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:: 2012/3/14 水曜日::

■[ラノベ]青春のぶつけ合い「ゴールデンタイム」4巻

ゴールデンタイム〈4〉裏腹なるdon’t look back (電撃文庫)
著者/訳者:竹宮 ゆゆこ
出版社:アスキーメディアワークス( 2012-03-10 )
文庫 ( 217 ページ )
作者サイト:Passing Rim

うワーオ!(オサレ風に

相変わらずゆゆぽ全開なゴールデンタイムですが、今回も読んでてドキハラです。
幽霊な万里(=記憶喪失前の万里)に身体を乗っ取られてすっ転んだ万里は、
唇を怪我しただけでなく、更には酷い風邪を引いただけではなく、
リンダへの溢れんばかりの想いまで植えつけられてしまって…
と、かなりシリアスな展開に。

万里は別に二股を掛けたくて掛けている訳ではないし、鈍感な訳でもなく、消極的な訳でもない。
ちゃんと自分の恋心と好きな相手に対して真っ正直なのに、
今の万里は香子にゾッコンで、でも昔の万里がリンダに命懸けなために、
万里がどうしようもなく感情の揺り戻しに翻弄されているのは切なく可哀想です。

香子は香子でかなり愛が重い系女子なんだけど、万里はそれすらも愛おしい器量持ち。
でも万里が倒れたのを知るのは万里→隣室のNANA先輩→リンダ→香子という順番になるし、
香子と海に行きたいから内緒で万里にバイトされるし、そのバイト先にリンダがいるしで、
香子もまた可哀想で、絶対に悲しませたくなく感じるんですよね。

今回は万里が全力を出してリンダに対する想いを、自分の血肉を切り離す決断をした訳だけど、
これで素直に終わるとは思えないんだよなぁ…
今のところリンダが貧乏くじを引いてる状態だけど…
本人がどこか自分のせいだと思っている節があり、それが枷になっているんだろうけど、
その枷が外れたらどうなるのか、万里の記憶が戻ればどうなるのか、ホント全然読めないです。

いやー、やっぱり竹宮ゆゆこ作品は心にサクッと来ますね。
だからこそやめられない!

:: 2011/9/7 水曜日::

■[ラノベ]男は嫌なことから逃げてばかり「ゴールデンタイム」3巻

ゴールデンタイム 3 (電撃文庫 た 20-18)
著者/訳者:竹宮 ゆゆこ
出版社:アスキー・メディアワークス( 2011-08-10 )
文庫 ( 249 ページ )
作者サイト:Passing Rim

おぉ…、リア充どもの宴やでこれは…
万里と加賀さんが警察に連行されちゃう所から始まる3巻は、
兎にも角にも男どもが情けない、でも気持ちもちょっと判っちゃう…
そしてヒロインたちの方がちょっと大人で惚れちゃいそうな内容です。

晴れてバカップルとなった万里と加賀さんですが、
いやもう、万里がリア充というかもげろというか、代われというか。
「やりたい一心で! 必死の! 多田万里!」とか気持ち判るけども、
リンダのことを横に置いておくのはいただけないと思うわけですよ。

しかもリンダと向かい合おうとせずに逃げ回り、
その分だけ罪の重さと気まずさが積み重なっていき更に会いづらくなる悪循環。
そしてやなっさんも同じく飲み会で千波に振られたのを引きずり、
千波にどう振る舞えば良いのか判ってるけど逃げてばかりで…

かつて碇シンジくんは言いました。
「嫌なことから逃げて何が悪いって言うんだよ!」
ええ、逃げたらずっと逃げ続けなければならないのが辛いから逃げたらダメなのです。
そしてゴールデンタイムでは加賀さんやリンダや千波といった女性陣が、
逃げる相手を追いかけて無理矢理振り向かせてくれるのです。
いやー、男どもは本当に情けないですね。
でもなー、だからこそ男と言えるのかもなー

女性陣のお陰で何とか前に進むことができるようになったと見せかけて、
最後でラブラブだった加賀さんが見付けたと思われる万里とリンダの過去の写真。
そして万里に襲いかかる記憶喪失と自己喪失の苦悩。
リンダのことが死ぬほど好きだった以前の万里と、
加賀さんのことが好きで生きていた現在の万里が、
一体どういった方向に進むのか気になって仕方がないですよ。
しかし、次巻の発売は年明け!

Oh…、堪えられるのか私…

:: 2011/3/24 木曜日::

■[ラノベ]待てるか、間に合うか?「ゴールデンタイム2 答えはYES」

ゴールデンタイム2 答えはYES (電撃文庫)
著者/訳者:竹宮 ゆゆこ
出版社:アスキー・メディアワークス( 2011-03-10 )
文庫 ( 280 ページ )
作者サイト:Passing Rim

一気に読んでしまいたいけど、待望の続刊ということでじっくり読み進めてましたが遂に読了。
今回も竹宮ゆゆこさんらしく、自分の大学生時代を思い出しながら共感することしきりでした。
単位の取り方と履修登録でミスったり、中国語の四声の発音だったり、
サークルの先輩たちが語る、もとい嘆く就職戦線異状ありな場面だったりと、
共感することでもって、物語の世界に没入させる手腕はホント竹宮ゆゆこさんの独擅場だと思います。

幼馴染みの光央にフラれたゴージャスお嬢様な香子と、
フラれた直後の香子に告白して即座にフラれた主人公の多田万里。
しかし、記憶喪失前の多田万里はリンダ先輩と付き合ってたみたいなんだけど、
リンダ先輩はそんなことをおくびにも出さずに多田万里と絡んできて…
と、錯綜して連鎖する人間模様が燦めいていて魅了されまくりです。

特に香子はオープンに前向きにGOGOを標榜してフった相手である多田万里と親友として付き合い、
一緒にスタバ行ってダベったり、一緒のサークルで仲が良かったりしつつも、
相変わらず光央関係で多田万里ともども読者を振り回してくれる困ったヒロインさん。
そして、懲りずにシナリオを描いてるんだけど、
もう待てない、と言った多田万里を力ずくでルール違反を犯しても追いかけて。
最後にはみっともない姿になりながらも捕まえる所は、何というか魅力があったなぁ。

そんな香子が憧れると言っていたリンダはある意味香子と対照的で。
記憶喪失前の多田万里を待たせすぎたが故に、多田万里という人格を失ってしまったんですよね。
香子のこともあり、酔いがまわって自暴自棄になった多田万里の独白を聞き、
ショックを受けるリンダはこつえーさんのイラストも相まって凄かったなぁ。
ここにきてリンダと香子と多田万里の三人の人間関係が面白くなってきましたよ。

しかしミニマムな生き物の岡千波は…、割りと悪女だよね…(笑

:: 2010/9/8 水曜日::

■[ラノベ]輝かしい大学生活の始まり…?「ゴールデンタイム1」春にしてブラックアウト

ゴールデンタイム 1 (電撃文庫 た 20-16)
著者/訳者:竹宮 ゆゆこ
出版社:アスキー・メディアワークス( 2010-09-10 )
文庫 ( 263 ページ )
作者サイト:Passing Rim

一浪の末、大学進学を機に上京した多田万里。
知り合いが全くいない状況で途方に暮れていた入学式で、
お互いの間抜けな行動に意気投合した柳澤光央と友人になり、
これからの大学生活が少し楽しみになってきた時に目の前に薔薇と共に現れたのは、
光央の幼馴染みにして完璧という言葉が似合いすぎる加賀香子だった…

という訳で「とらドラ!」で一世を風靡した竹宮ゆゆこさんの新作がやっと発表されました!
今回はイラストレーターにこつえーさんこと、駒都えーじさんを迎えております。
竹宮ゆゆこさんの作品を手に取ったキッカケがヤスさんのイラストだっただけに、
イラストレーターが変わったのには正直ちょっと残念な気持ちもありますが、
駒都えーじさんも私が電撃文庫を初めて手に取った作品「イリヤの空 UFOの夏」の人なので、
前向きにこの組み合わせを楽しんでいこうかな、と。
実際今回のイラストは「イリヤの空 UFOの夏」形式だったのは斬新でした。

それにしても相変わらず竹宮ゆゆこさんの書く文章は凄いなぁ。
大学に進学したばかりの慣れない一人暮らしだとか、サークル勧誘だとか、
そういった諸々の細かい所とか凄く共感できちゃうんですよね。
「あー、あるある…、というかあったよ、これあった!」
とか、そんなことをつぶやきながら読んでしまうんですよね、ホント。

特に中盤にあったサークル勧誘に見せかけた怪しい新興宗教拉致事件とか、
実際、私も大学進学したての頃によく注意されたんですよねー
しかも大学の同級生でちょっとオタクなTくんがある日突然神について語り出したりと、
かなりアレな思い出があるだけに人ごととは思えなくてハマって読んでしまいました。

自分のことしか考えられず、光央を傷つけてばかりで後で悔いている香子と、
そんな香子を知ってしまい気に掛けるようになってしまった万里だけど実は記憶を失っていて、
光央は大学で出会った千波のことに惚れちゃってて、
最後には万里の過去には意外な人が居て…

錯綜するキャラクターの人間関係が一度壊されることから始まる物語はまだまだ序盤。
これからどうなっていくのか気になって仕方がないラストになっています。
しかし続きは来年の春かー…
半年ちょい待ってます…!

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