本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集3 12月14日発売!
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:: 2016/6/20 月曜日::

■[ラノベ]トライアングラー「銀河連合日本」2巻

銀河連合日本 2 (星海社FICTIONS)
著者/訳者:松本 保羽 bob
出版社:講談社( 2016-06-16 )

Web連載版:小説家になろう
作者サイト:柗本保羽
作者twitter:柗本保羽(@YasuhaMatsumoto)さん | Twitter
絵師サイト:びよんびよん堂
絵師twitter:bob(@biyonbiyon)さん | Twitter

突如外宇宙から地球に飛来した異星人のものと思われる巨大構造物”ギガヘキサ”
交信してくるわけでもなく相模湾の空中にて静止する物体を前に、
日本政府に雇われたファーストコンタクターの交渉人・柏木真人(37)は、
交信不良の原因を解消するために歓迎セレモニーを開催し、見事成功する。
そして人類初となる異星人と交渉することになった日本政府だが…

この2巻ではティエルクマスカ銀河連合の探査船ヤルバーンでの交渉がメインです。
そのため多分に政治的な問題が俎上に上がってくるので、
そういったことに忌避感がない人向けですね。
特に中国相手には辛辣ことが多々書かれているのでそこら辺はご注意を。(笑

でもやっぱり星の海を隔てて出会った異文化&異文明とのコミュニケーションは面白いです。
フェルさん相手に求婚にも等しい行為を知らずにやっちゃってハートを射止める柏木とか、
国会議事堂の食堂でカレーを食べてあまりの美味しさに驚くフェルさんとかね。
SF的なことでいったらティエルクマスカ銀河が5000万光年離れたNGC4565銀河のことだったり、
高度に発達した文明のお陰で完全共和制ともいうべき政体をなしていたりと、
大きなことから小さなことまでとても面白いんですよね。

また、柏木をめぐってフェルさんとシエさんの異星人三角関係っぽいのが出来て、
ラブコメ好きとしては嬉しかったですね。(笑
まぁ、あっという間に寄せてきたフェルさんの圧勝でしたけど、
そこらへんは流石は調査局局長だな、と。(笑

ちなみにWeb版から書き下ろしがちょっとありましたね。
bobさんのイラストも良いけど、原作側からのおまけ要素が増えるのは嬉しかったです。
Web版を読んで先の展開を知っているとニヤリとできる内容だっただけに嬉しさもひとしおでしたよ。
これは3巻も楽しみです。

:: 2016/2/20 土曜日::

■[ラノベ]UFO 日本政府 相模湾にて、斯く交渉せり「銀河連合日本」1巻

銀河連合日本 1 (星海社FICTIONS)
著者/訳者:松本 保羽 bob
出版社:講談社( 2016-02-16 )

Web連載版:小説家になろう
作者サイト:柗本保羽
作者twitter:柗本保羽(@YasuhaMatsumoto)さん | Twitter
絵師サイト:びよんびよん堂
絵師twitter:bob(@biyonbiyon)さん | Twitter

この作品を端的に説明するならSF版の「ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」です。

ゲートと異なりArcadiaではなく小説家になろうからの書籍化なんですが、
小説家になろうにしては珍しく異世界ファンタジーでもないし転生モノでもありません。
主人公も37歳のおっさんですし、主要メンバーの平均年齢はアラフォーどころかアラフィフ。
下手すりゃ還暦前後の人たちばかりですからね。
かなり異色と言えるでしょう。

舞台は201X年の日本。
外宇宙から飛来した異星人の宇宙船は世界を騒がせながら、
何故か日本に対してのみ積極的な興味を持ち、
その巨体を相模湾上空で物言わず待機させていた。
そんな中、サバゲ好きの企画交渉人、柏木真人(37)が、
たまたま異星人の端末機とコミュニケーションを取ることが出来た経緯から、
異星人との国交樹立のために政府から交渉を委託されて…

1巻は物語全体からするとまだまだ序盤です。
ヒロインであるフェルさんもまだ顔見せしたばかりですし、
異星人との交流もまだ始まったばかりです。
それでもこの作品の面白さのエッセンスは詰まっているんですよね。

主人公が政府の交渉人ということからわかるように、
政治だとか交渉だとか国際情勢だとかそういったモノがメインです。
誰とでも積極的に交流を持とうとする突撃バカな柏木が、
異星人相手でも臆せずに交渉しようと臨むところが爽快感がありますし、
異星人とコミュニケーションができない原因を推察し、
その解決方法を提示した上で実現し、実際に通信できた時は興奮しましたね!

それと星海社FICTIONSから出るのも納得の一方に偏った内容もありますが、
これでもWEB版よりも若干毒が弱まっているように思えます。(笑
白木外交官のヤンキーへの容赦ない罵倒とかまだマシな方ですからね。
アレです、「ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」や「大日本サムライガール」といった、
そういった方向の作品が大丈夫な人にのみオススメしたい作品です、ハイ。

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