■[漫画]おっとり女子の柔らかな恋「ももんち」
ももんち (ビッグコミックススペシャル)
著者/訳者:冬目 景
出版社:小学館( 2009-04-30 )
定価:¥ 780
コミック
ISBN-10 : 4091825508
ISBN-13 : 9784091825506
冬目景作品が2ヶ月連続で3冊刊行という珍しいことが起こり、その3冊目がこの「ももんち」
珍しいといえば主人公も冬目景作品では珍しく女の子が明確に主人公やってて、
しかもタレ目系のおっとりとした、何というか草食系女子?
スピリッツで不定期掲載されていた作品が1巻完結での単行本化です。
主人公のももは母や兄や姉に愛され、放浪癖のある父親にも愛され、
だからか若干人見知り気味で、幸せを実感してるからこそ家を出て暮らし始めた浪人1年生。
友達にも恵まれ、初めての恋には儚く破れたもののそれでも世界は回り続け、
過保護気味に愛されても、ももの日常は続いていきます。
アトリエに放置されている不思議なキャンバスの持ち主の松本くんと、
モチーフに使われたニワトリが縁で不思議な交流が始まり、
周りからの過剰な後押しだからこそ二の足を踏み、
彼女らしき女性と話していたからこそ離れ気味になっちゃう。
でも、受験会場に間に合いそうもなく途方に暮れてた所に駆けつけた松本くんは輝いていて、
松本くんが遠方の大学に通う為、引っ越しするギリギリになって今までの葛藤はどこかに行って、
とにかく走ってしまう姿は恋する女の子してて、どこか微笑ましくて読んでいて頬が緩みました。
後書きに古き良き時代の少女漫画を目指した、と書かれていて納得です。
あんみつ奢って貰うことになって変な踊りを即興で踊ったり、
それを松本くんに見られて凹んだり、もやもやすることがあって床に這いつくばって、
「しゃくとりむし」とかヘンテコなことしたりとどこか親近感の湧く女の子が主人公で、
ラストも明確な彼氏彼女な関係にはなってないけど、それも含めてこの作品らしいかな、と。
陰鬱な雰囲気は全くなく綺麗に纏まっている作品なので是非読んで欲しい作品です。
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