■[ラノベ]ラブコメとお邪魔虫「君に恋をしただけじゃ、何も変わらないはずだった」
君に恋をしただけじゃ、何も変わらないはずだった
出版社:宝島社
作者名:筏田かつら
作者サイト:筏田
作者twitter:筏田かつら (@ysk1120e) on Twitter
絵師名:U35
絵師サイト:amaon
絵師twitter:U35(うみこ) (@umiko35) on Twitter
「君に恋をするなんて、ありえないはずだった」のスピンオフ作品なんですが、
あれほど見事に終わった作品のスピンオフとか蛇足にならないかな…?
と、読む前は心配だったんですが見事杞憂に終わりました。
これはこれでとても良いモノだ…!
北岡恵麻の中学時代の友達で飯島靖貴と同じバンドが好きだった磯貝久美子。
彼女は広島の大学に進学し、そこで偶然幼馴染みの米倉奈央矢と再会する。
久美子を巡る奈央矢とイケメン医学生の滝沢冬吾の恋愛模様に、
奈央矢の先輩である柏原玲二は否応なしに巻き込まれて…
この物語の主人公は意外かもしれませんがラブコメのお邪魔虫ポジションの玲二です。
久美子との出会いも最悪だし、奈央矢の応援するつもりが邪魔になってるし、
お人好しなんだけど不運体質で自転車盗られるわ、妹に押しかけられるわ、
バイトはクビになるわ、周りに誤解されるわで同情&共感の嵐ですよ。
そんな玲二だからこそ幸せになって欲しいという気持ちが強かったなぁ。
小悪魔的な奈央矢に振り回されながらも応援して、
意外と苦労人で努力家な滝沢のピュアな恋心を嫌いになれなくて、
金銭的に余裕がないのに妹の夢のために大枚をはたいて応援して…
ホント、これで報われないと悲しすぎだもんね。
まぁ、確かに空気読めないというか鈍いところは何だかなぁ、と思いましたけど。(笑
元カノとの間にあった誤解の原因に気付かないとかお人好しすぎるし、
サークル仲間のまっさんの想いにも全く気付かないとか鈍感すぎるし、
久美子の日本酒のお土産にも気付かないわ、恋心にも気付かないわ、
もう、色々と残念なところがあったんだけど、そこもまた魅力なんだよなぁ。
久美子視点でのエピローグも実に良かったですね。
玲二の良い所にきちんと気付いてあげてくれてて、
ちゃんと支えてくれそうだし、良いカップルになれると思いますよ。
最後の幸せそうな二人の笑顔は凄く癒されました。
あ、ちなみに前作のヒロインである恵麻もちょい役で出番があるので、
前作ファン的にも嬉しかったです。
うん、良いスピンオフでした!
最近のコメント