■[漫画]今そこにある農業の現実「銀の匙 Silver Spoon」8巻
銀の匙 Silver Spoon 8 (少年サンデーコミックス)
著者/訳者:荒川 弘
出版社:小学館( 2013-07-11 )
コミック ( 186 ページ )
少年漫画っていうのは読者に夢を見せないといけないと思うんですよ。
冒険だったりラブコメだったりと色々な夢を少年に見せて魅せるのが少年漫画だと思うんです。
でも、農業というものはやろうと思えば手が出せる身近なものだからこそ、
下手に夢を見せて現実との違いを見せてもダメだとも思うんですよね。
そういった意味でもこの8巻は農業の残酷なまでのリアルをちゃんと見せていると思います。
野球に自分だけではなく、家族の人生を賭けていた駒場が大会敗退を契機に、
駒場牧場が倒産を決意するという残酷な現実が描かれてかなりキツイものがあります。
高校生というまだ子供な年代なのに現代日本の農業のもう一つの側面を、
きっちり描いているのは厳しいけど、正しいと思います。
そして高校生だからこそ、将来のことを考え始める訳で、
ここできちんと家族とコミュニケーションを取って人生の舵取りをしないと、
この後ずっと後悔することを考えるとアキは隣りに八軒という友だちが居て良かったですよ。
キッカケが駒場牧場の倒産という悲劇だったとはいえ、
ここで後悔しないようにアキが一歩踏み出せたのは良かったことだと思います。
しかしアキは本当にお馬鹿さんというか勉強が出来ない子なんですねぇ…
何となく見た目からそこそこ出来そうな気がしてたんだけど…(笑
そんなアキを相手にマンツーマンで家庭教師とか青春ラブコメとしては凄く美味しいけど、
御影父のことを考えると甘い雰囲気に持っていくのは難しいと思うし、
責任感の強い上にヘタレな八軒だと一歩踏み出すのは難しそうだなぁ。
でもまぁ、割りと相思相愛っぽいので将来は明るいんじゃないかな!
今後にも期待であります。
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