■[ラノベ]よしっ。撫子がんばるっ「囮物語」
囮物語 (講談社BOX)
著者/訳者:西尾 維新
出版社:講談社( 2011-06-29 )
単行本(ソフトカバー) ( 292 ページ )
絵師サイト:青 春 電 繪 物 語 – 無名小站
千石撫子は可愛い。
それはもう、化物語シリーズを知っている人なら周知のことと思います。
八九寺や忍も可愛いけど、言動含めて全てが可愛いのが千石撫子なのです。
そしてその「可愛い」を西尾維新が西尾維新らしく突き詰めていったところ、
暗喩でもネタでもなく、千石撫子はララボスになったのです。
失礼、神でした。(><)
本当にね、撫子は可愛い子ぶってるんじゃなくて、可愛い子なんですよ。
天然で、あるがままで、一挙手一投足、その言葉も声までもが可愛いんですよ。
ただ、可愛くて内気に見えて、引っ込み思案のようでいて、実はめんどくさがりや。
エッチなことに実は興味津々で、阿良々木くんのエロ本を熟読したり。
いい子じゃなくて、逃げてばかりで、困ってるようで困ってなくて。
そんな面倒くさいのが千石撫子という女の子なのです。
そしてそんな千石撫子が大好きな阿良々木暦お兄ちゃんに彼女が居ることを知った時から、
静かに物語は始まってて、ラスボスへと到る道に迷い込んでしまったのです。
そりゃー、忍野扇という少女の存在や阿良々木月火ちゃんという、
実は怖くて超絶ブラコンな妹のバッサリした行動が、
ラスボスへと到るまでに後押ししたのは確かなんですけど、
それもこれも千石撫子というキャラクターだからこそそこへ到った、
というのは反論のしようもないと思います。
阿良々木くんが妻妾同衾なキャラクターだったらまた違ったのかもしれませんが、
アレで阿良々木くんは戦場ヶ原に対して一途ですからね。
まぁ、撫子とは一緒のベッドで寝ようとしてましたが。
化物語セカンドシーズンはどれもがキャラクターを掘り下げていて、
そうすることで単なる萌えキャラでなくなり、ショックを受けざるを得ないんですが、
しっかりと面白いという手に負え無さがなんとも西尾維新だな、と。
アニメの化物語で花澤ボイスの撫子に萌え転がっていただけの人にとっては凶器的な。
そんな囮物語でした。
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