■[漫画]マフィアに学ぶ男の貫禄「王様の仕立て屋」28巻
王様の仕立て屋 28 〜サルト・フィニート〜 (ジャンプコミックスデラックス)
著者/訳者:大河原 遁
出版社:集英社( 2010-11-04 )
コミック ( 202 ページ )
今回は時間が巻き戻って1巻冒頭に近い、まだ借金が殆ど返し終えてない時代の話。
だからマルコどころかジラソーレの華やかな面々が出てこないどころか、
むしろシチリアのマフィア連中という、男臭いどころか硝煙臭い野郎共に囲まれた、
一触即発、死と隣り合わせでの仕立て仕事が描かれています。
シチリアで、さほど大きいとは言えないながらもファミリーを構えていたドン・トトの死亡。
それに伴い持ち上がる後継者問題だが、遺言で指名された肝心の跡継ぎは貫目不足。
そこで出番になるのが、ドン・トトが愛用していたジャケットを仕立てたマリオ親方の仕事。
しかし親方が亡くなっているので出張ってきたのは織部悠その人で…
悠が持つ仕事の矜持とマフィアが持つ男の矜持が良く判るエピソードでした。
そしてマフィア相手だろうと矜持を保ってられた悠の格好良さが映える話でもあり、
話を通して読んでみても「男が男であるために」という内容が多かったですね。
1巻丸ごとそういった話で占められていて異色と言えば異色ですが、
これでこそ「王様の仕立て屋」とも言えると思います。
そう簡単に外部の人間に心を開かないシチリアのマフィア相手に一目を置かれた織部悠。
彼がこれからマルコたちに出会っていく訳ですが…
一応通し番号としてこの話は28巻となっていあmすが、0巻と銘打っても良いかも知れませんね。
時系列的にも、織部悠という男の根幹が見える意味でも。
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