■[漫画]ラブマシーンへのリベンジ、そして…「サマーウォーズ」2巻
サマーウォーズ (2) (角川コミックス・エース 245-2)
著者/訳者:杉基 イクラ
出版社:角川書店(角川グループパブリッシング)( 2010-02-04 )
定価:¥ 588
Amazon価格:¥ 588
コミック ( 190 ページ )
ISBN-10 : 404715377X
ISBN-13 : 9784047153776
作者サイト:†††††いくら亭†††††
「時かけ」の細田守監督制作の昨年夏に上映された「サマーウォーズ」コミカライズ第2巻は、
いよいよ事態の全貌が見えてきて良くも悪くも盛り上がる展開になってきました。
事件の発端を作った侘助から始まり、陣内家の大黒柱である栄おばあちゃんとの突然の別離。
そして弔い合戦としてのVSラブマシーンリベンジマッチへと続いていきます。
映画を観た当初は私がエンジニアということもあって、侘助側に感情移入してたんですよね。
例えば事故防止の為にダイナマイトを発明したノーベルに軍事転用の責を追わせるのはナンセンスだと、
そういった気持ちがあったのですが、漫画版での描写では栄おばあちゃん側に感情移入しやすく、
それによって栄おばあちゃんの意図も理解できたような気がします。
即ち、自身の発明品が招いた結果を悔いてその事態を収拾するのに尽力するのが陣内家の人間だ!
と、そう言いたかったんじゃないでしょうか…
話の大筋や展開は映画を観ているので理解しているのですが、
上記のように随所に漫画版独自の切り口で「サマーウォーズ」という作品に挑んでいるので、
知らなかった、気付かなかったキャラの考えに触れることが新鮮で面白いです。
映画に比べて演出が静的にならざるを得ないデメリットを補って余りある魅力だと思います。
「サマーウォーズ」の面白さを充分に咀嚼して漫画版で見事に再構成している本作ですが、
物語の構成上、視野の狭い狂言回しの役所に成らざるを得ない翔太の扱いが、
今後どうなるのかが個人的にちょっと心配してたりします。
流石にあのバカっぷりを庇うことは難しいと思うんですが…
もし、それすらもカバーできたら時代に残る名コミカライズ作品になるかも知れません。
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