■[漫画]肥大化したワカメの自尊心「Fate/stay night[Unlimited Blade Works]」4巻
Fate/stay night[Unlimited Blade Works]4巻
出版社:KADOKAWA
原作者名:TYPE-MOON
原作者サイト:TYPE-MOON Official Web Site
作者名:森山大輔
作者twitter:森山大輔さん(@dai_greyhound) / Twitter
紙書籍通販:Fate/stay night[Unlimited Blade Works] (4)
Kindle版まとめ買い:Fate/stay night[Unlimited Blade Works]
DMM電子書籍:Fate/stay night[Unlimited Blade Works] (4)
学校で謎のサーヴァントに襲われた士郎。
令呪を使ってセイバーに頼らず、自分の力だけで切り抜けようとするのは自信過剰だけど、
相手が士郎をいたぶるつもりだったので、何とか凛が間に合って…
士郎のバカさに毒気を抜かれた凛だけど、
衛宮切嗣の魔術師としての在り方を聞いたら、
真っ当な魔術師である凛には到底受け入れられないんですよね。
この時の凛の葛藤を表情と過去回想で見せるのはとても上手いと思います。
読者の大半がFate/Zeroを知っているからこそできる演出ではあるんですが、
森山大輔さんのFate/stay nightへの解像度の高さが伺い知れるのです。
他にもアーチャーが士郎へと語ったくだりですが…
これもUBWルートの真相を知っていれば、
かなり重要なことを言っていることがわかるんですよね。
この時のアーチャーの表情もよくわかってらっしゃる…!
でも、一番よくわかってらっしゃると思ったのはワカメですね!
魔術師家系の自分ではなく、士郎の左手に令呪が浮かび上がる兆候に気付いたワカメは、
内心で嫉妬と焦燥感とやるせなさが大変なことになっていると思うんですよ。
望んでも得られなかった資格をよりによって士郎に取られたとか、
そりゃ気が気でないでしょう。
だからこそ、自分がマスター権限を得られたことを見せびらかしたくなるんだと思うし、
こういった表情をするんですよ。
たとえ借り物でも、その事実から目を逸らし、
命のやり取りをするということを本質的に理解できず、
両親と祖父から愛情を受けずに育ったからこそ、
自分を見て欲しいと望んでいたからこそ肥大化した自己顕示欲が、
マスター権限を得られたことでとても満たされたことによって、
醜い誇らしさが内面から滲み出ているんですよね…!
いやはや、本当に森山大輔さんは原作への理解度が高い!
それがよく伝わってくるワカメ溢れる4巻でした。
タグ: Fate/stay night[Unlimited Blade Works], TYPE-MOON, 森山大輔, 電撃大王
TrackBack URL :
最近のコメント