■[漫画]中学二年生、輪廻転生の旅。「スピリットサークル」1巻
スピリットサークル 01 (ヤングキングコミックス)
著者/訳者:水上 悟志
出版社:少年画報社( 2012-12-10 )
コミック ( 185 ページ )
作者サイト:続・みずかみ小屋
作者twitter:水上悟志 (nekogaeru) on Twitter
水上悟志さん、待望のアワーズ長編新連載!
ギンガサンダーみたいな短編も勿論面白いのですが、
やはり水上悟志さんは伏線の巧みな使い方が活かされる長編こそが真骨頂とも言えるので、
アワーズで新連載が始まるのを首を長くして待っていましたよ!
作品の内容はタイトルから推測出来るように輪廻転生がテーマになっています。
前作「惑星のさみだれ」でも輪廻転生が一部で使われていましたし、
何より帯びのコメントにもあるように前世で霊能で主人公が中二とかワクワクせざるをえないですよ!
中学二年生だということで青春も期待できそうですしね!
物語は桶屋風太のクラスに額に傷がある少女、石神鉱子が転入する所から始まります。
イケメン背後霊のイーストがいるし、何より第一印象がアレだったので、
仲良くなれるか不安だったけど、風太の人の良さが伝わって一歩前進かと思いきや、
前世の因縁を確信した鉱子に唐突に真後ろにぶっ飛ばされて階段を転げ落ちて前世の記憶を見るハメに。
まずは古代アステカっぽい所で好きな女の子と平和に暮らしていたフォンの人生。
ある日恋人のレイが生け贄に選ばれて何とか救いだそうとするも一歩届かず目の前で殺され、
その殺した神官ストナが鉱子の前世みたいだけど、それと認識する前に首を刎ねられて…
もうね、目まぐるしく進む展開に翻弄されまくりです。
しかも前世がその一回だけではなくまだまだ続くといのがまた凄い。
風太と鉱子の離れがたい縁が強く感じられるんですが…
鉱子は幾つもの前世を体験しているからこその考えがあるのも分かるんですが、
そして風太は先入観がないからこそ”鉱子”と向き合おうとするのもまた青春かな、と。
プールで女子の身体を見て色々悪友と意見を述べ合って、それがバレて叩かれてと、
そういったのも貴重な経験ですよ。
でも鉱子と風太の間には前世という断ちがたきものがあるわけで。
フォンの恨みを受け継いでいるのもまた確かなんですよね。
そういった前世のしがらみを知るためにさらに追体験することになるんですが、
二度目の前世は中世ヨーロッパっぽい時代で騎士をしていたヴァンの人生。
フォンから続くストナへの恨み、風太にまで続く魔女の呪い、
生まれ変わったレイとの再会、波瀾万丈だけど幸せだった人生。
そして現代で鉱子の口から明かされる魔女の正体とまたもや畳み掛けるかのような展開がまた凄い!
既にこの1巻の中でも前世の因縁という名の伏線が巧みに配置されていて、
服に歌に前世の靴の贈り物と、読めば読むほど気付いていきハッとさせられます。
これが更に2巻以降でどんな展開を見せてくれるのかと思うと今から期待が高まります。
「スピリットサークル」はこれから要チェックな作品ですよ!
最近のコメント