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:: 2017/1/13 金曜日::

■[漫画]それは喪服か礼服か「王様の仕立て屋 ~フィオリ・ディ・ジラソーレ~」2巻

日本人にとってはお馴染みの白シャツ。
私もスーツ以外でも白シャツは結構持ってます。
というか会社でもプライベートでも使いやすいんですよね。
ただ、それは日本だけに限った話で、欧州的にはNGみたいで…

という訳で今回のテーマは白シャツ(と黒靴)です。
日本のサラリーマンがお洒落な欧州に行った時に陥りがちな問題を、
回答例を出してくれつつ物語が進行していきます。
まぁ、その物語が中々に波乱万丈なのはいつも通りなのですが。

作中で織部も言っているように、日本での白シャツって必然性があるんですよね。
高温多湿だと色シャツは汗ジミが目立ちますからね。
ただ、それをワールドワイドで展開するのが問題なだけで、
郷に入りては郷に従え、という風に装いを変える意識が重要というわけですね。
それを、イタリア人が日本に行く場合と、
日本人がイタリアに行く場合のそれぞれで回答を出しているのは流石ですね。

2巻で気付きましたが、
一冊一テーマは前と変わらないんだけど、
単行本一冊が長編ストーリーになってないんですね。
確かにこの方が雑誌で読んだ時に取っつきやすいかも。

まぁ、問題はジラソーレの副題が入ったのに、
今回はナルチーゾの方々が多く出張ってきたことでしょうか。
もっとラウラたんに出番を!(←ラウラ推し

:: 2016/11/19 土曜日::

■[漫画]1分の1のあなたへ「ラジエーションハウス」2巻

ラジエーションハウス 2 (ヤングジャンプコミックス)
著者/訳者:モリ タイシ
出版社:集英社( 2016-10-19 )

原作者twitter:横幕智裕(@t_yokomaku)さん | Twitter
作者twitter:モリタイシ(@moritai4)さん | Twitter
Kindle版:ラジエーションハウス (2)
Kindle版まとめ買い:ラジエーションハウス

レントゲン、MRI、CTスキャン…
高度に発達した診断機器を駆使する放射線技師であり、
実は放射線科医の資格を持つ五十嵐唯織が、
幼い頃に交した甘春杏との約束を胸に、
医者として技師として患者と関わっていくドラマの第2巻です。

放射線技師が主人公の漫画とはいえ医療ドラマですので、
そういった意味での面白さは充分にあるんですよね。
滅多に見られないレ・フラウメニ症候群の患者と出会うとか漫画的ですし。

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でもそれに気付くことが出来た上で、
それに対処できるのは唯織が渡米して勉強した下地があってこそだし、
何より放射線技師としての腕が卓越しているからこそなんですよね。

杏ちゃんも医者としては充分に及第点だと思うんですよね。
唯織が撮影した病変を見てすぐに病気を見付けることができるし、
何より患者の心に寄り添った言葉をかけてあげられているし。
ただ、父親の後を継ぐという重責と経験不足が足枷となっているだけで…

唯織の方は同じ年齢でも渡米経験があるのが大きいですね。
マンモグラフィーだけでは乳癌を見付けられないデンスブレストの件もそうですね。

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熟練の医者が持つ勉強の時間を量と質で補っている感がありますね。
まぁ、そのせいで今後更に杏ちゃんにプレッシャーを掛けることになってしまうのですが…

しかし1巻の頃は唯織のことをただただ不憫としか思えなかったわけなんですが、
2巻になり杏ちゃんや患者さんの事情を知ることで、
一人一人に人生と悲劇があることが分かって、
どれも仕方が無いのかなぁ、と思いますね。

それら悲劇に触れないようにするのが大人の処世術の一つなんだろうけど、
思いやりがありすぎるというか、感受性が高すぎるが故に唯織はコミュ障なんでしょうね。

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でも、だからこそ、他人のためを思って素直に涙が流せるほどに優しい唯織だから、
医者としても技師としても優秀なんでしょう。
まぁ、それで損をしているのはやっぱり不憫だと思いますが…

不憫な唯織が報われる日が来るのか不安ではありますが、
何とか幸せになって欲しいですね。

:: 2016/9/18 日曜日::

■[漫画]二回目のお色直し「王様の仕立て屋 ~フィオリ・ディ・ジラソーレ~」1巻

連載13年で2回目のタイトル変更となった「王様の仕立て屋」ですが、
ついに今回のシリーズから表紙の実写スーツが無くなりましたね。
代わりに実写のひまわりが彩られることになったわけですが、
作中で何度も花が取り上げられていることから、
今後は花の実写+キャラの表紙になっていくのでしょうか…?

タイトルにある通りジラソーレのお嬢さん方の話がメインになってきてますが、
基本的にいつも通りの「王様の仕立て屋」ですのでご安心ください。
むしろむさいおっさん率が下がったので多くの読者は喜ぶのではないでしょうか!
ちなみに私はとても喜んでいます。(笑

まずは新シリーズの1巻目といことで、
オーダー服ならではの基本から入りつつ、
ジラソーレのメンバーを満遍なく紹介しているのは流石の構成力だと思いますね。

客からの注文だからと似合わない組み合わせを唯々諾々と受けはせず毅然と断ったり、
客からの注文がなくても、客が本当に望んでいるものを形にして見せたりと、
織部らしい格好良さも十二分に見せてくれてとても面白かったです。

それにしても窮地のクラリッサを遠隔地からインターネットという現代の技術でサポートするとか、
連載初期では絶対出来ない芸当だよなぁ、と連載13年という長さを変なところで感じました。
そして助けられたクラリッサはまた織部への好感度を高めているんじゃないかなぁ、とも思ったり。
高まってたら良いんだけどなぁ…(ラブコメ脳

:: 2016/7/19 火曜日::

■[漫画]医者をリードする医者の物語「ラジエーションハウス」1巻

聴診器、内視鏡、そしてレントゲンにMRI…
医療技術の進化に伴い仕事は細分化し専門家に任されることになった現代。
外科医や内科医と違い表に出てくることはないけれど、
患者の病気を診断する上で必要不可欠な専門家”放射線科医”

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この物語は放射線科医とそれを支える放射線技師の物語です。

主人公の五十嵐唯織は放射線技師としての腕だけでなく放射線科医としても有能ながら、
医師免許を持つことを秘密にしている事情とコミュ障なことから誤解されてばかりいて、
日本の医療現場からは爪弾きにされてばかり。
そんな状況でも放射線技師として働くのは幼い頃に交わした約束のため…

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約束を交わした相手である幼馴染みの甘春杏への想いも忘れられずにいたある日、
ダメ元で確認した甘春総合病院に放射線技師募集が出ていてたため喜び勇んで応募し、
無事採用されて杏と再会するも向こうは気付いてくれないばかりか、
子供の頃とは別人のように放射線技師のことを見下すようなことを言ってきて…

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グランドジャンプでモリタイシさんが作画をするということで興味を持ったんですが、
期待したラブコメ濃度は低いながらも予想しなかった面白さがありましたね。
実力がありながらも一部の人間以外誰も気付いていないシチュは漫画的に盛り上がりますし、
医療漫画としてのヒューマンドラマもしっかりとあって面白いです。

それにしても… 唯織の現状が中々に不憫だなぁ…
幼い頃の約束を果たすために努力を重ねて医師免許を取るだけでなく、
海外で学んで超一流の技術を持ちながらもコミュ障で誤解されてばかりで辛い…
それでも評価してくれる人がいるのには救われるんだけど、
肝心要の杏に誤解されてばかりなのが不憫で…

まぁ、杏も体調を崩して一線を退いた父を尊敬するからこそ肩肘を張り、
余計なプレッシャーを感じているからっていう理由もわかるんだけど…
うーん、なんとももどかしいなぁ。
でもそのもどかしさが面白さに繋がっているんだよなぁ…
面白さともどかしさの二律背反…!

また、医療技術的な面ですが初っ端の話がMRIで、
その次がマンモグラフィーというのがマニアックですね。

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最近は乳がんが巷間で話題になっている気がしますし、
そういった意味でもマンモグラフィーという題材は有りだと思います。
おっぱいを守るためにおっぱいに120Nも圧力を掛けないといけないとか、
見てるだけで痛いですがこれも必要なことなんだよなぁ…

技術的な意味での補足ですが、マンモグラフィーの被曝量が少ない理由ですが、
最近のマンモグラフィーの受像機はフィルムじゃなくてセンサーだからですね。
原理的な意味ではデジカメのCMOSセンサーと似たようなものなんですが、
X線はレンズじゃ曲がらないため撮影したい面積と同等のセンサーが必要になり、
シリコン基盤だと高価になりすぎるため液晶ディスプレイの工場で作ってたりします。
10年くらい前に仕事の関係で少しかじったことあるのでちょっと懐かしかったです。

医療漫画としてのヒューマンドラマも面白いですが、
モリタイシさんなので唯織と杏の関係にも注目していきたいですね!

:: 2016/4/21 木曜日::

■[漫画]これにて一旦店じまい「王様の仕立て屋~サルトリア・ナポレターナ~」13巻

「王様の仕立て屋」第2部、サルトリア・ナポレターナもこれにて完結。
とはいえ「王様の仕立て屋」シリーズが完結というわけではなく、
連載しているグランドジャンプでは既に第3部が装い新たに始まっています。
今回のリニューアルは作者コメントにあるようにテコ入れです。
服を着るならこんなふうに」のようにより身近なアイテムでのファッション漫画や、
同じグランドジャンプでもよしたにさんの「いつかモテるかな」でもファッション取り扱っていましたしね。
確かに服飾漫画が増えてきましたねー

さて、第2部最後を飾るテーマはタータンに代表されるチェック柄。
タータンはスコットランド貴族における家紋みたいなものだから、
非常にセンシティブなのにジラソーレのお嬢さん方が雇った外注デザイナーが、
とあるお貴族様のタータンとそっくりな柄をデザインしてしまい、
お嬢さん方もうっかり調べずに売りだそうとしたところから始まるイザコザでござい。

チェック柄って私はあまり使わないんですよねー
何しろ代表的なオタクファッションにチェック柄のシャツってのがあるくらいだから、
どうしても敬遠してしまうというか。(笑
そんな固定観念を払拭してくれるくらいに代表的な装いを見せてくれるのは、
流石は織部さんと言わざるを得ないんですけどね。

今回はジラソーレのトラブルが主体なので、
彼女たちの出番が多かったのは嬉しかったですね。
それにしても終わり方が正に「俺たちの戦いはこれからだ」的だっただところが、
ジャンプ打ち切り経験のある大河原遁さんなりのブラックユーモアなのかな、
と思ったりしました。(笑

第3部ではテコ入れされてサブタイトルが「フィオリ・ディ・ジラソーレ」になります。
直訳すると向日葵(ジラソーレ)の花が開くって感じになるのでしょうか。
これは… 女性陣の出番が増えるテコ入れな予感…!
楽しみですね!(←満面の笑み

:: 2016/2/25 木曜日::

■[萌え]リゾートPANTS「王様の仕立て屋 ~サルトリア・ナポレターナ~」12巻

今回の「王様の仕立て屋」のテーマはリゾート地でのパンツ、いわゆる男のズボン。
堅苦しい日常から解放されたリゾート地を楽しみながら、
エレガンテを失わない男の粋な装いを追求します。
ええ、つまりは登場人物はおっさんばかりです。(笑

メインは今までも度々登場してきた個人輸入商の井ノ原さん。
どう考えても元ネタは「孤独のグルメ」の井之頭五郎な彼です。
井ノ原さんがお客さんのために色々と装いを整えて展開するんですが、
客先がもう、その、おっさんというかおじいさんだらけなので…、
その…、大変にシブいです。

せめてもの癒やし成分なのか扉絵はジラソーレのお嬢さん方の水着姿になっていますが、
まぁ、本当に今回は実におっさん率が高いんですよ。
それでもこの漫画の面白さは十二分に詰め込まれているんだから、
ある意味凄いんですけどね!

せっかくのリゾート地なのに女の子の水着姿が扉絵だけとか!
などと思わなくもないですが、
次巻は女性率が高まるはずなので大人しく待ちたいところです。
というか連載では「サルトリア・ナポレターナ」編が終わってるんですよね…
早く新章の連載が開始しないかなー

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