■[漫画]1分の1のあなたへ「ラジエーションハウス」2巻
ラジエーションハウス 2 (ヤングジャンプコミックス)
著者/訳者:モリ タイシ
出版社:集英社( 2016-10-19 )
原作者twitter:横幕智裕(@t_yokomaku)さん | Twitter
作者twitter:モリタイシ(@moritai4)さん | Twitter
Kindle版:ラジエーションハウス (2)
Kindle版まとめ買い:ラジエーションハウス
レントゲン、MRI、CTスキャン…
高度に発達した診断機器を駆使する放射線技師であり、
実は放射線科医の資格を持つ五十嵐唯織が、
幼い頃に交した甘春杏との約束を胸に、
医者として技師として患者と関わっていくドラマの第2巻です。
放射線技師が主人公の漫画とはいえ医療ドラマですので、
そういった意味での面白さは充分にあるんですよね。
滅多に見られないレ・フラウメニ症候群の患者と出会うとか漫画的ですし。
でもそれに気付くことが出来た上で、
それに対処できるのは唯織が渡米して勉強した下地があってこそだし、
何より放射線技師としての腕が卓越しているからこそなんですよね。
杏ちゃんも医者としては充分に及第点だと思うんですよね。
唯織が撮影した病変を見てすぐに病気を見付けることができるし、
何より患者の心に寄り添った言葉をかけてあげられているし。
ただ、父親の後を継ぐという重責と経験不足が足枷となっているだけで…
唯織の方は同じ年齢でも渡米経験があるのが大きいですね。
マンモグラフィーだけでは乳癌を見付けられないデンスブレストの件もそうですね。
熟練の医者が持つ勉強の時間を量と質で補っている感がありますね。
まぁ、そのせいで今後更に杏ちゃんにプレッシャーを掛けることになってしまうのですが…
しかし1巻の頃は唯織のことをただただ不憫としか思えなかったわけなんですが、
2巻になり杏ちゃんや患者さんの事情を知ることで、
一人一人に人生と悲劇があることが分かって、
どれも仕方が無いのかなぁ、と思いますね。
それら悲劇に触れないようにするのが大人の処世術の一つなんだろうけど、
思いやりがありすぎるというか、感受性が高すぎるが故に唯織はコミュ障なんでしょうね。
でも、だからこそ、他人のためを思って素直に涙が流せるほどに優しい唯織だから、
医者としても技師としても優秀なんでしょう。
まぁ、それで損をしているのはやっぱり不憫だと思いますが…
不憫な唯織が報われる日が来るのか不安ではありますが、
何とか幸せになって欲しいですね。
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