■[ラノベ]極上のボーイミーツガール短編集「ある日、爆弾が落ちてきて」
ある日、爆弾がおちてきて (電撃文庫)
著者/訳者:古橋 秀之 緋賀 ゆかり
出版社:メディアワークス( 2005-10 )
定価:¥ 578
文庫
ISBN-10 : 4840231826
ISBN-13 : 9784840231824
古橋秀之先生と言えば後世の電撃作家に多大な影響を与えた作家として有名ですが、
私がそれを知った頃には既にほぼ絶版で入手が困難で手に取ってなかったんですよね。
ただ、秋山瑞人先生との共作「龍盤七朝シリーズ」に手を出した以上、
事前に氏の作品を読んでおくべきだろう、と思い本屋を駆けめぐり手に入れた次第。
古橋作品の中でこれを選んだ理由は私が好きな「ボーイミーツガール」作品だからです。
「時間」をテーマにしたボーイミーツガールの珠玉の短編集。
話題になる作品だけあって、どれも傑作と言って差し支えのない物語ばかりで、
今までこれを手に取らなかった自分を罵ってやりたいくらいです。
どの短編も面白かったですが特に印象に残ったのは、
切なくもどこか爽やかな読後感のある「ある日、爆弾がおちてきて」
面映ゆく不思議な出会いを描いた「三時間目のまどか」
この2作品でしょうか。
この短編集を読んでて感じたのは「物語」が強く印象に残るということでした。
大抵のライトノベルは立っているキャラクターが分かりやすく、面白いのですが、
収録されている短編、どれを取ってもキャラクターは確かにしっかりしているのですが、
何よりその物語の美しさに目を奪われました。
古橋秀之先生が尊敬される一端を垣間見た次第です。
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