■[ラノベ]聖戦前夜1997&2009「BLACK BLOOD BROTHERS 10」銀刀出陣
BLACK BLOOD BROTHERS10 ―ブラック・ブラッド・ブラザーズ 銀刀出陣― (富士見ファンタジア文庫)
著者/訳者:あざの 耕平
出版社:富士見書房( 2009-04-20 )
定価:¥ 756
文庫
ISBN-10 : 4829133899
ISBN-13 : 9784829133897
あぁ、この感動を! この興奮を! そしてこの狂おしい程までの面白さを!
一体どうすれば一人でも多くの人に伝えることができるのか…!
正直私の陳腐な文才では表現できないし、判って貰えないかとは思いますがそれでも言いたい。
「BLACK BLOOD BROTHERS」は紛う事なき傑作である、と―。
1997年香港、後の香港聖戦の契機となるべき出会い。
血の繋がりを何よりも重んじる吸血鬼の社会で忌み嫌われる作られた混血児カーサの、
存在するはずがない同族のリズと、そして世界の脈動を感じ取る風水師アダム・王との出会い。
そして世界に望まれて始祖が誕生する…
これが2巻の冒頭にきちんと繋がっているのが凄く、読み返してみると感動もひとしお。
「違うな。彼らが私を裏切ってきたのだ。もう何百年も以前からっ」
カーサのこのセリフも今なら判る。
そして悩み、惑い、葛藤を繰り返してきたカーサが九龍の血統に染まったのか。
乱を好む九龍の血統の特性も、世界に何故望まれて生まれたのかも。
舞台を2009年に戻し、カンパニーの機先を制すザザの企みを文字通り一刀両断して舞い戻るジロー
ダールを容易に押し返し、九龍王へ「賢者」の血族として宣戦を布告する姿は正にヒーロー
そんなジローのミミコへの素直な協力依頼は変わらぬ想いと絆を感じさせてくれたし、
それに即座に応じるミミコはVIPたる「乙女」である前に「調停屋」葛城ミミコなんだなぁ、と。
安心させてくれ、何より感動させてくれました。
今まで数多く張り巡らされていた伏線が収束し、その結末は本当に予期できなくて興奮しっぱなしです。
10巻を読み、既刊を読み返したばかりですけど来月刊行の11巻が今から本当に待ち遠しいですよ。
あぁ、本当にどうなるんだろう…!
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