■[ラノベ]灼熱のハロウィン「魔法科高校の劣等生」7 横浜騒乱編(下)
魔法科高校の劣等生(7) 横浜騒乱編< 下> (電撃文庫)
著者/訳者:佐島勤
出版社:アスキー・メディアワークス( 2012-09-07 )
文庫 ( 344 ページ )
論文コンペを狙った外国からのスパイ活動を防いで一息つけたかと思ったら、
横浜でのコンペ当日に会場へスパイ集団が襲撃…、どころか横浜港から軍隊の侵略を受け、
大亜連合軍と国防軍との命を奪い奪われる戦争状態に。
そして達也は風間少佐の命令によって特務兵として参戦することになり…
はい、という訳で司波兄妹、特に達也の隠された実力が明らかになる7巻です。
九校戦で上官の風間少佐に「戦略誘導ミサイル」に匹敵すると例えられていたのも誇張ではなく、
事実たった一つの魔法で戦艦どころか基地ごと壊滅させる規格外っぷり!
エリカやレオも秘術を持って大亜連合軍の正規兵を戦車ごと叩き斬る俺TUEEEをやってくれましたが、
達也に関しては最早レベルが違いますよねー…
Web版に対しては大きな流れでは変更はないですが、ちょこちょこ補足的な説明が入っていて、
初見でもかなり判りやすくなってるなぁ、という印象です。
特に大きく変更されているのは、魔法協会支部に対しての終盤での奇襲は丸々追加分になりますね。
呂剛虎との総力戦が追加される事でDEBANが少なかった渡辺先輩にスポットが当たるようになってたり、
陳祥山が繰り出す奇門遁甲に対することで深雪さんの圧倒的な力量を見せつけたりと、
色々と改善されていて、読み応えが更に増していましたね。
今回恐ろしい力を魅せつけた達也の秘密諸々については次巻で明らかにされるはずです。
今回で伏線になっている3年前の沖縄戦の話も絡めての話になりますのでお楽しみに。
そして伏線と言えば、九校戦のラストで無頭竜の関東支部の面子を消した時に、
「Demon Right」と言ってたのも伏線になっていたのにお気づきでしょうか。
上巻でも戦略級魔法を開発した、と達也が地の文で言っていたりと伏線がかなり散りばめられていますので、
もう一度読み返すと更に面白いと思われます。
それと中断されてしまった論文コンペの内容ですが、これもしっかりとしていましたよね。
魔法という技術を使った上での科学的に有意な事例を考察している当たり、
作者の構成力、というか妄想力が半端ないな、と感じられる次第であります。
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