■[漫画]大覇星祭編、完結!「とある科学の超電磁砲」10巻
とある魔術の禁書目録外伝 とある科学の超電磁砲 (10) (電撃コミックス)
著者/訳者:冬川基
出版社:KADOKAWA/アスキー・メディアワークス( 2014-07-26 )
7巻から続いた大覇星祭編もついに大団円!
序盤は『不在金属』の捜索というほのぼの展開だったのに、
後半からは食蜂操祈と木原幻生の思惑が入り乱れた大混戦になり、
遂には御坂美琴を素体とするレベル6へ至る実験が始まってしまい…!
いやー、終わってみれば大覇星祭編は食蜂操祈の贖罪の物語でしたね。
原作では『心理掌握』という能力だけが先に出てきて、
その人格とかは判らずに、その能力から冷酷な策謀家というイメージが合ったんですが、
9巻で少しずつその普通の女の子らしさが見えてきてましたけど、
この10巻で確信できましたね。
食蜂操祈は泣いたり笑ったりする人間味溢れる魅力的な女の子だということが。
まず、事態に勘付いた上条さんを見付けた時の食蜂さんのとろける笑顔がヤバイ!
元々記憶を失う前の上条さんと食蜂さんの面識があったというのは有名ですが、
この笑顔はただ面識があったというだけではすまされない笑顔ですね!
食蜂操祈さんマジ可愛い。
そしてドリーの悲劇を繰り返さないため、『妹達』のために、
生存率が高い策を放棄して、自分自身をも賭けにして幻生に挑む覚悟力!
これは緊迫感のある心理戦だった!
で、最後に描き下ろされた第70話「約束」におけるドリーへの懺悔。
懺悔の内容もそうですけどドリーに向ける表情を見れば、
ただそれだけで食蜂操祈という女の子がどういった心を持っているか。
それが心に伝わってくるようです。
それにしても9巻の59話と60話に載ってたドリーとのエピソードって、
ああいった伏線が張られていたとは、この70話を読むまで気付きませんでした。
てっきり操祈だから「みーちゃん」だったんだと思ってたんですよね。
『心理掌握』で自分と友達だという記憶をドリーに植え込んだとばかり思ってたんだけど、
そういうことだったとは…
言われて見れば二つの液体が入った瓶で遊ぼうとしたのも、
なるほど、それは68話で警策看取がその能力を使ってドリーと一緒に遊んでいたモノだからで…
これも前の友達が使っていたモノで遊ぼうとしていただけかと思ってたんだけど、
それもこれも『心理掌握』をああいう風に使ってたからなんだなぁ…
そして、その優しい嘘に気付いたのは匂いを嗅いだ時で、
だからこそ最期に名前を聞いたんだなぁ…
うん、この70話の描き下ろしを読んで本当に良かったです。
食蜂操祈という女の子の魅力がこれ以上ないほど伝わってきたし、
そして何より、かつて傷付いた少女たちが怪我だらけになり遠回りしながらも、
幸せな未来を掴み取ったという結末が本当に感動的で素晴らしかったです!
まぁ、お陰で御坂&上条さんの印象が相対的に薄くなってしまったのは否めませんが…(笑
御坂さんの婚后さんへのお見舞いと謝罪という描き下ろしも微笑ましかったし、
何より上条さんと軍覇の二大ヒーロータッグ戦はかなり燃えたんですけどね!
都市伝説の『不在金属』が現出したりと面白かったし!
でもまぁ、やっぱりこの大覇星祭編のヒロインは食蜂操祈だったなぁ、と感じました。
もう一度じっくり読んだら更なる伏線とかに気付けそうだし、
あとでゆっくり読み返して食蜂操祈という女の子の魅力を堪能したいと思います。
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