■[漫画]建物の記憶とその想い「マホロミ」2巻
マホロミ 2: 時空建築幻視譚 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)
著者/訳者:冬目 景
出版社:小学館( 2013-02-28 )
コミック ( 210 ページ )
冬目景さんの建築の記憶と触れ合う物語「マホロミ」の2冊目。
古い建築物の記憶に触れることが出来る能力を突然開花させた建築学を学ぶ学生の土神と、
同じ能力を持つ黒髪ロングの美人でちょっと世俗から離れた印象を持つ真百合さんの、
少し不思議でちょっとした秘密を共有する関係が面映ゆい印象があります。
今回は英国人の血を引く女性の生家に纏わる話と、
60年前に大学の図書館で起こった悲劇に纏わる話の二本立てになっています。
特に前半の話は初めて明確に人助けをすることが出来たので、
読んでいても中々感慨深いものがありました。
しかし読んでいてつくづく思ったんですけど、冬目景作品の黒髪ロングヒロインって良いですよね…
何というか退廃的な所もありながらも世俗にまみれない孤高の美しさがあるというか…
土神が大学に来た真百合さんが自分の野暮ったい服装に気後れしているのを知り、
「つかソレがいーんじゃん!」と内心思ってましたけど、その気持ちがよく分かりますよ。
真百合さんみたいな古風な美人には一種憧れるモノがあるものなのです。
そんな真百合さんと二人でいるところを見られて卯が変に勘ぐってたりと、
ラブコメとしてそれはそれで良い種火になりそうだったけど今回はそこまで掘り下げられなかったのは、
残念だったような次回に楽しみが繰り越されてそれはそれで楽しみなような…
ただ、真百合さんも実家の複雑な事情だけではなく、亡き祖母の想いを引き継いでいて、
中々に一筋縄ではいかなさそうな人なので今後がどうなるのか結構気掛かりですね。
多分次巻が出るのもまた来年くらいでしょうけど、気長に待ちたいと想います。
それと冬目景さんの画集ですけど「冬目景画集 20─twenty─」だけではなく、
「冬目景画集 冬幻響」ってのも出てたんですね。
「20─twenty─」の方は限定生産だったので事前に予約してたんですけど、
こっちは知らなかったのでまだ手に入れてないので早く頼まなければ…
(追記)
コミックナタリー – 冬目景、デビュー20周年を記念した画集を完全予約受注生産
「冬幻響」の内容は「20─twenty─」に含まれているみたいですね。
だったら「20─twenty─」だけで良いのかな?
(追記ここまで)
ちなみに「20─twenty─」ですが流石に1万円するだけあって凄く豪華な装丁でしたね。
まるでバブル期の本みたいでした…(笑
内容は画集だけではなくインタビュー記事も簡単ですけど載っているんですが、
最近はデジタルも多少導入しているといのは意外でした。
まぁ、色むらを修正するくらいの使用らしいんですけど、
完全アナログの人だとばかり思ってただけに意外です。
それと今はほぼ一人の作画で月産40ページと漫画家の中でもかなり速筆なんですね。
まぁ、本人も言ってるように様々な媒体で描かれているからどうしても遅筆な印象があるのも確かなんですが…
何はともあれ古くからのファンなので今後も末永く読み続けていきたいものであります。
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