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:: 2019/2/7 木曜日::

■[漫画]健全な幾花にいろ「机ノ上神話 幾花にいろ初期作品集」

机ノ上神話 幾花にいろ初期作品集机ノ上神話 幾花にいろ初期作品集
出版社:芳文社
作者名:幾花にいろ
作者twitter:幾花にいろ (@ikuhananiro) | Twitter
Kindle版:机ノ上神話
DMM電子書籍:机ノ上神話

幾花にいろさんがエロ漫画家として花開く前、
ファミリー向け4コマ誌で描いていた作品をまとめた短編集です。
他社で育って売れてるから、死蔵していた原稿で美味しい所だけをいただこうとする、
とても芳文社らしい厭らしさ溢れる単行本ですね!
読者からすると
「幾花にいろさんに土下座してでもそれぞれ完結するまでの原稿を描いてもらえよ…!」
と思うんですけどね…!

■通り抜けできます。

ある日仕事に疲れてアパートの部屋に戻ってみたら、隣の部屋の壁が崩れていたでござる…

そんな導入から始まるお隣以上同棲未満の物語です。
しかもこの後、反対側の壁もノリで壊されてしまったおかげで3部屋連結ですよ。
右隣はコミュ障気味巨乳美少女のスミちゃんこと安宅スミカ。
左隣はボーイッシュ美少女の店子イオリ。
二人の間に挟まれる木造さんが主人公の特に何も起こらない4コマです。

これがエロ漫画なら3Pになるところなんですが、
この頃の幾花にいろさんはエロ漫画描いてないですからね。
深夜にラーメンの匂いを漂わせる木造さんのせいで、
身体の肉具合を確認したりするような展開ばかりです。

全体的にファミリー4コマ誌らしい、日常系漫画してます。
正直、もっと続きが読みたいですね…
木造さんのお姉ちゃんとか出てきてほしかったし、
スミちゃんとのラブコメ展開とかも読みたかった…!

■同姓同盟

伊東勇貴と糸生優希。

同姓同名だけど漢字が違えば見た目も性格も違うという、
幼稚園の頃からの幼馴染な二人の日常漫画です。
私が初めて読んだ幾花にいろ作品でもあります。

優希に対するライバル心剥き出しで努力する勇貴が可愛いですね。
相手を貶めるなんて発想はなく、
自分が努力して頑張るところが好ましくて応援したくなります。

見た目から優希の方がモテるのはわかるんですけど、
勇貴も良いところが多いのでもっとモテて良いと思うんですよね。
まぁ、勇貴のことを一番好きなのは間違いなく優希なんですけども。
勇貴は優希のことをライバルだと思ってるけど、
優希は勇貴のことが大好きなんだよなね。
これ、勇貴が彼氏作ったらどうなるんだろ…

この作品ももっと続きが読みたいんですよね…
せめて単行本1冊分くらい続いて欲しいし、続けて大丈夫なくらい面白いと思うんですよ。
連載当時、いきなり続きが始まらなくて驚いたくらいですからね…
いやはや勿体無い…

■捨てられないひと

今回の単行本化に際してタイスペで描き下ろされた漫画です。

引っ越しに際して断捨離してたら昔友達に借りた漫画が出てきて、
後は芋づる式に久しぶりに友達に連絡して飲み会に…

といった内容なんですけど、やっぱり面白いです。
わずか数ページの漫画なのにキャラクターが生きているのが感じられるんですよね…
というか、キャラの名前すらよくわからないのに、
生きているのが感じられるとか嘘みたいだけど、
ホント、何というか、生々しいんですよ。
こういったところはエロ漫画の方と同じですよね。
幾花にいろさんの漫画の特長にして強みだと思います。

■机ノ上神話

初投稿作らしいです。

流石にこの漫画は単行本化の話が出るまで存在すら知りませんでした。
6年前の作品なので絵の雰囲気とかは確かに初期作品っぽいですけど、
幾花にいろさんの作風はすでに感じることができますね。

しかし下ネタは多少あるけど、それほど下ネタに感じないのは、
既に幾花にいろさんのエロ漫画を嗜んでいるからなのであろうか…

2019年現在、幾花にいろさんが描いている一般向け漫画は「楽園」連載作のみです。
こちらはまだ話数が足らないので単行本が出るまではまだ掛かると思います。
年内に出れば御の字じゃないかな…

「楽園」は恋愛アンソロジーなので、その名の通り恋愛モノです。
しばらく会ってなかった幼馴染み男女の物語「イマジナリー」はとても面白いので、
幾花にいろファンは是非読んで欲しいですね。

:: 2018/5/2 水曜日::

■[漫画]今そこにあるセックス「幾日」

幾日幾日
出版社:ワニブックス
作者名:幾花にいろ
作者twitter:幾花にいろ (@ikuhananiro) | Twitter
DMM通販:幾日

多くの漫画好きが注目している幾花にいろさんの初単行本がついに発売…!
古くは4コマ漫画の「同姓同盟」、最近だと楽園の「イマジナリー」と、
一般向けの漫画も描かれてますがメインで活動しているのはエロ漫画なんですよね。
まぁ、今後はどんどん一般向けでも活躍されそうな気がしますが。
だって、それだけのポテンシャルは充分持っているんだもの。

幾花にいろさんのエロ漫画の特徴は情感豊かというか情緒的というか。
こう、生唾を飲み込むようなエロさがあるというか…
とても日常感があり、生々しいセックスなんですよね。
どの話も恋人同士や、これから恋人になる男女の機微が描き込まれていて、
グイグイとその内容に引き込まれていくのです。

エロ漫画によくあるように一話ずつの読み切り短編なんですが、
微妙に登場人物が被っているのはちょっとした隠し味って感じがしますね。
エロの内容そのものはあくまで恋人同士のそれなので、
大きく変わるものではないのですが、
男女の性格の違いとかは大きいので、それぞれで感じるモノはかなり変わってきています。

私が気に入っている話を幾つかピックアップしますと…

■咬合

ネットの知り合いと待ち合わせしたら、
そこにいたのは美女だった…

待ち合わせ場所がどう見ても名古屋駅です、本当にありがとうございます。
金の時計で美女と待ち合わせとか、なんてうらやまけしからん…!

割りとマジメで草食系なカラスコさんをその気にさせる、
ゾンさんの可愛さがやばかった!
それに、照れ隠しがヒドイけど可愛いというか!(笑

カーセックスで狭いから頭を打つとか、
シチュエーションも生々しいから余計に興奮するんですよね。
あと、窓ガラスに映る自分の顔を見てイッちゃうのが素晴らしい…

やっぱり最初から最後までこの二人のエロは大好きだなぁ。

■寄辺

バイト仲間のギャルの原さんに気に入られたオタクの杁中くんの話なんだけど、
これもまた良い…

オタク趣味に偏見なくて、部屋に入り浸られて半同棲になるとか、
これはこれで有りな形だと思う訳ですよ。
部屋着で油断した姿が煽情的に思えてしまうのも仕方ないというか。
半同棲状態だと抜くに抜けないでしょうしねぇ…

そして軽いスキンシップで過剰に反応してしまうのもわかる…!

手玉に取られているのは分かっているんだけど、
そこに乗らざるを得ないというか…
それにしても、この足の指の形ひとつとってもエロいな…!

足を触ってからのエロという展開も脚フェチ的に大いに有りです。
指、足首、ふくらはぎ、ふともも、という流れも最高ですね!
足に足を絡めるとか脚フェチを殺しにきてますよ…!

セックス自体は終始原さんに翻弄される形だったけど、
こういうのも全然アリなんだよなぁ、と思いました。

■引鉄

サバゲ好きの守山さんと、そんな守山さんに引かれる喜多山くんのお話。

見た目はゆるふわ系なのにサバゲ好きとか、
まずそのギャップにやられましたけど、
手を握られて顔を真っ赤にしている純情さには更にヤラれましたね。

サバゲやってて出来たアザの描写とか、
もう色々と生々しすぎましたが、
一番エロいと思ったのは事後のゴムのエピソードですね!

結局二人はこの後、何回戦までやったのだろうか…
そんな想像をしてしまいます…!

 
 
 
今回の単行本は快楽天で掲載されたものになりますが、
幾花にいろさんはアンスリウムでも描かれているというか、
むしろアンスリウムからエロ漫画デビューされたはずなので、
そちらからの単行本も期待したいですね。
具体的に言うと秘密シリーズをちゃんと完結させた上で収録して欲しいです。
あと、欲を言うと「同姓同盟」も単行本化されないかな…!

ちなみに全くの余談ですが、登場人物の名前とか、
舞台設定のアレコレから考えると、
幾花にいろさんは名古屋市の緑区か天白区あたりに縁が深そうだな、と思いました。

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