本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集3 12月14日発売!
特典SS他、新規短編&中編も多数収録!
:: 2018/10/21 日曜日::

■[ラノベ]幾瀬、幾年の彼方で…「東京レイヴンズ 16 [RE]incarnation」

東京レイヴンズ 16 [RE]incarnation東京レイヴンズ 16 [RE]incarnation
出版社:KADOKAWA
作者名:あざの耕平
作者サイト:あざログ
作者twitter:あざの耕平 (@k_aza) | Twitter
絵師名:すみ兵
絵師サイト:—マッチョリ—
絵師twitter:すみ兵 (@suminiku) | Twitter
Kindle版:東京レイヴンズ 16 [RE]incarnation
Kindle版まとめ買い:東京レイヴンズ

陰陽寮にて仲間たちと騒ぎながら新たな呪術体系を作っていた黄金期は終わり、
大東亜戦争が始まってからはB29から帝都上空を守らざるを得なくなった夜光。
しかし高度1万メートルで戦えるのは夜光一人であり、
物量にものを言わせた米軍の大空襲には為す術もなく…

久しぶりの東京レイヴンズ新刊です…!
これで夜光たちが主人公の過去編が終わり、舞台は現代に戻ったんですが、
悲劇的だけどどこか美しい夜光たちの眩さの残照に、
しばらくは浸っていたい感じがします…

東京で霊災が起こる理由はわかったけれど…
これは夜光のせいではなく、強行させた軍部と米軍の空襲のせいだよなぁ…
むしろ、夜光はその生命を引き換えに霊災をあれだけに抑えた英雄じゃないですか。
生き残った陰陽師たちへの風当たりを抑える人身御供となったんだなぁ…
仕方ないとはいえツラい…

また、この時の佐月と夜光の志を考えれば、
21世紀の倉橋と大蓮寺の行動は受け入れられませんよ。
そりゃ、春虎が反対するわけだよなぁ…
というか、倉橋はどこで歯車が狂ってしまったのか…
隆光の意志を考えると残念です…

そして夜光と飛車丸の関係だけど…
何というか、美しいですよね、その在り方が…
幼馴染みであり、主従であり、男女であり…
お互いを想い合っているけど、それを大事にして伝え合わず、
初めて伝えたのがあの前夜…
そして、転生する夜光を待つために人の身体を捨て式神になり、
幾瀬、幾年を待って再会するとか…
これを美しいと言わず、なんて表現すればいいんだろう…

その二人の関係が春虎と夏目として結実し、
平将門が降ろされた現世で何を為すのか…
クライマックスが近づいているのは確かなので、
とにかく早く続きを読みたいです…!

:: 2018/10/20 土曜日::

■[ラノベ]懐かしのキャラ大暴れ!「スレイヤーズ 16 アテッサの邂逅」

まさか2018年になってスレイヤーズの続編を読むことが出来るとは…

90年代にエヴァと同時期にオタクを魅了した作品の一つであり、
後に続くライトノベル作品に大きな影響を与えた作品であり、
アラフォー世代のオタクにとっては忘れられない作品なのです。
アラサー世代にとってのハルヒと同じかそれ以上のラノベと言えるでしょう。
未だに竜破斬や神滅斬の呪文を言えるアラフォーオタクは多いのではないでしょうか。
ちなみに私はもちろん唱えられます。

一応ギャグ短編中心のすぺしゃるシリーズは7年前まで続いていましたが、
長編にして本編は18年前の2000年に15巻で一旦完結してましたからね。
その長編シリーズの続編が読めることになるとは本当に驚きです。

知らない人もいるだろうから軽く説明すると、
中世ヨーロッパ風の剣と魔法のファンタジー世界で、
盗賊いじめが大好きな美少女天才魔道士(自称)のリナ・インバースが、
旅の途中で出会った凄腕だけどアホな剣士のガウリィとともに各地を訪れ、
王家のお家騒動や狂信者たちの野望、そして魔族たちとの戦いに巻き込まれて、
世界の命運を賭けた戦いを繰り広げていく…

というストーリーなんですが…、
15巻ではリナは7つある魔王の欠片のうち2体目を倒した後に、
リナの故郷にガウリィと一緒に行く…
というラストだったんですけど、この16巻は正にその続きです。
魔王の欠片を倒すために魔力ブーストアイテムである魔血玉を失ってしまった状態で、
帰郷の道中で立ち寄った鍛冶の町アテッサで賊からの護衛を依頼されるんだけど、
その賊というのが予想以上に厄介な相手で…

もうね、何というか、感無量と言いましょうか…
リナが、ガウリィが、アメリアが、ゼルガティスゼルガディスが…
みんな揃ってしまうだけでも凄いのに、
今度の敵が使う装甲が白銀のアレですよ!
しかも最後には石田彰ボイスのアイツも出てくるし!
旧来のファンからするとご褒美しかないですよ!
ついでに言うとあとがきまで当時のまんまだし!

リナの言動は本当に昔のまんまだし、
ガウリィのアホっぷりも全っ然変わらないし!
懐かしの同窓会でみんなの変わらなさに安堵する感覚というかね!
ホント、感慨深いです。

シリアスなバトルシーンでも不意にギャグを盛り込んでくるとか、
そうそう、確かにこんなノリだった! と懐かしかったし…
普通に人馬のアレは爆笑しまくりながら読んでしまいましたね。
世界観やキャラ設定の面白さもそうなんだけど、
ひたすら笑える小説だったのを今更ながらに思い出させて貰いました。

流石に今の10代、20代の人に1巻から読んで欲しい、とは言いにくいですが、
昨今の電撃文庫の人気作の巻数を考えると16冊なんて少ないような気がするので、
ギャグ要素アリアリのファンタジー小説が嫌いじゃないなら読んで欲しいです。
面白いよ!

:: 2018/10/19 金曜日::

■[ラノベ]槌と金床「ゴブリンスレイヤー」8巻

ゴブリンスレイヤー8巻ゴブリンスレイヤー8巻
出版社:ソフトバンククリエイティブ
作者名:蝸牛くも
絵師名:神奈月昇
絵師サイト:Light Of Night
Kindle版:ゴブリンスレイヤー 8
Kindle版まとめ買い:ゴブリンスレイヤー
DMM電子書籍:ゴブリンスレイヤー 8

今月からTVアニメ放映中のゴブリンスレイヤー

アニメ第1話から原作通りのグロさで視聴者を驚かされたわけですが、
原作は8巻になってもグロさは収まっておりません。
今回も色々と容赦がありません。

剣の乙女の依頼で王都への護衛依頼を受けたゴブリンスレイヤー
街道沿いに出るというゴブリンを倒したがどうも数が合わず、
それが気になりつつも王都で骨を休めていたら、
お転婆な王妹殿下がやらかしてしまい…

やはり剣の乙女は魅力的ですね…
性欲を刺激する身体もそうですが、
ゴブリンスレイヤーに恋していながら自分には資格がないと思ってるところとか、
国王の会議に呼ばれるほどの重鎮で、
冒険者時代にはグレーターデーモン相手でも臆さなかったのに、
ゴブリンを相手だと震えが止まらないとか、
こう、護ってあげたくなる感じが半端ないです。

それにしてもゴブリンスレイヤーの思考力は半端ないというか。
ゴブリンを倒すために磨いたんでしょうけど、
大海蛇や魔神の手を相手にもその発想力で打ち勝つとか、
やっぱり頼りになりますね。
しかし大海蛇に水上歩行の術とはなるほどというか…
正にその発想はなかった状態でした。

それとラッキースケベに合っても動揺しないとか…
流石はゴブリンスレイヤーさんだぜ…!
今度は妖精弓手のラッキースケベをお願いします!

:: 2018/10/18 木曜日::

■[ラノベ]世界を跨ぐ恋心「はたらく魔王さま!」19巻

はたらく魔王さま!19巻はたらく魔王さま!19巻
出版社:KADOKAWA
作者名:和ヶ原聡司
作者twitter:和ヶ原聡司 (@wagahara211) | Twitter
絵師名:029
絵師サイト:仕事情報 | KONGARI
絵師twitter:029 (@o2929) | Twitter
Kindle版:はたらく魔王さま! 19
Kindle版まとめ買い:はたらく魔王さま!
DMM電子書籍:はたらく魔王さま! 19

神討ちのためにエンテ・イスラと日本で頑張る真奥御一行。
世界情勢を刺激しないように迂遠な手を用いて頑張ってきたけれど、
鈴乃がまさかの大神官への昇任で事態が複雑化した上に、
中央大陸でキナンナが暴走して、更に日本ではアシエスが変なことになって…!?

やはりね…
鈴乃はラブコメヒロインとしてのポテンシャルは高いと思ってたんですよ…!
初登場の時から真奥にご飯の差し入れしてたし、
サリエルの時は真奥に弱みを見られたし、
エンテ・イスラに行った時は真奥に弱みを見せてもらったし、
長野ではToLOVEっておっぱい揉まれたし…!

だから、ついに本格参戦することになったのには喜びしかないね…!
まぁ、恋敵のちーちゃんは強すぎることもわかっているので、
正妻戦争では敗色濃厚だけど、真奥さまは王様ですからね!
側室とかも大丈夫に違いない。

それにしてもちーちゃん、まさか世界を救うまでに…
母親だけでなくマグロナルドのメンバーにまで秘密をぶちまけるとか、
目的のためなら手段を選ばないですね、ちーちゃん。
その思い切りの良さと、それをできるだけの信頼の高さがちーちゃんの武器ですけど、
はたしてエンテ・イスラではそれで世界を救えるのか…

まぁ、それはそうとちーちゃん…
恋心が周りに知られてないと思ってたのか…
どう考えてもバレバレだと思うんだけどなぁ…
これも恋する乙女が故の盲目さなのかしら…
ちーちゃん、ホント可愛い…

:: 2018/10/17 水曜日::

■[ラノベ]広がる面白さ「ビブリア古書堂の事件手帖スピンオフ こぐちさんと僕のビブリアファイト部活動日誌」2巻

峰守ひろかずさんによるビブリア古書堂の事件手帖スピンオフ、まさかの2巻です。
原作好きだし、好きな作家さんだし、1巻も面白かったので嬉しいんですけど、
続くとは思ってなかっただけにビックリです。
やっぱり原作の実写劇場版が公開される関係なんでしょうか?
どちらにしろ嬉しいです。

2巻ということで時系列的にも1巻の続きなので、
まだ栞子さんの娘の扉子ちゃんは生まれてませんが、
それでもこぐちさんと響平は2年生に進級し、後輩の早紀ちゃんが出来ています。
今回も生徒会長の無茶振りから市立図書館に赴いた先で、
お嬢様学校の聖桜女学園の天塚さんとビブリオファイトすることになって…

今回はラブコメ要素が強かったですね。
やはり恋のライバルが出てくれば盛り上がりますよ。
こぐちさんと同じ黒髪ロングで読書好きなんだけど、
長身で胸が大きくて社交力もあり、実は隠れオタクな天塚さんが響平と仲が良いとか、
こぐちさんの心が穏やかじゃなくなるのもむべなるかなですよ。

響平は響平で、こぐちさんに想いを寄せる千倉くんの登場で、
奮起して頑張ること自体は間違ってないんだけど…
その方向性を間違ったがためにこぐちさんに悲しい思いをさせてしまったのは、
失敗だったかな、と思います。

しかし、最後にはきちんとこぐちさんと向き合って話すのは良いですね。
頑張りすぎて大変なことになってたのには笑ってしまいましたけど、
そういった失敗も含めて青春なんだなぁ…
これも「とらドラ!」を読んだからこその暴走なのかもしれない…

今回取り上げられた本ですが、前回と同じくこぐちさんが好きな児童文学だけでなく、
「ブギーポップは笑わない」や「とらドラ!」が出てくるあたり、
電撃文庫らしくて、高校生読者に合わせてて有りだな、と思いました。
テーマも明快でわかりやすいし、原作に時折混じる後味の悪さもないし、
とてもライトノベルらしい素敵な読み物だったと思います。

余談ですが、「トムは真夜中の庭で」の話を栞子さんが今の「ハリー・ポッター」みたいなもの、
と言っていたのを読んでわかったんですが、
「魔法先生ネギま!」のオマージュ元は「ハリー・ポッター」だったけど、
「UQ HOLDER!」のエヴァと刀太の関係のオマージュ元は「トムは真夜中の庭で」なのかな?
と思いました。
どちらも読んでないんだけど、一度読んでみたいかも…

:: 2018/10/16 火曜日::

■[ラノベ]もっと本好きの下剋上が好きになる「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 貴族院外伝 一年生」

「本好きの下剋上」シリーズ、初の外伝!

元々Web版ではマイン視点以外の外伝SSは大量にあって、
今までも本編の巻末に収録されていたんですが、
マインが貴族院に行って登場人物が増えてきたこともあってか、
SSだけで独立した外伝として刊行されました。

Web版にあったSSよりも書き下ろしの方が多いので、
Web版からのファンにとって、とても満足度が高い一冊になっています。
ただ、作者の香月美夜さんの負担が多いけど大丈夫なのかな?
という心配はしてしまいますけども。
マインと同じくらい病弱な印象があるからなぁ…

外伝として色んな人物の視点で眺めることで、物語を多角的に見ることができて、
それによって面白さが増しています。
ヴィルフリートを例にあげると、
マインの視点では年相応の成長が感じられけど、マインに振り回される被害者でもある、
という印象が強かったんですが、
ハルトムートの視点からは領主候補生としてマインに比べて不足点が目立つし、
ヴィルフリート視点だと、どうしても自分本位なところが気になってしまうな、と。

自分本位と言えばトラウゴットなんか特に酷かったですね。
物事の表面しか見えてない、プライドだけが高いお坊ちゃんという感じで。
ユストクスにボッコボコにされてても同情は全くできなくて、
むしろスカッとするくらいでした。
マインの側近を辞任して正解ですよ。

それとエーレンフェスト以外だとダンケルフェルガーが面白かったですね。
ハンネローレ様視点だとルーフェン先生はディッター馬鹿の困った脳筋なんだけど、
ルーフェン先生視点だとレスティラウトを体当たりで教育する熱血教師って感じで、
ダンケルフェルガーの寮監としての頼もしさを感じました。

まぁ、ダンケルフェルガーの男性陣に振り回されるハンネローレ様は大変そうですが…
あんなに可愛らしいのに、精神的に逞しくないといけないとは…
ハンネローレ様、がんばろーね!

頑張ろうといえばヴィルフリートと友達になったオルトヴィーンも、
姉を持つ弟の悲哀っぷりが同情を誘い、応援したくなりましたね…
ヴィルフリートの場合は自業自得感がありますが、
オルトヴィーンに関しては姉という名の理不尽に翻弄されてばかりなので、
100%同情できてしまいます。
兄や姉に振り回される弟ってのはどこの世界にもあるものなのですよ…
フェルディナンド様もジルヴェスターに振り回されてるしね…!

元々Web版のSSは好きでしたが、更に好きになりましたね。
物語を多角的に楽しめるので、この物語をもっと好きになりました。
できれば二年生編とかの外伝も読みたいものです。

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