■[漫画]ベテラン少女漫画家が描く夫婦のラブコメ「くらしのいずみ」
くらしのいずみ (ヤングキングコミックス)
著者/訳者:谷川 史子
出版社:少年画報社( 2008-01-28 )
定価:¥ 570
コミック
ISBN-10 : 478592909X
ISBN-13 : 9784785929091
谷川史子さんと言えば少女漫画が不得手の私ですら知っているベテラン作家さんですが、
お恥ずかしながら今まで一度も読んだことがなく、今回が初めてになります。
男性読者も多いとは聞き及んでいましたが、アワーズプラス本誌で読んで納得。
そのしなやかな線と柔らかな絵柄、そしてふわふわの綿のような優しい暖かさ。
今まで読まなかった不明を恥じるばかりですよ。
青年誌初デビューは夫婦をテーマにしたオムニバス形式。
友達夫婦、姉さん女房、年の差夫婦、仮面夫婦…
色々な夫婦を陽だまりのような暖かさをもって描いており、
大きく感動することはないけれど、幸せな気持ちになれます。
さり気ないけど、これほど凄いことはないと思いますよ。
どれも面白かったですけど、敢えて挙げるとすれば5軒目の島岡家でしょうか。
導入部で驚かされますがキッカケは兎も角、
奥さんが追憶して旦那さんへの気持ちが自分でも判らなくなってくるんだけど、
それでも旦那さんは受け止めて…
もう、旦那さんの器のでかさが眩しくてたまりません。
最後の締めも良くて、心の隅々まで暖かさが沁み渡るようでした。
男女の心の機微を繊細に描いている様は正に”少女漫画”そのものなんですが、
普段少女漫画を読まない男性読者でも十二分に楽しめる作品だと自信を持って言えます。
読後にこれほど幸せにしてくれる作品は稀ですよ。
問題があるとすれば、結婚したくなる気持ちがどうしようもなく高まることでしょうか?(笑
もう、兎に角面白かった!
これは是非読むべき一冊ですよ。
2008年の初めからこんな面白い作品が読めるだなんて幸せです。
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