本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集3 12月14日発売!
特典SS他、新規短編&中編も多数収録!
:: 2015/10/31 土曜日::

■[ラノベ]シロエの決断「ログ・ホライズン 10 ノウアスフィアの開墾」

ログ・ホライズン10 ノウアスフィアの開墾
著者/訳者:橙乃ままれ
出版社:KADOKAWA/エンターブレイン( 2015-09-30 )
作者サイト:m2lade JAM
作者twitter:橙乃ままれ(@marmalade_macro)さん | Twitter
絵師サイト:instantGarden
絵師twitter:hara(@harapand)さん | Twitter

ミノリが持ち帰ったロエ2からの手紙と、
ゲームには居なかった<典災>という新種モンスター
少しずつエルダーテイルという世界の真相に近付きながらも、
アキバだけでなく冒険者全体と大地人同士の諍いと、
問題は多く、シロエは悩み迷うんだけど…

というわけでログホラのアニメ2期の方が先になったけど、
原作の方も第2部完結的な10巻が出たぞー
内容としてはアニメとほぼ同じなんだけど、
流石に原作の方が説明とかが多くて判りやすくなっているし、
何より各スピンオフとの連携が見事なのです。
やっぱりこの物語は群像劇なんだなぁ。

初めはどうなることかと思ったけど、
最後はシロエが主人公らしくきっちりと良い所を見せてくれたのが良かったですね。
特にアカツキとの連携がバッチリはまってるのが最高でした。
かつてはにゃん太班長とシロエがやりながらも自分ではできないと言っていたアカツキが、
それをシロエと打ち合わせなしにやったという所がグッときますね。
成長してるんだなぁ。

シロエは作品内で語られている通りクラスティみたいに特別優秀な人ではないんですよね。
5割凡人というのは言い得て妙だと思います。
ただ、凡人だからと悩みながらも歩みを止めずに地道に経験を重ね、
仲間を得たりした結果として今のシロエがあるんですよね。
そしてそんなシロエを仲間たちは期待してくれているんだよなぁ…
うん、良いギルドだ。

しっかし、アニメで先に知ってたとはいえカナミが子持ちだったのは意外だったなぁ。
海外に移住した理由は予想通りだったけど、色々と斜め上でしたよ。
流石は茶会の中心人物だなぁ、と改めて認識しましたね。
これは振り回されていたであろうシロエたちも大変だったことでしょう。
やっぱり恋心はあったんだと思うんだけど、今回のこれで吹っ切れたでしょうね。
アカツキとミノリは今が狙い目だと思いますよっ
頑張れ、恋する乙女たちっ

:: 2015/6/4 木曜日::

■[ラノベ]鳥山石燕の告白「異世界から帰ったら江戸なのである」第弍巻

異世界から帰ったら江戸なのである 第弍巻
著者/訳者:左高例
出版社:KADOKAWA/エンターブレイン( 2015-05-30 )
小説家になろう:異世界から帰ったら江戸なのである
絵師twitter:ユウナラ(@yunar_Adori)さん | Twitter

Kindle版:異世界から帰ったら江戸なのである 第壱巻

私はこの作品がとても好きなのですが、
一般的に売れる作品であるかどうかの判断には正直自信がありません。
ですが、好きな作品なので売れて欲しいし、
今後とも続刊を期待しているのでみんなに読んで欲しいのです!

現代日本でカニ漁船に乗ってたら大時化&ロシアからの銃撃に遭い海に落ちたら異世界に迷い込み、
何だかんだで90歳近くまで過ごすも、少年時代の身体で今度は享保の時代に迷い込み、
そこで蕎麦屋に居候しながら呑んだりチャンバラしたりする九郎。
しかしてその実体は細くて長いヒで始まりモで終わるアレな感じなのである。

Web版は一話あたりが程よい長さなので、あのテンポはそれはそれで好きなのですが、
書籍版では改稿しまくりで数話を繋げて一章分にしたりしてます。
それでも中身の面白さは相変わらずでして、
初っ端から白い棒状の飴をなめているロリを見て悦に入る稚児趣味同心だとか、
人斬り大好き同心&若き道場主&九郎の三人による辻斬り24人の虐殺ショーとか、
割りとネタが盛りだくさんでクレイジーな内容に溢れております。

Web版に比べて変わった所は心なしか食事シーンが増えてるような…
今回のメインであるピザ作りはWeb版の通りなんですが、それ以外が増えてる気が…
あ、それとピザ作りの方ですが有りモノで何とかやりくりして、
それらしいピザを食べるシーンを読んでるとヨダレが出てきますね。
ピザは食べたいけど、一人暮らしだと中々手が出ないんだよなぁ。

それと今回も史実ネタが変わらず盛り込まれていたのは楽しかったです。
現代でも寝具で有名な「西川」が蚊帳の老舗として日本橋に店を出してたのは事実で、
東京西川公式サイトでも確認できますね!
それと個人的には天爵堂こと新井白石が確執のある大岡越前を揶揄して、
「無痔奉行」という本を出すネタは凄く好きなので書籍版でも載ってて良かったです。(笑
ちなみに大岡越前が痔主であったことはWikipediaでも確認出来ます。

重箱の隅をつつくような史実ネタを盛り込むギャグセンスと、
魅力が溢れすぎる個性豊かな江戸の人々を生み出す類まれなる筆力!
そのどれもが最高なので是非とも読んで欲しいですね!

ちなみに今回も異世界での話もあるんですが、
やはりロリババアエルフのスフィが可愛いんじゃよー
裏表紙のスフィを見てると大変に癒やされます。
このまま売れてIF外伝も書籍化されないかなー
されると良いなー

:: 2015/4/9 木曜日::

■[ラノベ]カワバンガー!「ログ・ホライズン 9 カナミ、ゴー! イースト!」

ログ・ホライズン9 カナミ、ゴー! イースト!
著者/訳者:橙乃 ままれ
出版社:KADOKAWA/エンターブレイン( 2015-03-27 )

アニメ2期も無事終了したログホラの最新刊ですが、
元々Web版だとかなり早い時期に掲載されていたんですよね。
具体的にはアニメ1期放映分の直後くらいには掲載されていたんですが、
大人の事情で削除され、その後再掲載されてこの度刊行された次第であります。

シロエたちが所属していた「放蕩者の茶会」の実質的リーダーだったカナミが、
リアルで海外に行ったがために「茶会」が解散したことが明らかになった訳ですが、
この9巻で彼女の破天荒さを見せられたら色々と腑に落ちるものがありますねー
あのカリスマ性はクラスティとは違うモノですが、
ギルドとは違った集まりで在り続けた理由もまた垣間見えた気がします。

そしてそんなカナミが出会って一緒に日本への旅する仲間たちが濃い!
元ニューヨーカーのレオナルドは格好は奇抜すぎるけど普通の冒険者なのに、
エリアスは「古来種」でレベル100な上に、
コッペリアはまさかの資金回収botですからね。
MMOで避けて通れないbotというものにこういった形で出会うことになるとは…
日本サーバーに向かう必要性とか含めて、
やっぱり橙乃ままれさんの作品は物語全体の構成が面白いなぁ。

アニメ2期が終わり単行本どころかWeb版すら追い越した訳ですが…
果たして物語はいつ完結するのか。
色々気になるけど、Web版で追いかけつつ単行本化を楽しみに待ちたいと思います。

:: 2014/11/29 土曜日::

■[ラノベ]江戸食客怠惰譚「異世界から帰ったら江戸なのである」第壱巻

異世界から帰ったら江戸なのである 第壱巻
著者/訳者:左高例
出版社:KADOKAWA/エンターブレイン( 2014-11-29 )
小説家になろう:異世界から帰ったら江戸なのである
絵師twitter:ユウナラ(@yunar_Adori)さん | Twitter

異世界転生俺TUEEEEばかりだと思われている小説家になろうですが、
意外とそのジャンルは広く、時代小説ジャンルもあったりするのですが、
その中でも風変わりすぎる作品がこの「異世界から帰ったら江戸なのである」であります。

内容はぶっちゃけタイトルそのまんま。
現代日本からひょんな事から異世界に行き、
そこで数十年過ごしてジジイになるも魔女によって若返ってショタになり、
そして魔王の手で元の世界に戻ってきたと思ったら時代が250年ずれていたという、
設定自体は盛りまくりなんだけど、あんまりそこら辺は気にしなくてOKな内容です。
見た目はショタ! 中身はジジイ! の枯れた九郎が、
処女未亡人で眼鏡で巨乳で妖怪画家の鳥山石燕に気に入られて半ばヒモ的な生活をして、
真っ昼間から酒を飲みまくる時代小説風味な日常系コメディです。
うん、この説明じゃわけわかんないね!
でも、すっごく面白いんだ!

時代小説とライトノベルのコラボレーション的な作品ですので、
江戸時代の蘊蓄も割りと入ってくるんですが、
その蘊蓄の内容が葛飾北斎の18禁PNが「鉄棒ぬらぬら」だったりと、
嘘のような本当のコメディ色120%なネタが多く、
時代小説を読まない人にも面白く感じられると思います。

また、まだ1巻ということで石燕以外のキャラは顔見せ程度でしか出てこないけど、
陰間(男の娘)な玉菊に、稚児趣味(ロリショタ)同心の利悟に、人斬り大好き同心の影兵衛と、
顔見せだけで十分にキャラの濃さが判りまくるので問題ないかと。
2巻以降では更にキャラの濃さが滲み出る上に新キャラも多数出てくるので、
そちらも楽しみであります。

ちなみにWeb版からは話の順番が変わったり、異世界での話もプロローグ的に挟まれてますが、
大きくは変わってないように見えて、実はヒロインの石燕がかなり変わってます。
残念度はあまり変わらないけれど、まるで正ヒロインの如き扱いになってる気が…!(笑
これも書籍化に伴い、イラストがついた恩恵なのかもしれない。

兎にも角にも、私はこの作品のことが好きで好きで、すきで…
現在小説家になろうで連載されている作品の中では一番のお気に入りなので、
まずはWeb版からでも良いので是非とも読んで欲しいです。
面白いよ!

:: 2014/10/7 火曜日::

■[ラノベ]年少組の冒険「ログ・ホライズン 8 雲雀たちの羽ばたき」

ログ・ホライズン 8 雲雀(ひばり)たちの羽ばたき
著者/訳者:橙乃ままれ
出版社:KADOKAWA/エンターブレイン( 2014-09-29 )
作者サイト:m2lade JAM
作者twitter:橙乃ままれ(@marmalade_macro)さん | Twitter
絵師サイト:instantGarden
絵師twitter:hara(@harapand)さん | Twitter

アニメ2期が始まったログホラですが、この8巻までやるみたいですね。
刊行後、すぐにアニメになったものが読めるというのは嬉しい限りです。

6巻が女性たち、7巻が男たちそれぞれの友情の物語だったけど、
この8巻では年少組の男女混合の友情が描かれつつ、
西のギルド「Plant hwyaden」の動向と世界の秘密が垣間見える内容でした。

今回は新キャラとしてロエ2という死霊術士に特化した召喚士が出てきましたが、
名前といい見た目といい装備といい、どう考えてもシロエの関係者。
というか名前からしてシロエのサブキャラじゃないですかー!
実際コミカライズ版の第一話で出てきてるし!

loghorizon08_01

まぁ、ネトゲはサブキャラがいるのが当たり前ですからね。
とはいえ、シロエがシロエとして存在しているならこのサブキャラの中の人は一体…?
航界種とかの話は次のカナミが主役の外伝である9巻に持ち越しになるかと。

というかロエ2が割りと巨乳なのってカナミの影響なんでしょうか。
シロエはカナミに恋心か憧れを持ってたみたいだしなー

閑話休題。
年少組だけの旅行、というかクエストだけど、
失敗して野宿とかの経験すらも楽しむことが出来る仲の良い子供たちを見てると微笑ましいですね。
そうだよなー、当時は何もが新鮮な驚きで満ちていて楽しかったなぁ。
それが親友とも言える友達が一緒なら、楽しさも倍増ってなもんだよね。

その旅を彩ってくれる五十鈴の歌だけど、
まさかこの世界に四十二しか歌がなかったとは、五十鈴じゃなくても驚きですよ。
だからこそ、深く考えずにただ楽しくて好きな曲を歌っていた五十鈴は落ち込んだんだよなぁ。
プロのミュージシャンを父に持つからこそ、盗作への強い忌避感もあったのかもしれないですね。
でも、そこから立ち上がって四十三曲目を歌った五十鈴はまだちっぽけかもしれないけれど、
一歩を踏み出すことが出来た立派な「冒険者」だと思います。

そしてもう一つ見過ごせないのは望郷派のオデュッセイア騎士団。
今まで目を逸らしてきた、現実に戻ることを切望する人たちの登場ですよ。
確かに、騎士団の人間みたいに結婚を間近に控えていた人がいてもおかしくないよなぁ。
そういう人たちに狂うなって言う方が無理ってなもんですよ。
にゃん太班長ですら、解決策を導けないこの難問は胸にモヤモヤが残るものでした。

さて、次回はかつてWebで掲載されたものの大人の事情で引っ込められた外伝です。
舞台は現実において中央アジアのあたりで、主役はシロエやにゃん太たちが参加していた「茶会」の要。
実質的なリーダーであったカナミが大暴れします!
既にアニメでは冒頭でお披露目してましたけど、彼女のキャラは豪快ですからね。
シロエたちが心酔して一緒に歩んできた理由がよく判りますよ。
アニメ登場時期とほぼ同時に刊行されると思うので楽しみであります。

:: 2014/9/7 日曜日::

■[ラノベ]立身出世ファンタジー、開幕!「ラピスの心臓」1巻

ラピスの心臓 1 宝玉の試練
著者/訳者:羽二重銀太郎
出版社:KADOKAWA/エンターブレイン( 2014-08-30 )
小説家になろう:ラピスの心臓
作者サイト:おぽっさむ
絵師サイト:▲△△
絵師twitter:一色 箱 (ichiiro_hako)さんはTwitterを使っています

エンターブレインから発売されたこの作品も、最近の流行に漏れずWeb小説からの書籍化です。
しかし、小説家になろうの作品ではあるのですが、Arcadiaの作品でもあります。
むしろ投稿時期はArcadiaの方が先で、後になろうと二重投稿になったんですよね。
連載が始まったのが2年半ほど前で、当時はダンまちとエデンとこのラピスが凄く好きだったんですよ。
当時ファンだった作品の中では書籍化が一番最後になっちゃいましたが、
そこに面白さの多寡は相関性は見出せないのです!

世界観はわりと独特で、世界の大部分を灰色の森<深界>が覆い、
人類は山や高地に追いやられた時代。
生物は輝石というモノを持ち、人類は左手にソレがあるけれど、
一部の特殊能力を持つ彩石持ちに濁石持ちは支配される階級社会。
そして深界に住まう雨に狂う人外のケダモノたちである狂鬼は、
そのどちらも平等に食い、そして蹂躙できる存在。

しかし、王都ムラクモ育ちの孤児だったシュオウは、
ある日暗殺に失敗したアマネという凄腕の濁石持ちにその才を買われ、
12年間のシゴキに耐えて狂鬼すらも単独で倒せる実力を持つことに。
外の世界への好奇心に突き動かされてムラクモに戻ったシュオウは、
路銀のために彩石持ちの子女の卒業試験の従士の仕事を受けることにするんだけど、
そこから彼の立身出世はスタートして…

世界観が一種独特なのである程度人は選ぶと思います。
初めて出来た仲間がスキンヘッドのオカマだったり蛙人だったりと特殊だし、
この章でのヒロインであるアイセとシトリは一癖も二癖もありますからね。
クール系秘書だと思っていたカザヒナが極度の匂いフェチだったりと、
割りと残念なトコが多いヒロインばかりです。
一番マシなのは100歳越えのロリババアであるアデュレリア公爵なんじゃなかろうか…

そんなヒロインたちの心を鷲掴みにしてしまうシュオウはカッコイイわけですよ。
その育ちの特殊な所からどこか浮き世離れしている所もそうですが、
何と言っても戦闘での圧倒的な強さですね。
仲間を庇うという縛りゲーム状態での立ち回りも良いけど、
やっぱり、全ての縛りから解放された状態での圧倒的戦闘力がカッコイイ!
これは惚れますわー

物語はまだまだ序盤なのでこれからの展開が楽しみですね。
ストック的にはあと4冊くらいはあるはずなので、
これからの刊行が楽しみです。
個人的には3巻あたりが好きです。

HTML convert time: 0.124 sec. Powered by WordPress