■[漫画]実話だから感動できる「オール1の落ちこぼれ、教師になる」1巻
オール1の落ちこぼれ、教師になる (1) (KADOKAWA CHARGE COMICS 17-1)
著者/訳者:宮本 延春 清水 洋三
出版社:角川書店( 2008-04-05 )
定価:¥ 588
コミック
ISBN-10 : 4047250244
ISBN-13 : 9784047250246
原作者サイト:宮本延春 Official Site
元サンデー作家の清水洋三さんの漫画が好きだから読み出したんですが、
これが存外に面白い内容で、単行本化されるのが待ち遠しかったです。
チャージという新興のマイナー雑誌連載だから知名度は低いですが、
興味深く、何より面白い作品だと思います。
物語の語り手は落ちこぼれになりそうな生徒にも熱心な30代の教師、宮本延春。
中学卒業時点で九九は二の段まで、英語はbookのみ、漢字は自分の名前だけ。
いじめにも遭っていた宮本は中卒で最愛の母も失い父も他界して天涯孤独に。
現代日本で最底辺と言える状況からアインシュタインの偉業を目の当たりにする事で、
”学びたい”という感情に火が付き小3のドリルから再出発したのは23歳の時…
設定だけ聞くとGTOや金八先生に近いように感じられるかもしれませんが、
この物語で一番凄く、何より違うのはほぼ実話であること。
原作者の宮本延春氏自身の半生を元にした内容で本も出ています。
徹子の部屋に出演された事もあるから知っている方も多いのではないでしょうか。
母からの愛情や拾ってくれた会社の社長や恋人との出会い。
そんな幸運があったとはいえ、やはりその半生には感動するものがあります。
本人のやる気と諦めない心があれば幾らでもやり直すことが出来る。
そんな勇気を出してくれる作品です。
チャージは角川のオタク作品以外を原作としたコミカライズを幾つか手掛けてますが、
清水洋三さんというしっかりとした漫画を描かれる人を作画担当として起用したことで、
エンターテイメント性を維持したまま原作の良さを活かした内容にしています。
萌えとかそういった内容ではありませんが、傑作だと思います。
2巻にも期待です。
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