■[漫画]人生は転がる石のように「海月と私」1巻
海月と私(1) (アフタヌーンKC)
著者/訳者:麻生 みこと
出版社:講談社( 2013-08-07 )
コミック ( 184 ページ )
京都を舞台にした職人たちの恋模様を描いた「路地恋花」を描いていた麻生みことさんの新作は、
鄙びた民宿を営む中年独身男性と、そこに住み込み仲居することになった若い美人のお話。
堅物だった父親が残した民宿「とびうお荘」を継いだ元銀座の板前が、
高齢だった仲居さんをほっぽり出すことが出来なくて辞められなかったけど、
仲居さんが亡くなったのを契機に予約を消化してから春に民宿を畳もうと思い、
それまでの臨時の仲居さんを募集したら予想も出来なかった若い子が来て…
仲居になった梢さんは旦那さんもちょっと事情を抱えたお客さんも、
ひょいひょいっと転がす勢いで軽快に背中を押していき、
次々と人生を好転させていくのが読んでいて面白いですね。
民宿という舞台で色んなお客さんが訪ねて来るので、
オムニバス形式に近い感覚で飽きが来ない構成なのも良いです。
「路地恋花」で感じた絶妙な空気感は変わらず存在しますが、
辺鄙な場所の民宿な割りに梢さんのキャラのお陰かやけにさっぱりした印象があります。
ちなみに第1話を丸ごと試し読みが可能ですので、
そちらでその空気をまずは感じていただければと思います。
第1話が面白いと感じたらきっと大丈夫なので。
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