■[ラノベ]READ AND DIE「本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~」第一部 兵士の娘I,II,III
本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第一部「兵士の娘I」
著者/訳者:香月美夜
出版社:TOブックス( 2015-01-25 )
Web版本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~:
作者サイト:香月 美夜
絵師サイト:天球堂画報
Kindle版:第一部「兵士の娘I」
本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第一部「兵士の娘II」
著者/訳者:香月美夜
出版社:TOブックス( 2015-02-25 )
Web版本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~:
作者サイト:香月 美夜
絵師サイト:天球堂画報
Kindle版:第一部「兵士の娘II」
本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第一部「兵士の娘Ⅲ」
著者/訳者:香月美夜
出版社:TOブックス( 2015-06-25 )
Web版本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~:
作者サイト:香月 美夜
絵師サイト:天球堂画報
Kindle版:第一部「兵士の娘III」
大の本好きで仕事も司書を選んだ本須麗乃22歳。
死ぬなら本に埋もれて死にたいと思っていたら、
地震で倒壊した本に埋もれて死んでしまい気がついたらマインという名の少女に転生しており、
しかもその世界は中世風の魔法があるファンタジー世界な上に識字率も低く、
本も平民の兵士の娘でしかないマインには手が届かない高価な物で…
小説家になろうに連載している作品の書籍化なだけに、
異世界転生で内政モノという人気要素を持ちながら女性主人公というのが特徴的ですね。
女性主人公故に天然素材でリンスインシャンプーを作ったり、
糸で編んだ髪飾りや簪、それにお菓子のレシピで儲けたりするあたりがとても新鮮です。
何よりマインというキャラクターが魅力的なんですよね。
生来の虚弱な身体な上に”身食い”という不治の病に冒されながら、
本を読むために不屈の精神で前のめりに前進する姿から熱さは感じますが、
それ以上に見た目が幼女なので愛らしいですね。
精神的に大人とはいえ、結構ミスをしまくったり不器用だったりするのも、
外見幼女だからむしろ愛らしさの方が先にきます。
そんなマインを取り巻くキャラクターたちも実に生き生きとしており面白いです。
一つ年上の姉であるトゥーリに裁縫上手な母のエーファ、
そして子供のためなら貴族だろうと敵に回す子煩悩でな父のギュンター
幼馴染みでマインの物作りのパートナーになってくれるルッツに、
マインの特異性に目をつけた商人のベンノなど、
どの人物もキャラが立ってるんですよね。
何度も失敗や挫折を繰り返しながらも少しずつ頑張って、
周囲の人たちもどんどん巻き込んで目的に向かっていくストーリーに魅せられます。
それぞれの巻末にマイン以外のキャラ視点で番外編が載っているんですが、
それを読むとご都合主義すぎるかな? と思った話の展開にも、
ちゃんと理由があるんだと判って納得できる面白さがあります。
また、椎名優さんの絵柄も凄くマッチしてるんですよね。
美しさと優しさが同居した絵柄のお陰でマインが愛らしいですし、
マインが生み出した髪飾りや晴れ着を見事に描き出してくれて、
文章を読んだだけでは想像しにくいところを補完してくれてます。
3巻の表紙ではマインと母エーファの顔がよく似ていることが判って、
家族なんだなぁ、と思わされましたし、本当に良い仕事をして下さってます。
唯一欠点があるとすれば非常に長いといことでしょうか。
第一部だけで3冊も使っているんですが、
実はWeb版は第五部までいっており、書籍換算であと15冊ほどのストックがあります。
ここら辺はどこまでも続けていけるWeb小説ならではなんですが、
いくらハイペースで刊行しているとはいえWeb版に追いつくのは大変だろうと思います。
ただ、あとに行くほどますます面白くなっていくので、
是非ともこのまま完結までずっと書籍化して欲しいと思います。
TOブックスという少々マイナーなレーベルですが、
Kindle版も紙版から1ヶ月遅れとはいえ順調に刊行しているので、
Web版を読んで気になるようでしたら是非買って読んで欲しいですね。
また、今度コミカライズが始まるらしいのでそちらから読むのもアリかもしれません。
【お知らせ】
昨日発売の『本好きの下剋上~司書になるためには手段を選んでいられません~ 第二部「神殿の巫女見習いI」』帯で情報が解禁されましたが、
香月美夜先生著『本好きの下剋上』のコミカライズ作画を担当させて頂くことになりました。 pic.twitter.com/YUUJyg0O44
— 鈴華 (@suzupaca) 2015, 9月 26
ここ最近の小説家になろうからの書籍化作品の中では一番好きな作品なので、
多くの人に知って欲しい作品です。
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