本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集3 12月14日発売!
特典SS他、新規短編&中編も多数収録!
:: 2020/6/24 水曜日::

■[ラノベ]少年少女の淡い青春物語「大嫌いな君に、サヨナラ」

大嫌いな君に、サヨナラ大嫌いな君に、サヨナラ
出版社:PHP研究所
作者名:筏田かつら
作者twitter:筏田かつらさん (@ysk1120e) / Twitter
DMM通販:大嫌いな君に、サヨナラ

筏田かつらさんの新作ですが、名義が「いかだかつら」と平仮名になってますね。
主要人物が小学六年生だし、児童向けの作品だからでしょうか。
それにしても本屋を何件巡っても置いてないしAmazonも送料かかる所しかなかったので、
結局ヨドバシ通販で購入してやっと読んだ次第です。
児童向けだからなのか電子書籍版がないのがちょっと不便でした。

主人公の末長嵐は瀬戸内海を望む愛媛県肱川沿いの田舎町に住む小学六年生。
ちょっと怒りっぽいけど優しいところもある、ちょっと身長の低さが気になる男の子。
5歳の時に海外の交通事故で亡くなった父の月命日の墓参りに行って出会った、
東京から来た転校生の都波かれんとの衝突しまくりの日々の物語です。

舞台が肱川の河口近くということは伊予長浜のあたりですね。
平成の大合併の前ということは2005年以前なので今から20年前くらいでしょうか。
私は松山出身ですが南予方面にはそれほど行く機会はなかったですが、
それでも何度か行ったことがあるので大体の地理はわかります。
ちなみに数日後に新刊が出る「熱帯魚は恋に焦がれる」の舞台もほぼ同じ場所です。

作中に出てきた赤い橋もこの作品でも出てきますので、
舞台が気になった人は読んでみると良いかもしれません。

それと愛媛出身者だと色々とわかる箇所がありましたね。
西日本だと多いらしい学校の標準服の存在とか、
四国山地から吹き下ろす風が強いので、風に強い里芋を作る農家が多いとか。
流石に読みやすくするためか方言は少なめでしたけど。
(実際の長浜のあたりは結構方言が強かった憶えがあります…)

嵐くんとかれんちゃんの衝突っぷりも小学生らしい青臭さでゾクゾクしちゃいましたね。
自分が素直なのと経験値が少ないため言葉の裏を読むことができない嵐くんと、
度重なる転校で傷つきやすくなってるかれんちゃんのツンデレっぷりが、
上手いこと噛み合わなくなってすれ違ってしまうところはモヤモヤしましたが、
それ故に、最後のシーンはグッとくるモノがありましたよ。
うーん、このカタルシスを感じるのが物語の醍醐味だよなぁ。

あと、地味に良いと思ったのは嵐くんの幼馴染みの文人くんですね。
嵐くんにとっての一番の幼馴染みなんだけど、優しいだけの少年ではなく、
見栄を張ることがあるし、独善的なところもあるところが、
とても人間らしく、子供らしくて可愛かったです。
そんな文人くんを責めるのではなく、受け止めることができる嵐くんはイケメンやで…

私のリアルの幼馴染みは数ヶ月だけ一緒だった転校生と20年以上経っても未だにメールで連絡取り合ってるので、
嵐くんはとてもいい子だし、インターネット環境も整ったので、
かれんちゃんとメル友になっていつか会いに行ってくれても良いと思うんだ…!

:: 2020/6/22 月曜日::

■[ラノベ]土豪と王家の恋物語「魔弾の王と凍漣の雪姫」5巻

魔弾の王と凍漣の雪姫5巻魔弾の王と凍漣の雪姫5巻
出版社:集英社
作者名:川口士
作者サイト:一〇八(仮)
作者twitter:川口士さん (@kawaguchi_tsu) / Twitter
絵師名:美弥月いつか
絵師サイト:COLOR GIMMICK – 美弥月いつかの公式サイトです
紙書籍通販:魔弾の王と凍漣の雪姫 5
Kindle版まとめ買い:魔弾の王と凍漣の雪姫
DMM電子書籍:魔弾の王と凍漣の雪姫 5

来月の新刊チェックしてたらいつの間にか5巻のKindle版が出てました。
今までダッシュエックス文庫は新刊が出たらその前の巻のKindle版が出るという、
とても売る気がなさそうなやり方だったのですが、いつの間にか解消していたのでしょうか。
出来れば今後は紙と電子の同時発売が一般化してくれれば良いのですが…

4巻でアスヴァールでの政変がギネヴィア王女の勝利で決着し、
その際に聞いたヴォルン家に関係ありそうな魔弾の王の伝承を調べに、
森と山の国のザクスタン王国に赴くことになったティグルとミラ。
ただ、王家と有力土豪との間に抗争が起きている上に魔物が出てきて…

今回は土豪の女当主ヴァルトラウテと王家の優しい王子様アトリーズの恋が見どころですね。
立場がある男女の恋、という意味ではティグルたちと同じですが、
お互いの家が友好的ではなく、男側の親が非協力的というのが違います。

おそらくティグルたちが来なかったら悲劇的な結末にしかならなかったんでしょうが、
ティグルたちが協力してくれることで魔物の被害も食い止め、
土豪と王家の問題も解決の道筋が見えるという、良い方向に転がったのは良かったです。
ザクスタン王国という、仲が良いわけではない隣国の王家に縁が出来たのは、
ティグルの今後を考えると良い結果を生みそうな気がしますね。

それと表紙にも出ている新しい戦姫のオルガですが、
こちらは原作とほぼ同じキャラですね。
真面目すぎるが故にドツボにハマって広い世界で見聞を広めるというのは同じですが、
ティグルに恋しているからこそなのか、ミラがそんなオルガを暖かく見守り、
オルガが懐くというのは新鮮でしたね。
それにしてもおっぱいを揉むまでの仲になるとは…
これは尊いですよ…

オルガと逆にエリザヴェータはわりと悲惨な目に遭ってそうですね…
死んだのでは…? と思って不安になってましたが、
エピローグでちゃんと生きてるっぽいのがわかって安心しました。
ただ、ヒドイ目に遭ってるのでリーザが好きだった私としては心が痛いところです。

次の6巻での出番があるかは微妙だけど、彼女にも救いがあって欲しいものです…

:: 2020/6/14 日曜日::

■[ラノベ]ダンケルフェルガーの傲慢「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第五部「女神の化身II」」

3年生となって大領地3つとの共同研究をすることになったローゼマイン。
ダンケルフェルガーとの研究を主導するために何かと交流が多くなり、
毎年のことだから何かしら厄介ごとがあるのは覚悟していたけれど、
まさかのローゼマインを第一夫人として迎えるための強引な手段を用いてきて…

中小領地とのお茶会も嫌味や中傷やデマで辟易としちゃいますが、
ダンケルフェルガーのやりようにはホトホト困らされますよね。
1年生の時は勝手に決めつけて喧嘩売って、負けたら負けたで聖女じゃないと何癖をつけ、
2年生の時は勝手に決めつけて暴走して、フェルディナンド様を敵領地に婿入りさせ、
3年生の時は勝手に大領地の圧力で無理矢理嫁取りディッターをふっかけるとか、
本当にダンケルフェルガーは傲慢だなぁ、と思わされます。

まぁ、それだけ真剣にぶつかり合うからこそ、後にわかり合えることになるわけですが、
それにしたってもう少しディッター以外のことに目を向けたら、
もう少しスムーズに進むと思うんですけよね。
まぁ、これでこそダンケルフェルガーだとも言えるのですが。

ダンケルフェルガーはダンケルフェルガーなりにローゼマインのことを想ってるんだろうけど、
色々と大領地としての先入観に囚われているのが本当に厄介で…
反省会でレスティラウトが言っていたように情報収集が甘すぎなんですよね。
フェルディナンド様にコテンパンにやられていた時の反省がまるで出来ていないわけですよ。
もうちょっと知恵をつけて欲しいものだと、切に願うばかりです。

思い込みという意味では王族も一緒だなぁ、と書き下ろし短編を読んで思いましたね。
ジギスヴァルト視点で語られることで、本当にエーレンフェストの見方が歪んでるなぁ、と。
ラオブルートによる情報を真に受けるなというのは難しいですが、
自分できちんと見てもいないことを勝手に推測して判断するのは、
本当に危険なことだと思い知らされました。

それともう一本の書き下ろしの頭の痛い報告書(三年)には笑ってしまいましたね!w
やはりローゼマインのしでかすことに頭を悩ませる保護者たちを見ていると楽しいです。
好きなシリーズだったんですけど、Web版にはなくてちょっと物足りなかっただけに、
今回の書き下ろしで読めてスッキリしました。
面白かったです!

さて、次はフェルディナンド様との再会と、
ダンケルフェルガーの中でも話が通じる第一夫人とのお話とかですね!
エーレンフェストの現状を正しく把握することができた第一夫人が、
きちんと手綱を引いてくれる書き下ろしがあると嬉しいですね!
次の書き下ろし短編のお題投票では是非そちらに入れないと…!

注:作者の香月美夜さんは書き下ろし短編を活動報告でリクエストを受け付けて、Twitter投票で決める方針を採っています。
第五部Ⅲの短編リクエスト受付|香月 美夜の活動報告

:: 2020/6/12 金曜日::

■[ラノベ]俺のあやせはこんなに可愛い「俺の妹がこんなに可愛いわけがない 14 あやせif 下」

俺妹を読んでいる時の私の顔は間違いなくキモいという確信がある…!

というわけであやせif下巻です!!!
ウェディングドレスなあやせたんが表紙とか犯罪的な可愛さですね!
Number2さんのエロ同人誌の表紙を思い出しますね!(←ヒドイ連想

さて、上巻であやせと恋人同士になった京介ですが、
そこは原典の黒猫と恋人になった時のテンションと似たようなもので、
可愛すぎる彼女のあやせに舞い上がりまくってますが、
あやせもかなりテンション高くてとても可愛かったです。

まぁ、あやせのラブ度が上がったせいでセクハラ制裁がなくなり、
しょんぼりしている京介はちょっと手遅れかもなー、とも思いましたし、
あやせのヤンデレっぷりが垣間見える数々のシーンではドン引きしましたけどね!
すげーな、監視カメラを設置したいとか。
これ、現代だったら確実にLINEの盗聴とかしちゃう感じでしょうね。

それにしてもあやせさん、わりと積極的ですよね…
キスでもそうだったけど、海水浴でも大胆な水着を見せつけるし、
誰もいない岩場にまで連れ出しちゃうし、
加奈子にノロけた上に「初えっち」のことについてまで相談するとか…
いやはや、思わず私は書庫からあやせのエロ同人誌を持ちだしてしまいましたよ。
ふぅ…(賢者タイム

それにしても最後の展開とか選択肢間違えたらバッドエンドどころかデッドエンドなんだろうなぁ…
という感じがヒシヒシと感じられましたね。
それら選択肢の正答を選び続けたお陰でハッピーエンドを勝ち取り、
桐乃も溺愛する愛娘が生まれることになるとは…
良いハッピーエンドでした。

それはそうとこのあやせifがコミカライズされるみたいですが、その担当作家が…

事後に定評のあるわたらい…!
もとい、渡会けいじさんだー!

確かにコンプエースでの連載を終えてから同人誌でしかお見かけしませんでしたが、
まさかあやせifをコミカライズされることになるとは…!
いにしえの俺妹オタク諸氏の中には知っている方も多いかと思いますが、
主にpixivで事後のあやせとかヤンデレのあやせとかラブコメのあやせとか、
そのような二次創作をバンバン出して一世を風靡したんですよね。

それが10年の時を経て公式担当作家になるとは…
この後は原作でも黒猫ifや加奈子ifもあるみたいですが…

渡会けいじさんのコミカライズの人気が高かったらそのまま継続されるのか、
もしくは黒猫のエロ同人誌を出しまくっていた人が担当作家になってしまうのか。
いやはや、楽しみになってきたぞ…!

:: 2020/6/10 水曜日::

■[ラノベ]世界で一番のファン「サバゲにGO! 2 インドア戦と雨の日の屋外戦」

梅雨でもサバゲをやりたい!
そんな貞夫とシノに提示されたのはインドア戦。
しかしインドア戦ではHK417は使えないので、
サブウェポンを買わないといけない貞夫はまたローンを組むことになるのだった…!

いやー、面白かったですね!
インドア戦の楽しさも詰まってましたが、
雨に泥濘んだ状況でのアウトドア戦も最高に楽しそうで、
サバゲ未経験の私もやってみたくなるほどでした。

ラブコメとしては後半の麒麟さんとの再会からの展開が素晴らしかったですね…!
世間的にはマイナーだけど、貞夫にとっては大好きなVチューバーの中の人にして、
初めてのサバゲで初ヒットを取られ、初ヒットを取った麒麟さんですからね。
一緒に迷彩服を選んでもらうとか、そりゃはしゃいじゃいますよ。

まぁ、背伸びして失敗してしまうところも二十歳の若者らしいですけどね!w
でも、麒麟さんと一緒に戦ったサバゲの終盤では、
大人なのに全力で、大人だからこその全力でプレイしていたのは格好良かったですよ。
読んでて「いけ! そこだ! 頑張れ!」って応援してしまいました。

麒麟さんの心の動き方も良かったなぁ。
売れない声優としての自分自身にコンプレックスを抱いているだけに、
そんな自分に緊張して、見栄を張っちゃう貞夫の存在が嬉しくて。
そんな貞夫が自分以外を見ていると感じたら拗ねてしまうとか可愛いじゃないですか。
これは麒麟さんが正ヒロインなのが確定ではないでしょうか!?
今回登場した双子姉妹もそうですけど、貞夫のことをサバ夫って呼んでばかりで、
本名の貞夫と呼んでくれるのは麒麟さんだけなのもそういう意味なのでは? って思いますし。
それに何より、ラストの挿し絵での麒麟さんのイラストが素敵すぎますしね。
これはもう、正ヒロインの風格ですよ…!

サバゲの面白さを伝えるだけでなく、ラブコメ的にも面白くなってきたし、
今回登場した双子姉妹も可愛いので、3巻も読みたいんですが、
新型コロナの影響でかなり部数を絞られているみたいなので、
続刊が大丈夫なのかが気がかりですね。
何とか続きを読みたいものなのです…!

:: 2020/6/4 木曜日::

■[ラノベ]理不尽な死に終止符を「インフィニット・デンドログラム 13.バトル・オブ・ヴォーパルバニー」

皇国からの申し出によって講和交渉を行うことになった王国。
講和が成されれば良いけれど、戦争になったらランカーじゃないと参加できない。
レイはチェルシーのクランに間借りさせてもらうはずが、
痴情のもつれで解散してしまっていたため、自らクランを立ち上げることになるが…

今回は前後編ですね。
前哨戦としては強者すぎる二人の戦いもありましたが、
主人公であるレイたちの戦いはまだこれからですからね。
14巻が待ち遠しいですが、我慢できな人はWeb原作を読むことをオススメしますw

それにしても皇国の陰謀が悪辣 of 悪辣ですね。
ルールの隙間を突いてくる上に、
それがダメでもすぐ次のプランに移行できるとか、
流石はフランクリンを擁する国家だけありますよ。

それだけにお馬鹿な魔将軍は逆に可愛いというか。
アッサリと女化生先輩に即死コンボ決められてて、
情報に疎いデメリットをこれ以上なく見せつけてくれましたね。
いやはや、連敗記録が更新されたみたいで喜ばしいことですw

美味しいところは14巻に持ち越しなのが残念ではあるのですが、
カシミヤの強さの秘密がわかるのは美味しかったと思います。
うーん、子供なのに思慮深く努力も怠らず…
同じ子供なのに魔将軍とどうしてこんなに差がついたのか…
慢心… 環境の差…

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