■[漫画]個性豊かな職人と恋の物語「路地恋花」2巻
路地恋花(2) (アフタヌーンKC)
著者/訳者:麻生 みこと
出版社:講談社( 2010-09-07 )
コミック ( 190 ページ )
作者サイト:マトリョーシカ
good!アフタヌーンで一番好きな作品を聞かれたら迷わず「路地恋花」と答えてしまうくらいに好きです。
職人達が集まる京都の変わった路地での恋物語の第2集。
今回は一点物のフラワーアレンジメント職人に、1巻で出演した逃げてきた小説家、
手描き友禅のり職人に弟子入り志願をしている女性に、万華鏡作家の長身の女性。
そんな色とりどりの恋のような恋じゃないような、でもやっぱり恋だよなぁ、
と思わせる物語が散りばめられており実に面白いです。
やはり個人的にお気に入りなのは小説家の伊沢さんとゴスロリ京女なナオミちゃんの話。
どこまでも堕ちていくような感覚にさせてくれたナオミちゃんが、
洋菓子を本格的に作るために動きだして、伊沢さんも再始動して…
やはり最後のナオミちゃんが凄いよなぁ。
年下なのに伊沢さんを堕とすだけでなく引っ張り上げちゃうのが凄い。
凄いといえば友禅のり職人志望の佐倉さん。
1話の頃から布小物屋さんとして会話には出ていたんですが満を持して登場。
高校時代の体験学習で工房を見学してから進路を急速に変更して、
師匠に弟子入りを断られても諦めずに通い詰める粘り強い佐倉さん。
技術を貰うんじゃなく、最後には自分の身を捧げるまでになった佐倉さんが凄い。
恋とはまた別次元のようで、でもやはり恋だったんだろうなぁ、と。
そんな思いを抱かせてくれます。
もう本当にどれ一つとっても素晴らしい。
新入りの花屋さんもラストが面白いし、万華鏡作家の葵ちゃんも変わってるんだよなぁ。
どれ一つとっても同じ恋模様が見付からないんだけど、だがそれが良い。
職人十色、恋花十色なこの物語をもっとずっと読んでいきたいです。
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