■[漫画]ホロの魅力が詰まった「狼と香辛料」2巻
狼と香辛料 2 (2) (電撃コミックス)
著者/訳者:小梅 けいと 支倉 凍砂
出版社:アスキー・メディアワークス( 2009-01-27 )
定価:¥ 599
コミック
ISBN-10 : 4048675591
ISBN-13 : 9784048675598
作者サイト:小梅けいとの原典皆既
私は原作1巻の頃からファンで原作者へのインタビューもするくらいの筋金入りですが、
そんな私から見てもこのコミカライズは本当に良くできており、
ホロとロレンスの信頼関係の描写や金銭関連の判りやすい解説と、その完成度の高さには唸らされます。
原作で一番の魅力があるホロの可愛さも120%引き出しており、このコミカライズは傑作ですよ、ホント。
1巻の時点で、林檎をねだるホロの可愛さに充分やられてたのですが、
2巻ではロレンスを手玉に取るその愛らしさに磨きが掛かっているし、
それでいて恥をかかされてむくれているホロという風に様々な魅力が津波のように襲ってきて、
トドメとばかりにロレンスの胸の中で泣くホロには完全にハートを撃ち抜かれてしまいますよ。
また、原作では文体がロレンスの一人称なのに対して漫画ではその制約がない為、
原作では想像するしかなかったホロが拘束された時のやり取りもきっちり描かれており、
原作を上手い具合に補完しているので原作既読でも充分に楽しめることができるんですよね。
ここまで原作の面白さを120%引き出せるコミカライズというのも珍しいと思います。
原作の話の面白さに漫画的な面白さを付加し、更に原作補完まで見事に行っており、
何度も言うようですがコミカライズ作品として非常に良くできていると思うんですよね。
今までエロ漫画家としてしか馴染みがなかった小梅けいとさん印象を塗り替える良作でオススメですよ。
ネックがあるとすればマイナー誌でのゆっくりとした連載の為、
単行本が出ないと話題に上りにくく、更に単行本の発刊ペースが遅いことでしょうか。
もっと評判になって良い作品だと思うだけに、これからも頑張って欲しいです。
最近のコメント