■[ラノベ]やがて恋するシンデレラ「りゅうおうのおしごと!」9巻
りゅうおうのおしごと!9巻
出版社:ソフトバンククリエイティブ
作者名:白鳥士郎
作者サイト:のうりんのぶろぐ
作者twitter:白鳥士郎 (@nankagun) | Twitter
絵師名:しらび
絵師サイト:Life is free
絵師twitter:しらび (@shirabii) | Twitter
Kindle版:りゅうおうのおしごと! 9
Kindle版まとめ買い:りゅうおうのおしごと!
DMM電子書籍:りゅうおうのおしごと! 9
孤高にして孤独、史上最年少にして史上最速でタイトル挑戦権を得た夜叉仁天衣。
両親の墓前でタイトル奪取を誓うも相手は女流棋士相手に無敗を誇る空銀子女流二冠。
多くの女流棋士が心を折られてきた「浪速の白雪姫」を相手に、
幼すぎる「神戸のシンデレラ」が挑むことになるんだけれど…
天衣の指導は登場初期はしていたけれど、その後は基本的に放置プレイで、
あいとの扱いの差にはちょっとモヤっとしたものがあったんですけど、
この9巻ではその理由が明かされるだけでなく、
八一は天衣にも愛情を惜しみなく注いでいることがわかって、とても感動しました。
自分でも信じられないミスと強すぎる銀子を前に心が折られて、
まるで赤ん坊のように泣いてしまった天衣。
そんな天衣を信じるだけでなく、かつて桂香さんが自分にやってくれたように、
振り飛車を指さなくなった生石さんに飛車を振った将棋を見せた八一。
しかもその将棋の内容が実は天衣のお父さんの将棋を参考にしたものだったとか、
八一は格好良すぎるにもほどがあるでしょう。
これは頑なだったシンデレラも初めての恋をしてしまいますわ…
天衣は両親の記憶が消えていくのを怖がっていましたけど、
八一が指摘したように天衣の将棋の中に生きているだけでなく、
指導対局の姿にも残っていると思うんですよね。
あの生意気な天衣が以前、指導対局ではとても優しく導いていたのに驚かされましたが、
あれはお父さんがしてくれていたことを、そのまましていたのではないでしょうか。
早くに死に別れることになったけれど、天衣は両親に愛されていたのがよく分かって目頭が熱くなります。
今回は天衣の前に立ち塞がることになり、自然と悪役ポジションになった姉弟子ですが…
彼女の独白を読んでいると、彼女が抱える闇と苦悩が垣間見えて胸が苦しくなりますね。
姉弟子の強さの秘密は今回新登場の茨姫が推察したように恋をしているからでしょう。
将棋の星の王子さまである八一に誰よりも長く、深く恋をしているから、
人魚姫が声を捨てたように、あらゆるものを犠牲にして将棋を指しているから強いのでしょう。
それを考えるととても物悲しくなりますね…
まぁ、八一を新居に招いてイチャラブしていたのはニヤニヤしちゃいましたけど!
あれだけ積極的に仕掛けても将棋しか頭にない八一には全く通じていないのは、
別の意味でとても物悲しくなりますね…
それにしても次に銀子のことが書かれるの楽しみであり、怖いです。
彼女の心が折れた時、防衛戦の時の八一以上に壊れるんじゃないか…
それが心配で、心配で…
本当に、読めば読むほどに銀子が幸せになって欲しいな、と思わされます。
ホント、よろしくお願いします…!
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