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:: 2022/3/22 火曜日::

■[漫画]一番の親友「エリスの聖杯」6巻

エリスの聖杯6巻エリスの聖杯6巻
出版社:スクウェア・エニックス
原作者名:常磐くじら
原作者サイト:常磐くじら
作者名:桃山ひなせ
作者twitter:桃山ひなせさん(@mokibidango) / Twitter
紙書籍通販:エリスの聖杯 (6)
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コニーを狙った悪漢たちに人質として攫われてしまったケイト。
大切な親友だからこそ傷付けてまで遠ざけたのに、
結局巻き込んでしまって心を痛めるコニー…
何とかケイトを助けようと奔走するも上手くいかなくて…

ケイトが回想するコニーとの出会いですが、心が温まりますね…

大好きな母親と一緒に作ったクッキーを幼い悪意で踏みにじられるという、
普通はトラウマとなりそうな事件なのに、
コニーが天然で助けてくれたお陰で良い思い出となったのには救われます。

それにしてもパメラは子供の頃からパメラなんですね。
幼いながらも底意地の悪さが滲み出すぎる悪女。
これから数年後、より上位の悪女なスカーレットに踏みにじられたのは、
やはり自業自得なんだな、と感じ入る次第です。

それにしても桃山ひなせさんは表情で魅せるのがべらぼうに上手いため、
一番の親友であるケイトが奪われそうになっているコニーを見ていると、
その悲痛さがメチャクチャ伝わってきてしまい、
とても心が痛くてたまらなかったです…

逆にスカーレットが悪漢どもを手玉に取った時にはスカッとしましたし、
スカーレットの兄マキシミリアンが娘にレティシアと名付け、
その意図が伝わった時のスカーレットの表情にはとても感動しました。

あのスカーレットが今にも泣いてしまうのではないかと思うほどに心を揺さぶられてて、
それが伝わってくるのがとても良かったです。

それとおまけ漫画のケイトとコニーの子供時代の話はとても良かったです。
コニーのドジっ娘なところを微笑ましいものにしてしまうケイトの包容力に、
二人の関係が感じられましたね。
コニーにとって、スカーレットとは別の意味での親友だというのがわかるし、
ずっと親友で居て欲しくなります。

次回はコニーとランドルフ閣下の話がメインになるのかな?
多少はラブコメしてくれると思うので楽しみです。

:: 2021/9/19 日曜日::

■[漫画]大切だからこそ言えないこと「エリスの聖杯」5巻

エリスの聖杯5巻エリスの聖杯5巻
出版社:スクウェア・エニックス
原作者名:常磐くじら
原作者サイト:常磐くじら
作者名:桃山ひなせ
作者twitter:桃山ひなせさん(@mokibidango) / Twitter
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DMM電子書籍:エリスの聖杯 (5)

辛くも「口なき貴婦人たちの茶会」から無事帰宅できたコニーだったが、
メイフラワー社の記者アメリア・ホップスに絡まれ、
憶測だけのこたつ記事を書かれて面倒な団体に抗議されてと、
踏んだり蹴ったりになったんだけど、旧友のケイトに助けられて…

この5巻で丁度原作1巻のラストまで描ききりましたので、
恐らく全15巻くらいになりそうですね。
とても丁寧にコミカライズされているので、読み応えがあるので、
じっくりとっぷりと楽しみたい所存です。

コニーとスカーレットのコンビの絆は強固になってきて、
二人の連係プレイもかなり堂に入ってきたように思えます。
何というか、お互いへの信頼がとても感じられるんですよね…

元々がピュアなコニーだけど、
ここまで気の抜けた笑顔を見せるとか、スカーレットは信頼されまくりですよ。

ただ、その反動というか…
逆に旧友のケイトには危険だから説明できないことが多くなり、
友情に亀裂が入りそうになっているのは切ないし、ツラいです。

お互いのことを大切に思っているからこそ、わかり合えない。
わかり合ってしまったら、それは危険なことに巻き込んでしまうから、
心で泣いて突き放したというのに…
ラストの展開は原作を読んでた時も胸を痛めましたけど、
コミカライズではケイトの表情を見たこともあり、
より胸を締め付けられるようなツラさがありました。

物語としてはコニーとスカーレットの活躍もあり、
大国ファリスから来た要人の失踪事件も掴んで、
徐々に事件の輪郭がわかってきましたけれど、まだまだ朧気ですからね。
この輪郭がハッキリわかるのは物語も後半に入ってからなので、
コミカライズを読んでいる人はじっくりとお待ち下さい。
面白いのは保証しますので。

:: 2021/3/15 月曜日::

■[漫画]掃き溜めで輝く友情「エリスの聖杯」4巻

エリスの聖杯4巻エリスの聖杯4巻
出版社:スクウェア・エニックス
原作者名:常磐くじら
原作者サイト:常磐くじら
作者名:桃山ひなせ
作者twitter:桃山ひなせさん(@mokibidango) / Twitter
紙書籍通販:エリスの聖杯 (4)
Kindle版まとめ買い:エリスの聖杯
DMM電子書籍:桃山ひなせさん(@mokibidango) / Twitter

売り言葉に買い言葉というか、コロコロ手玉に取られてランドルフと婚約することになったコニー
そしてコニーとスカーレットは花畑で改めて向き合って、
人と幽霊という垣根を越えた友情を育み合うことに。
しかし、周囲はそんな微笑ましい状況を許してくれなくて…

今回はランドルフも苦手とする第一王子エンリケの妻であるセシリア妃が初登場。

天然に見えて腹黒なところが見える、
そんな堕天使のような小悪魔さが見え隠れするあたり、
桃山ひなせさんの漫画力が光りますね。

そして4巻の本題というかメインイベントは口なき貴婦人たちの茶会こと査問会ですね。
邪悪な有閑マダムたちのいじめイベントという、
胸クソが悪くなる展開ですが、首魁となるデボラ・ダルキアンが本当に醜悪で…

ツラが良くても内面の醜さが隠せてないあたり、
何ともえげつないなぁ、と思う訳ですよ。

スカーレットの死の真相を探るために虎穴に入ったコニーの献身と、
コニーを助けて一緒に頑張ろうとするスカーレットの友情を嘲笑うかのような、
下劣なことをやってくるデボラへのヘイトは溜まるばかりでしたね!
だかこそ、そんなデボラ相手に啖呵を切っちゃうコニーへの痛快さが清々しかったんですが!

しかしデボラ以外にも厄介な女性陣に絡まれまくりで、
コニーの心労が心配になりますが、
厄介な人たち以上に頼り甲斐がある友人たちにも恵まれてるあたりは、
とても心強く感じますよね。
ミレーヌもマルタもケイトも、本当に良い顔してました。

:: 2020/9/20 日曜日::

■[漫画]二度目の婚約は唐突で「エリスの聖杯」3巻

エリスの聖杯3巻エリスの聖杯3巻
出版社:スクウェア・エニックス
原作者名:常磐くじら
原作者サイト:常磐くじら
作者名:桃山ひなせ
作者twitter:桃山ひなせさん (@mokibidango) / Twitter
紙書籍通販:エリスの聖杯 (3)
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DMM電子書籍:エリスの聖杯 (3)

情報収集のためにエミリア・ゴードウィン主催の夜会に参加することになったコニー
スカーレットに叩き込まれた所作と礼儀作法と挨拶によって、
エミリアへ強い印象を残すことに成功したんだけど、
そこにはスカーレットですら苦手なランドルフ・アルスターも出席しており…

コニーとスカーレットの二人の仲がどんどんと良くなっていき、
バディになっていく過程がとても美しいですね…
原作を読んでいた時もそう感じましたが、
桃山ひなせさんの漫画版を読むと、より一層そう感じます。

この漫画の素晴らしいところは表情にあると思うのですよ。
例えばカラー扉絵の鏡に映ったコニーの表情だけでどちらがそうであるかが如実にわかるんですよね。
他にもスカーレットがツンデレなところを見せた時とか、
原作を読んで朧気に想像していたモノを120%の精度で描き出されてて…

この漫画版の世界にぐいぐいと引き込まれていきましたが、
完全にハマったなぁ、と感じたのはグレイル家の家訓である誠実を捨てる、
と決意した時のコニーの表情ですね。

誠実だけが取り柄の、気が良いけれど弱いところがあったコニーが、
スカーレットに鍛えられ、弟を護るために自分で考え、自分で決めて、
一回り成長したことを感じさせられる、そんな表情だと思うのです。

まぁ、とはいって根っこのところは変わらないので、
スカーレットも呆れるほどの人の良さを発揮するわ、
ランドルフにコロコロと手玉に取られるわ、
売り言葉に買い言葉で婚約することになるわ…
うん、成長してもコニーはコニーで安心しちゃいますねw

そしてこの3巻で屈指の名場面はやはり花畑でのコニーとスカーレットですよね…
珍しく弱気なスカーレットを相手に、
どこまでも素直に、心からの言葉を伝えるコニーは最高でしたよ…
これにはもうスカーレットも友情、感じちゃいますよね…!

次巻でもコニーは色々と窮地に陥りますが、
スカーレットやランドルフや、その他の人たちが助けてくれるし、
コニー本人も頑張るので楽しみです。

:: 2020/5/15 金曜日::

■[漫画]コニー&スカーレット「エリスの聖杯」2巻

エリスの聖杯2巻エリスの聖杯2巻
出版社:スクウェア・エニックス
原作者名:常磐くじら
原作者サイト:常磐くじら
作者名:桃山ひなせ
作者twitter:桃山ひなせ (@mokibidango) | Twitter
紙書籍通販:エリスの聖杯 (2)
DMM電子書籍:エリスの聖杯 (2)

小宮殿の夜会でいじわる悪女のパメラにやりこめられる寸前に、
稀代の悪女、スカーレットの霊に乗り移られたことで逆にやりこめることになったコニー
しかしスカーレットがただで助けてくれたわけでなく、
見返りとして自分が処刑される原因となった冤罪の謎を暴いて犯人に復讐するように迫られて…

1巻は完璧な序章でしたけど、2巻は完璧な物語の始まりって感じでしたね。
コニーはスカーレットのことを知っているけれど、
それはやはり伝聞なので知らないことや誤解していることが多いし、
スカーレットも小宮殿で長い間幽霊やっていても、
その間に起こっていたことを知らないことが多くて。
それを埋めていって少しずつ進んでいく展開は良いですよね。

特にスカーレットはコニーのことをはじめは小間使いみたいに扱っていたのに、
貴族の子女とは思えない言動や真面目すぎるところに呆れ、
スカーレットの常識では考えられない思考回路に驚かされ、
ついには自分が叱責しても揺るがないほどのお人好しっぷりに心を動かされるところとか、
素晴らしいですよね…

出会ったばかりの二人が少しずつお互いを知っていき、
自分にないところに影響を受け合って、
唯一無二の相棒となっていくのがバディモノの真骨頂というものですよ。
2巻ではコニーの情けない表情から毅然とした表情まで見られたけれど、
この芯が一本通った横顔が一番印象的でした。

さて、新たな戦いの舞台もとい夜会に向けた良いところで終わってます。
スカーレットの活躍はこれからですし、
コニーの受難もまだ始まったばかりなので、
続きがとても楽しみです。

:: 2019/11/20 水曜日::

■[漫画]誠実な少女と稀代の悪女「エリスの聖杯」1巻

エリスの聖杯1巻エリスの聖杯1巻
出版社:スクウェア・エニックス
原作者名:常磐くじら
原作者サイト:常磐くじら
作者名:桃山ひなせ
作者twitter:桃山ひなせ (@mokibidango) | Twitter
Kindle版:エリスの聖杯 (1)
DMM電子書籍:エリスの聖杯 (1)

6歳の頃、父の言いつけを破りいつも通り公園に遊びに行ったため、
公爵令嬢スカーレット・カスティエルの公開処刑を見てしまったコニーことコンスタンス・グレイル。
それから10年経ち、”誠実”がモットーのグレイル家はそれ故に資金難に遭い、
懇意の商会の子息ニールとコニーとの政略結婚の話が持ち上がった。

コニーは恋愛結婚に憧れはあれども子爵令嬢としての立場はわきまえていたし、
ニールもハンサムなのでその結婚が嫌ではなかったけれど、
そのニールは意地悪で自己中で有名なパメラ嬢と浮気しているという噂が立っている上に、
夜会ではそのパメラからコニーを陥れる茶番劇が繰り広げられてしまう。
誠実に生きてきたコニーにその窮地を挽回できないかと思いきや、
不思議な声が「助けてあげる」と囁きかかてきて…

いわゆる悪役令嬢が出てきますが、現代日本からの転生とかそういった要素はありません。
悪役令嬢の幽霊と、誠実がモットーの朴訥な男爵令嬢のバディモノです。
冤罪で処刑された悪役令嬢であるスカーレットに助けられたコニーが、
彼女の冤罪の真相究明という復讐を手伝わされるミステリーモノでもあります。

小説家になろう原作、GAノベルで書籍化、そしてマンガUP!でコミカライズのその1巻目になります。
なろう原作は読破済みの私からしてもこのコミカライズの出来は素晴らしいと感動しています。
ダンまちリュー外伝の時も思ったけれど、桃山ひなせさんの実力は本当に高いです。
コミカライズ担当が桃山ひなせさんだと知った時、
「勝ったな…」
と冬月みたいなセリフを言ってしまいましたが、それが間違いではなかったと再認識しました。w

実際凄く読み応えがあるんですよね。
誠実で朴訥なコニーはとても可愛いんだけど…

スカーレットが乗り移った時は一気に表情が切り替わって凄みが出てくるんですよ。

活字媒体だとどうしても読者の想像に頼ってしまうんですが、
こういった絵として提示されると納得感がとても高くなるんですよね。
純朴なコニーの顔が、中の人が変わっただけでこれほど変わるのかと。
魂から滲み出る迫力が紙面から伝わってくるかのようです。

活字が苦手な人はまずこのコミカライズの1巻を読んで欲しいです。
この1巻は序盤ですが、コニーとスカーレットがコンビを組んで初めての痛快逆転劇を、
これでもかというほどにきっちりと描かれているので、
この1巻を読んだだけで物語に引き込まれると思います。

第2話まで試し読みできますので、まずはそちらでご確認ください!
面白いよ!

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