■[漫画]「愚者のエンドロール」編、開幕!「氷菓」4巻
氷菓 -4 (カドカワコミックス・エース)
著者/訳者:タスクオーナ
出版社:角川書店( 2013-06-22 )
コミック ( 180 ページ )
原作者サイト:汎夢殿
原作者twitter:米澤穂信 (honobu_yonezawa)さんはTwitterを使っています
作者サイト:A/O LABO
入須先輩が本格的に本編に登場する「愚者のエンドロール」編の導入から中盤までが、
この4巻に収められているんですが、相変わらず凄いですね。
何が凄いって、まるでアニメを見ているかのような臨場感がある上に、
漫画としてもしっかり読める作りになっている玄人仕事っぷりが凄い。
この「氷菓」コミカライズを読んでいる大半の人は京アニで慣れてるかもしれませんが、
このクオリティは実はかなり凄いんですよ!
まず、自主制作映画の稚拙な作りの見せ方と古典部の面々の視聴のノリが判る構成。
そして入須先輩の冷然とした美貌と隠しきれない教養と厳しさを感じさせる立ち居振る舞いを、
紙面の上でコマ割りと構図を巧みに使いこなして演出する妙技とか、
匠の技が光っていると言えましょう!
あ、あと探偵役の羽場さんのウザさが発揮されてたのも絶妙でしたね。(笑
そして漫画の利点としては自分のペースでゆっくり読める上に、
活字になっているので判らない事も簡単に調べられるんですよね。
例えば私はミステリーに詳しくないので十戒とか云われても判らなかったんですが、
google先生に聞けばあっという間に調べられますからね。
・ノックスの十戒 – Wikipedia
・ヴァン・ダインの二十則 – Wikipedia
・チャンドラーの九命題: 零画報
なるほど、これらを踏まえると羽場たち3人の探偵役どれも役者不足と言えますし、
入須先輩が「技術がない者がいくら情熱を注いでも結果は知れたもの」と、
辛辣な言葉を紡ぐのも仕方ないと言えましょう。
ちなみに私はタロットも種類は知っていても意味は知らなかったのでついで調べたんですが、
入須先輩の女帝 (タロット) – Wikipediaだと繁栄と情熱あたりが該当するでしょうか?
摩耶花の正義 (タロット) – Wikipediaは公正・公平、誠意あたりはしっくりくるし、
里志の魔術師 (タロット) – Wikipediaはエネルギーあたり…?
奉太郎の力 (タロット) – Wikipediaは知恵、冷静あたりで、
えるの愚者 – Wikipediaは自由、無邪気、純粋、天真爛漫とぴったりですね。
まぁ、サブタイトルになっている「愚者のエンドロール」の意味合いは逆位置っぽいですけど。
そうそう、「氷菓」で忘れてならないのがえるの可愛さなんですが、
この4巻ではウイスキーボンボンで酔っ払ったえるが見られる訳なんですけど、
アニメと同じくハイテンションになったえるが可愛いったらないですね!
まぁ、可愛いとはいえ、えるは大学生になってお酒を飲むようになっても、
奉太郎が傍に居ない限りお酒は飲まない方が良いと思います…(笑
さてさて、次の5巻で恐らく「愚者のエンドロール」は終わると思うのですが、
今まででも充分面白いだけにこれからにも期待ですね。
原作ストックもまだ残っているので存分に楽しみたいです。
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