■[漫画]あぁ、素晴らしき谷川史子の世界「手紙」
手紙 (りぼんマスコットコミックス クッキー)
著者/訳者:谷川 史子
出版社:集英社( 2009-01-15 )
定価:¥ 420
コミック
ISBN-10 : 4088568664
ISBN-13 : 9784088568669
「くらしのいずみ」以来、周りから10年以上遅れて谷川史子さんのファンになりまして、
ここ数年の単行本に文庫本と片っ端から集めて読破している所に更に新刊が出た訳なんですが、
昔の本と変わらず恋をテーマにしたお話ばかりで、これがまたやっぱり面白いんですよねー
これだけぶれずにコンスタントに単行本を出してくれるってのはホント喜ばしいことです。
長年ファンやってる人の気持ちもわかりますよ。
この単行本には表題作になっている「手紙」を含め3本の短編が収録されています。
近況漫画も含めると4本になるかな?
それぞれテーマは異なりますが短編の名手である谷川史子さんなのでどの作品面白いです。
「手紙」は恋は味付け程度で、母親がテーマで非常にハートフルですよね。
引っ越し先に前の住人の母親から手紙が来て、酔った勢いで返信したことから始まる文通。
そしてそこから叙情的に紡がれる母親の暖かさのストーリーは心に染みこんでいくようです。
「ソラミミハミング」はちょっと切ない系ですね。
彼氏の方から告白され、同棲しだしたカップルのお話なんですが、
彼氏の就職、彼女の就活と新しい生活リズムと新しい出会いで変わる二人。
最後は綺麗に締めくくられるんですが切なさが残り、その余韻がいとおしかったです。
「河を渡る、きみと歩く」はちょっと不思議な要素がある恋物語。
好きだからこそ同棲している彼氏に黙って実家に戻り、
回想することでその恋を追体験していくストーリー展開で、
最後が大団円ということもあり心がはずむ面白い作品でした。
いやはやホントどれ一つとっても素晴らしい内容でしたよ。
少女漫画が不得手な私でも充分楽しめる内容でしたので、
世の男性諸氏にも是非手にとって欲しいですね。
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