本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集3 12月14日発売!
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:: 2014/11/11 火曜日::

■[ラノベ]竜王ゼウルスとの交渉「強くてニューサーガ」4巻

強くてニューサーガ〈4〉
著者/訳者:阿部 正行
出版社:アルファポリス( 2014-09 )
作者サイト:阿部正行
絵師twitter:布施龍太(@chameleonrock)さん | Twitter

ガルガン帝国の武術祭が終わった後にカイルたちが向かったのはエッドス国。
神秘と冒険者とドラゴンの国と讃えられるその国に向かった目的は、
魔族大侵攻の際に魔族に協力していたドラゴンを説得することであった。
人間とは生物としての位階が違うドラゴンとの交渉など普通は出来ないが、
カイルたちには『魔法王』シルドニアが居て…

前回から登場した狂信的なメーラ教ですが、
今回も色々と暗躍してかなり気味が悪いですね。
カイルと同じく未来を知ってるかのような聖下の秘密が気になりますが、
もしかしてカイルと同じく時間遡行してきた人物なんでしょうか。

また、メーラ教以外でも暗躍していたのが魔族のターグ。
穏健派の現魔王とは違う派閥に属する実力者で、
魔族のユーリガとセランの二人がかりでやっと同等とか強すぎでしょう。
この三人のバトルも圧巻だったけど、
やっぱり今回一番派手なバトルはカイルと竜のグルードでしょうね。
死なせないように手加減する必要があったとはいえ、
ブラッドアイを使ってやっと勝てるとかドラゴンまじつえー

そのドラゴンですが、シルドニアと知己である竜王ゼウルスが面白かった。
長老としての若者について憂慮したり、可愛い孫が心配だったりと、
普通のお爺ちゃん的なトコが愛嬌があるというか。
でも、一番愛嬌があったのが千年前のシルドニアの恋の相談役をやってたトコかな!
古代魔法王国ザーレスがどうして剣なんかを作ったかの秘密がこれで判ったけど、
意外すぎる秘密で面白かったです。(笑

少しずつ魔族側の事情が見えてきたけど、
メーラ教の謎はむしろ増えているので次回以降の展開も気になります。

:: 2014/3/25 火曜日::

■[ラノベ]友との決戦「強くてニューサーガ」3巻

強くてニューサーガ 3
著者/訳者:阿部 正行
出版社:アルファポリス( 2014-03 )
単行本 ( 286 ページ )
作者サイト:阿部正行
絵師サイト:ODD NUMBER★★★オッドナンバー■□■□■□■□■□■□■□■□■
絵師twitter:布施龍太 (chameleonrock)さんはTwitterを使っています

4年後に起こる魔族の侵攻を知る、未来から遡行してきた魔法剣士カイル。
侵攻を迎え撃つために人族の英雄となるために色々と動いているんだけど、
未来の出来事はバタフライ・エフェクトで少しずつ変わってきており、
思いもよらない展開がカイルには待ち受けており…

3巻は人族最大規模であるガルガン帝国にジルグスからの使節と共に赴き、
鉱山都市カランでの惨劇を魔族のものであると説明することになったんだけど、
交渉がもつれて何故か武術祭に参加することになったカイル。
更には帝国の末姫にお願いされてセランまで参加することになった上に、
最悪なことに二人の師匠であるレイラまで飛び入り参加してきて…

幼馴染、エルフ、ロリババアにつづいてのヒロインはニンジャですよ! アイエエエ!?
3年後には自信溢れる暗殺者なのに、今だとドジっ娘属性が見え隠れするミナギ可愛い。
賭け事で身を滅ぼしそうなところとかも妙に人間臭くて魅力的です。
まぁ、ミナギのせいでカイルが正座させられるのはちょっと同情します。(笑

カイルが4年後には世界有数の強さになるにしては時間遡行した時点で呆けてたことに違和感がありましたが、
こういった事情があったのかと納得するセランとの決戦でしたね。
それにしてもその決戦の土壇場でカイルが見せたあの魔法だけど、
もしや1巻でシルドニアが危惧していた魂の同化した時の極低確率で云々のアレが原因なんでしょうか。
時間遡行前は魂すらも削りそうなヤバイ薬物を常用してたみたいだしなぁ…

今回はガルガン帝国の個性的な王子と王女といった主要メンバーとの顔見せだけでなく、
メーラ教という前世では表に出てこなかった厄介な宗教団体が出てきたりと、
今後の波乱も予感させるものでしたね。
書き下ろしのエピソードもあって今回は結構充実してた感じがします。

それとコミカライズが始まってます。
予想以上にセライア母さんが可愛かったりと見所があるので、
そちらも楽しみにしていきたいですね。

:: 2013/10/10 木曜日::

■[ラノベ]魔族との前哨戦「強くてニューサーガ」2巻

強くてニューサーガ〈2〉
著者/訳者:阿部 正行
出版社:アルファポリス( 2013-09 )
単行本 ( 274 ページ )
作者サイト:阿部正行
絵師サイト:ODD NUMBER★★★オッドナンバー■□■□■□■□■□■□■□■□■
絵師twitter:布施龍太 (chameleonrock)さんはTwitterを使っています

魔王と相打ちになった魔法剣士カイルが偶然4年前に時間遡行したことによって、
魔族の大侵攻に対する準備のために英雄になろうとするサーガの第2巻。
半年で2冊目という順当なペースでの刊行で、エタる心配がなさそうで嬉しいですね。
現在も3冊目の内容を更新中と比較的安定していて安心しております。

1巻で窮地の所を助けたことで縁が出来たミレーナ王女の依頼によって、
ガルガン帝国との係争地である鉱山都市カランへと使者として赴くことになったカイルたち。
しかしカランでは帝国の重鎮である宮廷魔術師第2位の人物も来ているだけでなく、
カイルにとって宿敵である魔族も侵入していて…

割りとセランの外道っぷりが光っていた感じがしますね!
魔技師のゴウを助ける時の話とか、ガラの悪い借金取りたちに同情する程でしたよ。(笑
目的のためなら手段を選ばず、手に入れたものを手放さない為には容赦をせずと、
そんなセランだけにラストの魔族への手心には驚いたけど、
オチを知ってちょっと安心しました。(笑

そんなセランと不本意ながら似た所があるカイルだけど、
カイルの凄い所は未来を知っているからといって驕らずに、
未来で得た教訓を元に周到に罠を仕掛けている所だと思います。
特に失敗した時の為にもしっかりと罠を張ってるとか入念と言いましょうか。
それにミランダさんに対する追求とかも容赦なかったですねー

穏健派の魔王の治世下での潜入捜索班の魔族とはいえ、
まずは前哨戦に勝利したということで一息が付けそうなんだけど、
ガルガン帝国のこともあって厄介な事態はまだ起こりそうですね。
次の3巻に収録されるであろう箇所は現在連載中ですので、
そちらも楽しみに待ちたいと思います。

:: 2013/3/28 木曜日::

■[ラノベ]ありそうでなかった「強くてニューサーガ」1巻

強くてニューサーガ
著者/訳者:阿部 正行
出版社:アルファポリス( 2013-03 )
単行本 ( 298 ページ )
作者サイト:阿部正行
絵師サイト:ODD NUMBER★★★オッドナンバー■□■□■□■□■□■□■□■□■
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「強くてニューゲーム」

ゲーム…、特にRPGや戦略シミュレーション系のゲームをプレイしたことがある人なら、
およそ知っている概念かと思います。
エロゲ等のアドベンチャーゲームだと「二周目」と言えば通じるでしょうか。
そういったゲームでの楽しみ方の理由は色々あるかと思いますが、その大半は、
「一周目で鍛え上げた能力で俺TUEEE」にあるのではないかと思います。

そんなRPGの二周目とも言える世界観で語られる冒険譚がこの「強くてニューサーガ」です。
元々「小説家になろう」で連載していた作品でして、この度アルファポリスから刊行されました。
二次創作だとありふれたテーマなんだけど、一次創作ではありそうでなかったテーマですね。
ひぐらし、まどマギ、シュタゲと物語のギミックとして使われることはあったけど、
それが物語の中心にしてテーマになることはなかったような気がします。

さて、そんな本作ですが物語は魔族の大侵攻で故郷と恋人を失った魔法剣士カイルが
滅亡間近の人類が最後の博打として行った精鋭チームでの決戦で魔王とほぼ相打ちになり、
最後の力で魔王が最後まで庇っていた赤い宝石におもむろに触れてみたら、
4年前に遡ってしまった所から物語は始まります。
図らずも「二周目」を始めることになったカイルは、
時間遡行することで膨大な経験と魔力を継承するだけではなく、
4年間の知識を用いて大侵攻が始まる前に入念に準備することになるんだけど…

迷宮の宝物庫を目指して山の裏側から掘削して辿り着くという反則っぷりは、
「二周目」らしさが出ていて面白かったです。
ですがそういった設定的なものだけでなくキャラが生きている所も良いんですよね。
友人のセランが女に見境がなく金に目がくらむ横島忠夫的な人間性を持ちながらまさかの強さだったり、
ヒロインの幼馴染みのリーゼに4年後結ばれていたエルフのウルザに剣に宿るシルドニア、
そして結構したたかな王女様と女性陣が魅力的なのです。

絶望の未来を変える為に色々な手を打っていくんだけど、全てを救えるわけではなく、
しかもバタフライ・エフェクト的に色々と変わっていくので未来が未知数なので、
そういった意味でも先の展開が気になりますね。

ありそうでなかった作品なだけに、Web版の頃から楽しみに読んでいるので、
是非とも頑張って完結まで続いて欲しいです。

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