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:: 2009/3/20 金曜日::

■[ラノベ]物語の終わり、志乃ちゃんの始まり「SHI-NO -シノ-  君の笑顔」

SHI-NO-シノ- 君の笑顔 (富士見ミステリー文庫)
著者/訳者:上月 雨音
出版社:富士見書房( 2009-03-19 )
定価:¥ 693
文庫
ISBN-10 : 4829164158
ISBN-13 : 9784829164150
絵師サイト:DIABOLISM web.

SHI-NOの完結で富士見ミステリー文庫もこれにて終了。
元々SHI-NOを読み始めたのは「紅」「円環少女」と並び「ロリヒロインラノベ」と言われてたから、
という何とも不純な動機でして、読んでみると確かに主人公の僕とは8歳差のヒロインで、
しかも幼児体型の元気活発なきらら先輩に志乃ちゃんと対称的な真白ちゃんと、
ロリ尽くしなヒロイン勢で凄いモノがあったのですが、
巻を追う事に志乃ちゃんの魅力は深まっていき、ぐいぐいと読み進めることになったのでした。

キララ先輩が凶弾に倒れ、レイニー止めもかくやという所で終わった前巻ですが、
僕と志乃ちゃんが連続殺人事件から関わらないようにしたツケは予想以上に大きく、
もう元には戻らないものがあり、それらは無視できないほどに重要で…
敵討ちの意味合いも出てきて事件解決の為に積極的に動き出す僕と志乃ちゃん。
そして意外な人物の登場と予想通りの黒幕と予想もしなかった真犯人と、
ミステリー文庫の名に恥じない面白さがありました。

そしてこの作品の一番重要な核である志乃ちゃん。
彼女の主観で語られる誕生から僕との出会い、別れ、そして再会までの物語。
真白ちゃんと同じく他者を必要としない志乃ちゃんだけど、
そうせずに僕の隣に立つことを選んだ志乃ちゃんの純愛は儚く大切なモノで…
やっぱり志乃ちゃんがこの作品のヒロインだと再度認識しましたよ。

どこまでも独りで、二人の間には断絶はあろうとも、
志乃ちゃんに思いをずっと届けると決めた僕と志乃ちゃんのミステリーの物語はこれにて終了。
でも志乃ちゃんとの平穏な生活は始まったばかりだし、これからも続いていく。
最後に見せてくれた志乃ちゃんの笑顔はこれからの輝かしい未来を示してくれるものでしたよ。

良い物語を読ませてくれた上月雨音さんと最後に素晴らしいイラストを提供してくれた東条さかなさん。
お二人には感謝とこれからの活躍への期待を送りたいと思います。
ありがとうございました。

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