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:: 2007/12/3 月曜日::

■[漫画]やまむらはじめの良さが光る「夢のアトサキ」

夢のアトサキ夢のアトサキ (ヤングキングコミックス)
著者/訳者:やまむら はじめ
出版社:少年画報社( 2007-11-28 )
定価:¥ 590
コミック
ISBN-10 : 4785928832
ISBN-13 : 9784785928834

短編の名手、やまむらはじめさんが送る大学生青春ラブコメ。

美大に落ち、夢破れて三流私大に入った也寸志。サークルでだらだらと麻雀をして過ごすような怠惰な大学生活を送っている也寸志だが、遠距離恋愛の相手の阿耶は東京の音大に進み夢に邁進中。そんな彼女との音信が途絶えて半年が経とうとしている時、サークルの先輩の紹介で憧れのイラストレーターの仕事を目の当たりにし、心のどこかに置いてきた絵に対する情熱を取り戻し彼女との仲も元に戻ろうとする。

そんな二人の物語を主軸とした、大学生の恋愛オムニバス。研究生の虫マニアの彼女と学部生の彼氏のカップルが生み出す緩やかで心地よい恋、プレイボーイな級友が見つけた恋、天然の魔性の女なロリ先輩に恋する純情野郎のセツネー恋、そして主人公の也寸志に報われない片思いをする女の子の恋。そんな”青春”という言葉がしっくりくる様々な恋模様がとても微笑ましく、そして羨ましくもあります。

大学生という若さとエネルギーに溢れながら、どこか迷いがある人間をメインに据えた為に多くの読者に共感を得ることができるのではないでしょうか。ファンタジー要素もなく、等身大の若者を描くことで短編が特に上手いやまむらはじめさんの実力が際立っていると感じられます。

しかしロリ先輩の都緒里さんは困った人ですね。彼女の天然っぷりはある意味恐怖ですよ。平嗣も厄介な人を好きになったもんだなぁ。二人の間に今後恋模様が描かれるかどうかが非常に興味深いです。このシリーズはこれで完結かと思うと非常に残念でなりません。どこかで続き描かないのかなぁ。

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 Comments (4)

4 Comments »

  1. おひっこしおめでとうございます&お疲れ様です。
     ∧_∧      引越しソヴァドゾー
     ( ・ω・)=つ≡つ    -=@ -=@
     (っ ≡つ=つ       -=@
     /   ) ババババ

    やまむらはじめさんはサンデーGX掲載分しか読んだことなかったのですが
    たまたまジャケ買いでこの本を読んだところ、改めてとても表情で演技させるのがうまい
    かただなあと思いました。
    私のとても好きな演出で、2コマ使っての表情変化等も効果的につかってらっしゃいます。
    テーマや舞台が近いことから木尾士目さんの四年生(五年生)を思い出しましたが、
    比べて毒や生々しさが薄いわりに、この年代の若いストイックさがよく出ているように思います。
    惜しむらくはやはり分量でしょうか、各々の才能に対する執着表現をあるていど切り、
    対人関係にウェイトを置いて纏めているように思います。テーマ的には正解なのでしょうけど、
    個人的にすこし読み足りない感がありました。もう1~2巻欲しいですね。
    「どこかに続き描かないのかなぁ」と言うのは非常に同感です。

    コメント欄がありましたので思わず便乗書評してしまいましたが、
    こんなんでもOKでしょうか?(´Д`;)ヾ

    コメント by giss — 2007/12/4 火曜日 @ 22:41:21

  2. 確かに表情の皺を一つとっても、表現が上手いですね。
    それと「五年生」は同じく大学生というのが近いですけど、
    あっちは本当にドロドロで毒々しかったですからねー
    青春のいい部分だけを抽出した「夢のアトサキ」とはある意味対極ですね。
    ただ、「四年生」の後に「五年生」があったように、
    続きがあると良いかも知れませんね。
    でもここで終わってこそ青春を綺麗に描けるのかなぁ、とも思います。
    ジレンマっす。

    コメント by フラン — 2007/12/7 金曜日 @ 19:45:56

  3. はじめまして、turuといいます、いつもここで紹介される作品は自分の琴線に触れることが多いのでよく購入の参考にさせてもらっています。
    やまむらはじめ作品は以前こちらで紹介された「神様ドォルズ」で知りました。
    そして今回もここの紹介で「夢のアトサキ」を買い大変な満足感を得ることができました。
    ありがとうございます。
    まぁ感謝などされても困るかもしれませんのでそちらに関してはこの辺で・・・。

    さて、続きが出ないのか?との事ですがこれには自分も激しく同意です。
    ロリ先輩と純情メガネのの関係に発展があるのか?虫好きな研究者とマイペースな写真家のその後は?プレイボーイと前原さんの恋は順調に行くのか?などなど、もちろん画家と音楽家の遠距離恋愛もその後が気になりますし・・・・。
    ただ、この作品の続編への展望に際しお二方と自分の間に若干差異があったので気になり質問です。
    裏表紙(?)のアレは続きが出るってことではないんですかね?
    自分はてっきりアレが続きが出ることへの示唆だと思ったもので非常に楽しみにしていたんですけどこれはただの願望だったんでしょうか?

    コメント by turu — 2007/12/19 水曜日 @ 20:53:10

  4. >turuさん
    どもはじめましてー
    私がキッカケで漫画を読み始めたというのは嬉しい限りですよー
    やまむらはじめさんは短編が上手いのでお勧めっすー

    で、裏表紙の件とは恐らくカバー下のことかと思いますが、
    あれの日付を見てみれば判ると思いますが去年のです。
    つまりOURs本誌に載ったものの再録なわけです。
    印刷するページがないからあんなとこに載せたんでしょうねー
    紛らわしい…(笑

    コメント by フラン — 2007/12/21 金曜日 @ 0:37:23

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