■[漫画]痛切な過去、痛烈な現在「GUNSLINGER GIRL」12巻
GUNSLINGER GIRL 12 (電撃コミックス)
著者/訳者:相田 裕
出版社:アスキー・メディアワークス( 2010-04-27 )
定価:¥ 578
Amazon価格:¥ 578
コミック ( ページ )
ISBN-10 : 4048685678
ISBN-13 : 9784048685672
作者サイト:JEWEL BOX
この先に確定した絶望という名の未来が待ち受けているのを知りながら、
それでも読み進めてしまう我々読者も業が深いとは思うのですが、
何より一番業を背負っているのはジャンとジョゼの兄弟である事に間違いなく、
だからこそジョゼは遂に最後の一線を越えてしまうんでしょうね…
かつてあった、ジャンとジョゼの婚約者が幸せだった時間。
末妹のエンリカに手を焼きながらも体当たりでぶつかり、
徐々に心をほぐすことに成功していたソフィアに容赦なく襲い掛かるテロという名の理不尽。
結末は過去のことだから判ってはいたはずなんだけど、辛いものは辛いです。
特にあのジョゼの魂の叫びを聞いたら悲しくてたまりません。
そして始めは意外だったけど、しばらくすると納得したのがジャンとジョゼの在り様の違い。
連載当初は非情のジャンと情に深いジョゼ、という兄弟に見えたけど、
その実は、情に目覚めたジャンと情を捨てようとしていたジョゼがテロで180度転換したという事実。
二人の変わり様を見てると止めどない哀しみを感じずにはいられません。
でもそれだけでは終わらず、そのテロを首謀したジャコモの帰還を契機に、
幻覚を見るようになり、遂に一線を越えてしまうジョゼ。
大人の都合に翻弄され、張りぼての情にほだされるヘンリエッタが本当に可哀想で…
いつまでも続く哀しみの連鎖にはホント辛いものがありますよね…
これがテロか…
最近のコメント