アイマスDSで秋月涼が噂されていた通り”男の娘”アイドルであることが判明し、
先週末から”祭り”の状態になってアイマス界隈が面白くなってきている様子です。
ただ、私はアイマス界隈に詳しくないので、
漫画界隈で連綿と受け継がれてきた”男の娘”アイドル文化を紐解くことで、
この盛り上がりに参加してみたいと思います。
TS作品の一イベントとしてアイドルになっちゃう系は多いですが、
(確か「艶姿純情BOY」でも最終回あたりではアイドルやってたよーな)
それだと流石に数が多すぎるので、
アイドルそのものが物語の主軸となっている作品を追ってみたいと思います。
「♂ティンクル2♀アイドル・スター」(1991年~)
「胸キュン刑事」などでも知られる遠山光先生の出世作。
週刊少年サンデーというメジャー誌での連載だった為、
多くの人間に倒錯的な感情を植え付けた罪作りな作品でもあります。
芸能界でアイドルデビューを夢見る少女、姫乃樹まりも。
デュオの相方がドタキャンしてしまい、代役でオーディションに臨んだら何と合格!
ただ、デュオでの合格なので代役の子も一緒に、ということになるんだけど、
実はその代役の藤村あゆみは本当は男の子で…
という流れで、好きなまりもの頼みだから断れなくてアイドルデビューし、
芸能界の汚い裏の事情を痛快に解決していく物語。
途中でバレそうになって読者も一緒にドキドキしたりと、
女装モノ漫画の醍醐味とも言えるイベントも盛り沢山で楽しませてくれました。
もう18年も前の作品だけど、今読んでも結構面白いかも。
年代的にアラサー世代がリアルタイムに通過した作品だと思います。
「少女少年」(1997~)
「水色時代」で有名だったやぶうち優先生が描いたまさかの迷作。
今でこそ「ないしょのつぼみ」で突き抜けた印象がありますが、
少女漫画家のやぶうち優先生の最新作がコレ、というのは当時かなり奇抜でした。
しかも掲載誌が小学五年生というお母さんが子供に買い与える系統の雑誌という奇跡。
7作品+1作品で、計8年間連載されたシリーズだけど、
基本的に1巻完結で、物語に連続性とかそういったものはありません。
共通するのは男の子がアイドルとして活躍する、という点。
8作目は少々番外編に近いですが、他の7作品は共通点が多く、
村崎さんというマネージャーが登場するのもその一つ。
アイドルになる動機とか、主人公を中心として動くドラマ、
そしてラストの展開も含めて十人十色ですが、個人的には6作目が一番好きですね。
人気アイドル青葉のぞみの男装姿と瓜二つだったことから、偶然間違えられて
紆余曲折を経て替え玉として活躍することになった男の子、谷川光のストーリー
何で一番好きかというと、一番ラブコメとして好きだからという理由に他なりません。
幼馴染みのなすのも良いけど、やっぱりのぞみとのラブコメが最高だよねー
12年前の作品だけど、未だに語り継がれている作品です。
当時リアルタイムに読んでいた世代は今20代でしょうか。
良い時代に生まれましたね!
「絶対☆アイドル」(2008)
「おたくの娘さん」を連載しているすたひろさんの怪作。
元々が氏のオリジナル同人作品がベースとなっているんですが、
作画に人気エロゲンガーのぎん太さんを持ってくることで、
大変萌え度が高い作品となっています。
掲載誌がドラゴンエイジというオタク度が高いのも歴代作品とは違う所。
幼き日に抱いた純粋な想いから男性アイドルを目指す少年、天乃宙(ソラ)。
でも可愛い女顔なせいかオーディションには落ちまくる日々。
そんなある日、偶然弱小事務所に拾われることになり、
遂に念願のアイドルデビューできることになったんだけど、
実は女の子と勘違いされてて、3人ユニットの女性アイドルとしてデビューすることに…!
仲間の少女たちとの友情、ライバルアイドルとの対立、ソラが抱える葛藤、
そしてここぞという時での全ての人を魅了する絶対アイドルとしての覚醒。
アイドル成長モノとしてポテンシャルは高かったんだけど、
予定通りなのか1巻で完結という形になっています。
正直言って続編希望したいです。
ちなみにすたひろさんは「少女少年」を読んだことないらしいです。
あ、原作はすたひろさんじゃないですね! 須田洋さんですね!
まぁ、小野敏洋先生と上連雀三平先生みたいな関係と思っていただければ。(笑
とまぁ、こんな感じで結構この手の作品は長い間受け継がれてきた訳です。
もしかしたら、秋月涼の下地になっている作品があるかも知れませんね。
設定的には「少女少年」が近いような気もしますが、
3人ユニットという点では「絶対☆アイドル」の方が近いかな。
ただ、開発陣がリアルタイムに経験したのは「ティンクル2アイドルスター」かも。
しかしCERO-CとはいえDSというプラットフォームで無茶なことをしてくれるものです。
小学五年生とかで女装アイドルモノを連載してきたやぶうち優先生並の侠気ですね!
一TS作品好きとして、バンナムを応援せざるをえません。
新たなる地平(性癖)を切り開け、バンナム…!
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