじめへの初恋が破れ、暗黒面に堕ちた†アンゴルモア†もとい八雲だけど、
彼女の過去回想を読んでると同情してしまいますね…
趣味が男の子なため女子からは迫害され、
身体が女の子だから男子からも入れて貰えない。
平成初期だとどこにでも見られた悲しい光景ですよ…

そんな時に偏見なしで自分と向き合ってくれた初めての異性がはじめなんですね。
そりゃ好きになるし、執着しちゃいますよ。
八雲の気持ちも痛いほどにわかるんだけど、
はじめも大切な恋のために動いているだけに、やるせない気持ちになりましたね…

そして大人たちの努力で人工衛星落下は阻止され、
慧美も両親と話し合って引っ越しは延期になったことで、
八月の夏を友達と彼氏と一緒に過ごすことになるんですが…

慧美ちゃんってば小悪魔ね!
これは引っ越す前に素敵な初体験もしそう。

そんな青春を送る少年少女たちに感化されたのか、
慧美パパも考えを改めたようですね。
というか一族に反対されてまで学生結婚したくせに、
こんな大切な情熱を見失ってたとか何やってんの慧美パパ…
それは忘れてはいけない、一番大切なモノじゃないですか…!

そしてこのまま素敵な日々が過ごせるんだと思ったら、
311の現実を見せてくるとか、本当にえげつないな…
そうか… 未来の慧美が見ていたのはそういうことか…
これはまた… キツイことになりそうだ…

:: 2024/1/12 金曜日::

■[漫画]肥大化したワカメの自尊心「Fate/stay night[Unlimited Blade Works]」4巻

Fate/stay night[Unlimited Blade Works]4巻Fate/stay night[Unlimited Blade Works]4巻
出版社:KADOKAWA
原作者名:TYPE-MOON
原作者サイト:TYPE-MOON Official Web Site
作者名:森山大輔
作者twitter:森山大輔さん(@dai_greyhound) / Twitter
紙書籍通販:Fate/stay night[Unlimited Blade Works] (4)
Kindle版まとめ買い:Fate/stay night[Unlimited Blade Works]
DMM電子書籍:Fate/stay night[Unlimited Blade Works] (4)

学校で謎のサーヴァントに襲われた士郎。
令呪を使ってセイバーに頼らず、自分の力だけで切り抜けようとするのは自信過剰だけど、
相手が士郎をいたぶるつもりだったので、何とか凛が間に合って…

士郎のバカさに毒気を抜かれた凛だけど、
衛宮切嗣の魔術師としての在り方を聞いたら、
真っ当な魔術師である凛には到底受け入れられないんですよね。
この時の凛の葛藤を表情と過去回想で見せるのはとても上手いと思います。
読者の大半がFate/Zeroを知っているからこそできる演出ではあるんですが、
森山大輔さんのFate/stay nightへの解像度の高さが伺い知れるのです。

他にもアーチャーが士郎へと語ったくだりですが…

これもUBWルートの真相を知っていれば、
かなり重要なことを言っていることがわかるんですよね。
この時のアーチャーの表情もよくわかってらっしゃる…!

でも、一番よくわかってらっしゃると思ったのはワカメですね!

魔術師家系の自分ではなく、士郎の左手に令呪が浮かび上がる兆候に気付いたワカメは、
内心で嫉妬と焦燥感とやるせなさが大変なことになっていると思うんですよ。
望んでも得られなかった資格をよりによって士郎に取られたとか、
そりゃ気が気でないでしょう。

だからこそ、自分がマスター権限を得られたことを見せびらかしたくなるんだと思うし、
こういった表情をするんですよ。

たとえ借り物でも、その事実から目を逸らし、
命のやり取りをするということを本質的に理解できず、
両親と祖父から愛情を受けずに育ったからこそ、
自分を見て欲しいと望んでいたからこそ肥大化した自己顕示欲が、
マスター権限を得られたことでとても満たされたことによって、
醜い誇らしさが内面から滲み出ているんですよね…!

いやはや、本当に森山大輔さんは原作への理解度が高い!
それがよく伝わってくるワカメ溢れる4巻でした。

:: 2024/1/11 木曜日::

■[漫画]恋と愛の輪唱「カノン」

カノンカノン
出版社:白泉社
作者名:ハルミチヒロ
紙書籍通販:カノン
DMM電子書籍:カノン

ハルミチヒロさんが楽園で描く漫画はちょっと不思議というか、
私の感性にない方向性の作品ばかりで、読むと新鮮な気持ちになるんですよね。
「人魚」とか「夢の女」とか、予想外な設定すぎて胸がざわつくというか…
それもまた良いんですけどね。

今回の単行本で私のお気に入りなのは「one’s place」です。

シングルマザーの母を持つ美夜は、母の親友の暦をもう一人の母のように育ち、
中学生になったことで色々と気付きはじめるという話です。

母の蜜が鈍感な上に恋愛好きで男を見る目がなくて、
わりと本当にダメな母なんだけど、暦はそんな蜜のことが大好きで…
頼って貰えて、美夜の世話をすることが嬉しいという、
ちょっと歪なんだけど、真っ直ぐな愛が尊いと思えます。

それにしても娘の美夜は気付いているのに、
母の蜜は全く気付いてないのは、
美夜は暦に育てられたんだなぁ、と思いますね。
料理もそうだけど、本当に色々と影響を受けてそう。

そして表題作の「カノン」ですけど、これもまた面白かったです。
事故で認知症のようになった老人が自他ともに若く見えるギャップを描いてるんですが…

自分だけじゃなく、妻のさくらさんも若く見えているあたり、
妻への愛を感じられて良かったです。
熟練夫婦なのに記憶が一時的に無くなったせいで、
もう一度新婚のような新鮮なところが見える微笑ましさがあるんですよね。

:: 2024/1/10 水曜日::

■[漫画]戦う覚悟「石神戦記」2巻

石神戦記2巻石神戦記2巻
出版社:双葉社
作者名:古日向いろは
作者サイト:ひなたぼっこ
作者twitter:古日向いろはさん(@iroha_kohinata) / Twitter
連載サイト:石神戦記 – 古日向いろは | webアクション
紙書籍通販:石神戦記 (2)
Kindle版まとめ買い:石神戦記
DMM電子書籍:石神戦記 (2)

王太子を擁する王太后派と穏健な王弟派で揺れる日倭津国。
婚姻で王弟派についた瑞穂領は領主のサクの結婚式で、
王太后派に唆された部下に謀反を起こされてしまう。
サクに嫁を頼まれた弟のイサザは地下に封印されていた石の民ヤチホを蘇らせ、
夫婦になる条件で力を貸してもらい窮地を脱するのだった…

イサザとヤチホは夫婦の契約を交わしただけだというのに、
隻腕となったイサザを保護していたヤチホの石が暴走するわ、
力が流れ込んで刺客としてやってきた他の石の民を撃退するわ、
何がどうなってるのかわからないけど、ワクワクしますね。

兄嫁のミオの故郷、江波領への逃亡中も虐げられる民を見捨てず、
どうにかして助けようと行動するイサザは格好いいですよ。

無闇にヤチホの力に頼って無双するのではなく、
できるだけ人が傷付かないような策を出して、
自分が囮となる危険な策でも実行する覚悟がありますからね。
絵を描くのが好きな穏健な性格でも、
領民を愛する領主の弟であるところをしっかりと見せてくれます。

ただ、王太后派は次々と手を既に打ってきているので後手に回ってしまい、
イサザたちにとって厳しい状況になっているんだけど、
そこはヤチホの力を上手く使って挽回しようとしているんですよね。
イサザはヤチホの力を使うべき時はしっかりと使う覚悟がありますよ。

そんなイサザたちの旗頭となるべき王弟ですが…

穏健派というか平和主義というか事なかれ主義というか…w
まぁ、気持ちはわかるんですけどね。
狂ってるのは王太后だけで王太子も悪い子じゃないし。
むしろ王太后を操っていると思われる占祇官が一番怪しいんですよね…
石の民を狙った他国からのスパイというあたりな気がしますが、どうなのかなぁ…?

いくら王弟が何とか平和裏に収めようと頑張っても、
流れは最早止められない段階まで来ているので、
王弟もイサザみたいに早く覚悟を決めないと、
蟄居どころか殺されると思うので頑張って欲しいものです。

:: 2024/1/9 火曜日::

■[漫画]両親への気遣い「焼いてるふたり」13巻

焼いてるふたり13巻焼いてるふたり13巻
出版社:講談社
作者名:ハナツカシオリ
作者twitter:ハナツカシオリさん(@hntkchan) / Twitter
紙書籍通販:焼いてるふたり (13)
Kindle版まとめ買い:焼いてるふたり
DMM電子書籍:焼いてるふたり (13)

莉奈ちゃんアイドルデビュー!?

福山夫婦を取材したテレビ局の人からバイトを度々頼まれ、
遂にはアイドルをやることになった莉奈ちゃんですが、
アイドル好きの三船くんにはクリティカルなお仕事ですね!
これで三船くんと夫婦になるための準備は整ったと言えましょう。
まぁ、アイドルは恋愛禁止なんだけどね!

そんな目先のことだけじゃなくて、
福山夫婦のご両親の定年後の話も色々と描かれてましたね。
確かに読者層的にもマッチするというか、
私も数年前に母を亡くしていますから遺影の準備とかの重要性はわかりますよ。

その内、生前からの遺産相続の話とかもあるのかなぁ…
認知症が始まる前にやっておいた方が良いですよ、ホント。
健太は長男だからやることは多いでしょうし。
ただ、マジメにやるような漫画じゃないからなぁ…
そこら辺の匙加減は必要でしょうけど…

まぁ、そんな話は兎も角。
今回は千尋さんが人酔いするのに宴会に憧れがあるから、
友人だけの小さな宴会をしていましたが…
経験値が低いため色々と小さな失敗と見積もりの甘さを露呈していましたね!
でも、そういったものも笑顔で良い思い出にできるのは良かったと思いますよ。
良い夫、良い友人に恵まれた千尋さんだからこそですよ。
これからも懲りずに宴会を開いて経験を積んで、
そのうち商工会の人たちとも出来るようになると良いですね!

:: 2024/1/8 月曜日::

■[漫画]幼馴染みより好きな嫁「トニカクカワイイ」26巻

トニカクカワイイ26巻トニカクカワイイ26巻
出版社:小学館
作者名:畑健二郎
作者twitter:畑健二郎さん(@hatakenjiro) / Twitter
紙書籍通販:トニカクカワイイ (26)
Kindle版まとめ買い:トニカクカワイイ
DMM電子書籍:トニカクカワイイ (26)

アシモくんとひまりちゃんと再会したナサくんと司ちゃん。
何故かアシモくんとナサくんの東大模試対決が決まっちゃったけど、
それとは別に司ちゃんの秘密に気付いたひまりちゃんが迫ってくるぞ!
ポンコツ司ちゃんは一体どこでバレるようなうっかりをしたのか…?

それにしてもひまりちゃんは偉いですね。

幼稚園の時の失言を覚えているだけじゃなくて、ちゃんと謝れるんですから。
私も幼稚園の時の失言で友人を傷つけたことがずっと心に棘が刺さってますけど、
もし再会できたとしても素直に謝ることができるのか、自信がないです。

そんなひまりちゃんとアシモくんの嬉し恥ずかしラブコメも良いけれど、
ひまりちゃんの目の前で一度死んでる司ちゃんは秘密がバレそうでピンチですね。
司ちゃんは優しいから昔から何度も人を助けるために死んでるんですよね。

とはいえ中身がポンコツなので色々とやらかしまくってるんですけど、
今度は真魚少年と来ましたか…
どう考えても後の空海ですね、わかります。

これからしばらくは空海編も入りますが、
基本はひまりちゃんとアシモくんの話になると思います。
サンデー本誌では休載が多いからこの単行本からあまり進んでないんですよね…
早く決着がついて欲しいものです。

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