■[ラノベ]ひと夏の恋と空戦の物語「とある飛空士への追憶」
とある飛空士への追憶 (ガガガ文庫 い) (ガガガ文庫 い 2-4)
著者/訳者:犬村 小六
出版社:小学館( 2008-02-20 )
定価:¥ 660
文庫
ISBN-10 : 4094510524
ISBN-13 : 9784094510522
作者サイト:ALL GREEN
「次期皇妃を水上偵察機の後席に乗せ、中央海を単機敵中翔破せよ」
昨日平和さんに勧められてその場で購入して読んだのですがこれが素晴らしかった。
これほど面白い作品は久々に出会いましたよ。
ガガガ文庫はこの作品を世に出しただけで創刊した意義が十二分にあります。
萌えとかそういった要素は少なめですが、物語の面白さは抜群。
青空のように綺麗で爽快な物語がこの1冊に詰まっています。
海を挟んだ2大国が戦争状態になり戦地に取り残された皇子の婚約者を、
敵の勢力圏内の1万2千キロという長大な距離を翔破するというシンプルなストーリー
ただそのシンプルな中に内包された面白さは半端なく、
流民上がりの飛空士シャルルと皇子の婚約者である公爵家令嬢ファナの恋、
そしてたった1機で大艦隊の追撃を振り切る空戦のサスペンスが盛り込まれています。
この作品の面白さはジブリ作品に近いものがあるんですよ。
「カリオストロの城」「天空の城ラピュタ」「紅の豚」に通じる万人に向けた面白さがあります。
たった300ページ超にまとめられた綺麗なストーリーライン。
そして読後の余韻の爽やかさとどれをとっても素晴らしい。
この作品は劇場アニメにして作り上げて欲しいです。
たった1冊なので是非手にとってこの面白さを体験して欲しい。
2008年で一番お勧めしたい作品です。
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