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:: 2017/8/22 火曜日::

■[漫画]不穏な雰囲気しかないライトノベル編!「響 〜小説家になる方法〜」7巻

響 〜小説家になる方法〜7巻響 〜小説家になる方法〜7巻
出版社:小学館
作者名:柳本光晴
作者サイト:TTT
Kindle版:響~小説家になる方法~ (7)
Kindle版まとめ買い:響~小説家になる方法~
DMM電子書籍:響~小説家になる方法~ (7)

花代子のために書いた響の習作を、花代子がライトノベルの賞に勝手に応募して受賞してしまい、
あっさり受賞&アニメ化企画が動き出そうとしたところに釘を刺した響。
しかしアニメ化企画を進めるTV曲の敏腕プロデューサーの津久井はすぐに響の正体に気付き、
響の許諾を得ぬままドキュメンタリー番組を制作しようと動き出し…

いやはや津久井のド外道っぷりが凄いですね。
有能なんだろうけど、有害でもあるというか。
響が最終的に蹴りを入れそうと言ってましたが、
はたして蹴りだけですむのかがとても心配です。

それと担当イラストレーターを決める話もありましたが、
そこで出てきた霧生という即売会シャッター前サークルの人ですが、
首にヘッドフォンを掛けてるところとか、如何にもイラストレーターというか。
これ、ミハルさんがハルヒ同人誌を出してた時に付き合いがあったニリツさんの影響ではなかろうか。(笑
いえ、ニリツさんはこんな駄サイクルの頂点で驕るような人ではありませんが!

今回はライトノベル編ということで私としては純文学よりも身近なんですけど、
それ故に色々と分かってしまって無駄に共感ポイントが高いというか。
特に響に殴られた売れっ子作家の子安さんとか良いキャラですね。
自分が傲慢であることを肯定しているところとか、特に良い!
しかし、スペリオールの読者層的にラノベと純文学、どっちが身近なのかがちょっぴり心配…(笑

響の界隈は相変わらず殺伐とした雰囲気ですが、
花代子ちゃんは普通に青春送っててほのぼのでしますね。
タカヤとのラブコメは進展があるのか。
というか響の正体にいつ気付くのか。
いやはや、続きも楽しみです。

:: 2017/4/16 日曜日::

■[漫画]芥川賞、直木賞、マンガ大賞「響 ~小説家になる方法~」6巻

響 〜小説家になる方法〜2巻響 〜小説家になる方法〜2巻
出版社:小学館
作者名:柳本光晴
作者サイト:TTT
Kindle版:響 ~小説家になる方法~ (6)
Kindle版まとめ買い:響 ~小説家になる方法~

15歳にして芥川賞と直木賞をW受賞した響。
しかしその授賞式で案の定トラブルを起こしてしまう。
顔を隠したままとはいえその騒動に世間は騒然とするが、
当の響は平然として二年生に進級し…

作中で響が芥川賞と直木賞をW受賞したと思ったら、
この漫画そのものがマンガ大賞2017を受賞しましたよ!
いやー、あのミハルさんがここまでビッグになるとは…
ちなみに私とミハルさんの関係とかは↓の記事にまとめたので参照願います。

マンガ大賞2017受賞「響 ~小説家になる方法~」作者の柳本光晴さんこと同人サークルTTTのミハルさんについての思い出とか – フラン☆Skin はてな支店

それにしても面白い!
響の父親が初登場しましたけど確かに響の親だなぁ、というのが伝わってきましたね。
いや、それ以上に二年生になった響の変化のなさが凄い。
新入生もヤンキー志望だけどぶっ飛び切れてないヘタレだったり、
中々にキレてるけど、響ほどにはキレてないおかっぱちゃんだったり、
濃い子たちがいるんだけど、それでも響は異彩を放っているままというね!
そこが面白いんだけど。

ただ、そんな天才性を発揮する響だけど、凡才には弱いといか…
周囲の天才や秀才を、その圧倒的な才能で振り回す響だけど、
花代子にだけは振り回されるところが面白いんですよね。
屋上で見せた響の顔、見たことなかったよ…(笑

それにしてもまさかあの時のあの原稿がこんな風に使われるとはなぁ…
ちゃんと伏線だったとは…
しかも昭和の頃はよく見たあのフレーズが使われるとは…!
もう、本当に面白いなぁ、響は!
7巻も楽しみです!

:: 2016/12/10 土曜日::

■[漫画]正面からぶつかってくる才能「響 ~小説家になる方法~」5巻

響~小説家になる方法~ 5 (ビッグコミックス)
著者/訳者:柳本 光晴
出版社:小学館( 2016-11-30 )

作者サイト:TTT
Kindle版:響~小説家になる方法~ (5)
Kindle版まとめ買い:響~小説家になる方法~

自作への辛辣な批評をする響を拒絶してしまった凛夏。
芥川賞という一縷の望みを持つ彼女に訪れた現実は、
響の「お伽の庭」の芥川賞と直木賞ダブルノミネートという苛酷なモノだった。
更に打ちのめされる凛夏の元に響がやってきて…

いやー、響さん容赦ないっすね!
うん、分かってはいたんですけどね!
響の凄い所は真っ正面からぶつかっていくところですよね。
凛夏はそれが出来ずに作品が迷走してしまったし、
普通の人はそれが出来ないか、あるいは回避してばかりなんだけど、
響は躊躇しないんだよなぁ…
だから格好良く思えるんだけど。

マスゴミへの対応も躊躇せずに真っ正面から受けて立っちゃうから、
編集の花井さんは心労で大変そうというか…
まさかパパラッチ相手にストーカーかまして、
その子供の写真を持って脅迫とかイっちゃってるよね。
でも、一番イっちゃってるのはイケメン幼馴染みだと思うけど。
君、どこからつけてたの…?
GPSでも仕込んでるの?

正直、響の才能が圧倒的すぎて凛夏も打ちのめされて、
それでも立ち上がった所は凄いと素直に思えたんだけど…
花代子ちゃんの打たれ強さというか、
凡人故の感性には笑わされましたね。
花代子ちゃんは癒し成分だよなぁ…

花代子ちゃんだけでなく、パパラッチ野郎とか、
凡才の凡才らしさだったり、
凛夏ちゃんみたいな人並み以上の才能がある人の苦悩だったり、
そういったモノが共感を生み出せるくらいに丁寧に描かれているから、
響という天才性が際立っているのかな、と思います。

それにしても作者のミハルさんは文芸作品ほっとんど読まないのに、
妙に心にくる台詞をぶっ込んでくるから油断できないですよ。
「人間煮詰まると、手の届くトコに、簡単に正解作っちまう」
とか
「ただ小説でメシが食いたいだけなんだけどな…」
とか、何でもない台詞なんだけど妙に心に響いてくるというか…

ちなみに一番笑わせられた台詞は花代子ちゃんの
「ハイ! ウィキペディアとかで。」と「これパクッてもいい!?」です。
やはりこの漫画は花代子ちゃんが最強だと思う。(笑

:: 2016/7/3 日曜日::

■[漫画]天才に翻弄される人々「響 ~小説家になる方法~」4巻

響~小説家になる方法~ 4 (ビッグコミックス)
著者/訳者:柳本 光晴
出版社:小学館( 2016-06-30 )

作者サイト:TTT
Kindle版:響~小説家になる方法~ (4)
Kindle版まとめ買い:響~小説家になる方法~

自尊心が肥大し鬱屈した独りよがりの文学ワナビ田中康平。
くすぶり続ける自分に疑問を持っているちょうどその時に新人賞受賞の連絡を受ける。
ついに才能が認められて文壇デビューができると内心興奮しながら、
文芸誌「木蓮」新人賞授賞式に赴いたらそこにはもう一人の受賞者という、
ピンクのゴスロリに金髪ウィッグという頭のイカレタ15歳の少女、響がいて…

圧倒的な才能は本人の自覚なく、否が応でも周囲に影響を及ぼしてしまう…
今回の犠牲者は人生の転機となるはずだった新人賞授賞式にて、
響にパイプ椅子でフルボッコにされた田中くんです。
見た目と年齢で勝手に判断して喧嘩を売った自業自得とはいえちょっと可哀想でしたが、
本当に悲惨なのは響という規格外の天才と同じ賞を受賞してしまったことでしょう。
今後の作家人生で比較対象にされるかと思うと不憫…

それにしても田中くんのワナビっぷりが凄いですね。
もうこれでもかというほどに独りよがりで観察眼がなくて、
自己中心的なところが如何にもワナビっぽくて読んでてゾワゾワしますよ。
むしろ典型的すぎて田中くんの言動が理解できるからこそ、
響の特異性が際立つんでしょうね。

そして田中くんと同じと言ったら失礼にあたるんだけど、
響と対比せざるを得ないのが華々しくデビューした凛夏。
日本文学会の巨匠の娘という最高の環境とたゆまぬ努力と人並み以上の才能。
それらを全て兼ね備えていながら響の影響からは逃れることができず、
ついには人当たりの良い女子高生の仮面を脱ぎ捨ててしまうあたり、
メンタル的な意味で心配ですよね…

しかし響は何というか生き方が格好良いというか眩しいよなぁ。
建前なんてなくて、本音でしか生きてないって感じが凄い。
そんな響を丸ごと受け止める涼太郎のキモさも中々だったけど、
扱いになれてきた隆也や普通に友達できてる花代子ちゃんを見てると、
響も15歳の女の子なんだなって感じがします。

でもその文才は圧倒的すぎるんだよなぁ…
ホント今後どうなるんだろう…

:: 2016/1/4 月曜日::

■[漫画]天才を粉砕する鬼才「響~小説家になる方法~」3巻

響~小説家になる方法~ 3 (ビッグコミックス)
著者/訳者:柳本 光晴
出版社:小学館( 2015-12-28 )
作者サイト:TTT

Kindle版まとめ買い:[まとめ買い] 響~小説家になる方法~

かつて芥川賞を受賞し、現在はTVなどにも出演する鬼島仁。
リカに絡んでいる鬼島に蹴りをかましてふっ飛ばした響だったが、
彼女が執筆した『お伽の庭』でも鬼島を粉砕して…

今では才能が枯れ果てたとはいえ、
芥川賞受賞作家を容赦なく、完膚なきまでに打ちのめし、
そのエキセントリックな言葉でトドメを刺してしまう響さんパネェっすわー
文才というのは明確な数字で表せるものではないから仕方ないとはいえ、
無自覚な鬼才というのは人を不用意に傷つけてしまうものなんですね。
無慈悲で残酷すぎる…!

どこに行っても、誰が相手でも予想できない言動をする響ですが、
よく今まで大きな問題にならなかったものだと思います。
今までは涼太郎が傍にいてストッパーになってきてたんでしょうね。
合宿の時も傍から離れようとはしなかったですし。
それにしてもイケメンでスポーツ万能で壁ドンすらも使いこなし、
学校でもモテモテだというのに子供の頃から響のストーカーとか…
涼太郎の部屋の様子は正直ドン引きするものがありましたね!
まぁ、だからこそ響に付いていけるのかな、と妙に納得しましたけど。

顔と身体はゴリラなんだけど心は乙女な小説家の吉野桔梗とは良い関係を築けたみたいだけど、
響が涼太郎の手を離れてどんな人間関係を構築するのか楽しみであり怖いです。
ふみちゃんは編集者だし初対面がアレだったからむしろ大丈夫そうだけど、
リカはそろそろ臨界点突破しそうだしなぁ。
才能の差がありながら友達を続けることができるのか凄く心配です。

それはそうと文芸部の面々ですが、
まさか花代子ちゃんとタカヤがラブでコメるとは…
有りだとは思うけどビックリだわー
しかしこれで更にリカが孤立する可能性もあるのかな?
だとしたらとても残酷だ…

:: 2015/8/3 月曜日::

■[漫画]峻烈にして苛烈にして激烈な天才「響 ~小説家になる方法~」2巻

響~小説家になる方法~ 2 (ビッグコミックス)
著者/訳者:柳本 光晴
出版社:小学館( 2015-07-30 )
作者サイト:TTT

Kindle版:響 ~小説家になる方法~ (1)

最近では芸人が芥川賞を取ったことで注目度が上がった純文学の世界ですが、
売れない小説家は本当に厳しいという話はよく聞きます。
この作品はそんな厳しい純文学の世界に革命を起こせる天才、鮎食響の物語です。

この2巻で一番印象的な話はどれかというと、
やはりアラサー小説家の中原愛佳さんのエピソードですね。
純文学が好きで学生の頃から書いてきて、何とかプロになるも売れなくて。
同世代が子育てをしていることに焦りを見せてしまうところはとてもリアルです。
それでも今まで頑張ってきた努力を無駄にしたくなくて、
「小説家」というものにしがみついてしまう、下手に才能があるが故の悲劇。
こういったことは小説家に限らずあるんでしょうけど、
衰退している純文学の世界だとより一層の世知辛さがあってキツイですよね…

そんな中原さんが図書館で文芸部の部誌に響が書いた短編を読んでしまったがために、
歴然とした才能の差を感じてしまい、スッパリと小説家を諦め、
そして諦めてからの人生が幸せだったというところも更にツラい…

あるいは中原さんにとっては幸せな出会いだったのかも知れません。
その後の人生を幸せに過ごすことができたし、
何より自分に引導を渡す圧倒的な天才が自分の作品を知ってくれていて、
読んでくれていて、ファンでいてくれたんですから。
小説家である自分を肯定された感動と、
小説家としての才能の差を知った絶望。
それをもたらす響の自覚なき圧倒的な天才性がすさまじく面白いです。

そしてその天才性の理由に血筋が全く関係ないのが、
先輩であるリカにとってよりツラいものになっているのがなぁ…
この2巻ではリカがもう一人の主人公のように思えましたね。
彼女は自信を持つだけの文才もあるし、そのバックボーンもある。
後輩たちの前では自信満々のように見せているけれど、
編集のふみちゃんの前ではチョロいところがあったりと、
まだまだ子供らしさが抜けないところも可愛いと思います。

しかしなぁ… リカが第二の中原愛佳にならないとは限らないんだよなぁ。
響が意外とリカに友情を感じているっぽいので、
今後どうなるのかが読めないのもまた焦燥感を煽りますね。
ホントどうなってしまうんだろう。

それとリカの父親の件とかは早めに気付いてました。
伊達にミハルさんの漫画を同人誌の頃から読んでないですよ!
ただ、ふみちゃんと花代子ちゃんの件は引っかかりました。
いやー、うん… ふみちゃんインパクトあるわー…
そりゃ響も爆笑するってなもんだわなぁ。
ふみちゃんの今後のコスプレにも期待ですね!(笑

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