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:: 2014/2/19 水曜日::

■[漫画]王子杯決着!「ツマヌダ格闘街」15巻

ツマヌダ格闘街 15 (ヤングキングコミックス)
著者/訳者:上山 道郎
出版社:少年画報社( 2014-02-17 )
コミック ( 187 ページ )
作者サイト:別冊兄弟拳
作者twitter:上山道郎 (ueyamamichiro) on Twitter

今まで「ツマヌダ格闘街」の表紙はその巻の中心人物とドラエさんが描かれていたのですが、
この15巻では珍しいことにドラエさんが不在で、ミツル単体なんですよね。
しかもミツルの気迫が伝わってくる凄味があるモノになっており、
長く続いた王子杯の決着が描かれた15巻に相応しいと言えましょう!

長く続いたと言いましたが実際長かったですよね、王子杯。
作中では2ヶ月間でしたが、連載は丸4年間、単行本で言うと7巻終盤からなので8冊分ですよ。
その間には掲載誌もアワーズ→ヤングキング→月刊ヤングキング→アワーズGHと、
かなり流離ってきてますからね。
それでも続けてこられたのはこの漫画が「面白い」からという、
シンプルすぎる理由があったからだと思います。

実際、この15巻は凄いですよ。
ミツルが今まで培ってきたモノの集大成という言葉でも生温い。
培ってきた実力を自分の中でモノにした上で、
それをミツルの意思で発展させたモノを見せてくれますからね。
これは身体が震えるのも当然と言えましょう。

それもこれも、ミツルとドラエさんとの師弟間に絶対的な信頼関係があればこそなんですよね。
そう考えると王子杯の期間中にドラエさんと橘明道、そしてミツルの関係が詳らかにされ、
二人の想いを再確認したエピソードがあったのも必然なのかな、と思います。

とはいえ、二人はあくまでも師弟の関係なんですよね。
クインシーさんが指摘したように、夫婦の関係になるのも有りなんですけど、
そういったことにお互い意識が及んでないのがある意味不思議ではあるんですが、
二人の性格を考えると、それもまた必然なのかな、と思います。

取りあえずこれで一区切りが付いたのは確かなので、
この後チャンピオンズリーグへの挑戦等もありますが、
ミツルとドラエさんの関係性がどうなるかも踏まえて、
今後の展開を楽しみにしたいと思います。

それはそうとアワーズGHって近所の本屋では全然見掛けないんですけど…
うーん、アワーズ○○って名前の雑誌は休刊するジンクスがあるからなぁ…
また掲載誌が移らないことを願うばかりです…

:: 2013/8/19 月曜日::

■[漫画]いざ、全てを出し切る決勝戦へ!「ツマヌダ格闘街」14巻

ツマヌダ格闘街 14 (ヤングキングコミックス)
著者/訳者:上山 道郎
出版社:少年画報社( 2013-08-16 )
コミック ( 186 ページ )
作者サイト:別冊兄弟拳
作者twitter:上山道郎 (ueyamamichiro) on Twitter

怪我の療養で延期されていた王子杯トーナメント決勝戦が遂に開幕!
延期期間中に九州での修行と、ドラエさんの過去が語られていた為、
思っていたよりも長い寄り道となりましたが、
そういった積み重ねが長かった分、重厚な決勝戦となっていると言えます。

今までの修行の集大成としてより精度の高い正中線の制御を身に付け、
鷹羽の「観の目」ですら認識出来ない動きで先手を取ったミツル。
しかし鷹羽はその圧倒的な学習能力であっという間に自らも成長させ、
より高度な戦いを見せることになり…

今までミツルのことをしっかり描いてきたけど鷹羽は描写が少なかったんですよね。
そういった未知な所もライバル役としての凄味が出ていたんですが、
この14巻では試合展開に伴って謎な部分が露出することになった訳なんですが…
センスは並かもしれないけど、天才と言える学習能力の高さはある種不気味にも思えるくらいで、
何というか圧倒されたと言いましょうか…
割りとチートに近いですね、鷹羽って。

それに対してミツルはちょっと気負いすぎな所があるので、
決勝戦の行方がどうなるのか中々読みづらい展開です。
うーん、どっちが勝ってもおかしくないだけに気になる…

それはそうとまた掲載誌が変わるみたいですね…
今回は掲載雑誌の名前が変わるだけなので厳密には移籍じゃないのかもですが…
それにしてもアワーズHGかー…
今までアワーズ○○という名前が付いた雑誌は尽く休刊してきたので、
割りと縁起が悪いと思うんですがはたしてどうなるやら…
そちらの意味でも気になります…!

:: 2013/2/21 木曜日::

■[漫画]橘明道の軌跡「ツマヌダ格闘街」13巻

ツマヌダ格闘街 13 (ヤングキングコミックス)
著者/訳者:上山 道郎
出版社:少年画報社( 2013-02-19 )
コミック ( 193 ページ )
作者サイト:別冊兄弟拳
作者twitter:上山道郎 (ueyamamichiro) on Twitter

ドラエさんはなぜ明道流武術の後継者にミツルを選んだのか?
そもそもミツルはなぜ都合よくファイトタウンに住もうと思ったのか?
この漫画が始まった当初に感じた、素朴で基本的な疑問の答えが、
この13巻で詳らかに明かされています。

その答え自体は連載途中からある程度予想しており、実際その通りでしたが、
予想よりも答えに辿り着くまでにドラマが内包されており、心に染みこんできましたね。
特に戦時中、そして戦後の橘明道氏が経験したシベリア抑留という地獄。
そしてそんな地獄の中でも見失わない”強さ”には、
人として、男として、大人としての理想が詰まっていました。

また、登場当初からほぼ完成の域に達していたドラエさんが動揺し、
明らかに弱くなった所から、ミツルの祖母の言葉で立ち直った事。
そして祖父である橘明道氏の死によって心が弱り、
そこから祖父から伝えられた教えに気付くことで立ち直ったエピソードからは、
ドラエさんもまた一人の人間なんだなぁ、と感じたような気がします。

それはそれとして、ドラエさんがシベリアに居た頃の姿ですけど、
縦セタで巨乳な上に、今よりも髪が長くてメイド姿とは別の魅力がありますね。
そしてもしかしてメイドになる時に髪を切ったのは、モチーフとなったドラえもんが、
昔ネコミミだったけど、今はなくなっていることの暗喩だったりするのでしょうか?
もしそうだったなら深く考えられててホント凄いと思います。

:: 2012/9/4 火曜日::

■[漫画]特訓! 薩摩のジゲン流!「ツマヌダ格闘街」12巻

ツマヌダ格闘街 12 (ヤングキングコミックス)
著者/訳者:上山 道郎
出版社:少年画報社( 2012-08-20 )
コミック ( 194 ページ )
作者サイト:別冊兄弟拳
作者twitter:上山道郎 (ueyamamichiro) on Twitter

剣術が母体となった柔術と、剣術に対抗する為に出来た空手。
そんなミツルと鷹羽が学んでいる武術のルーツに迫り、、
また、空手の仮想的となったジゲン流を学ぶために、
ミツルたちは故郷にしてジゲン流の源流である薩摩へと飛び立つことに。

この12巻では連載当初は作者も想定外だった、ほぼ1冊丸ごとが薩摩編な内容です。
東郷示現流の修行のノウハウ、というよりも、
示現流剣士が修行で培った気合いこそが重要だと伝わってくるようでした。
しかしイリヤのお爺さんは80歳を越えても闊達な人だなぁ。

そして東郷示現流だけでなく、薬丸自顕流を含めて幕末から戦前に掛けて、
その違いと実力を歴史的な薀蓄を交えて描くのは流石。
実は私も二つの名前があるのは知ってましたけど、
てっきり漢字の当て字が二つあるだけで同じ流派だと思っていただけに、
感心しきりでした。

あ、それと一応指宿での修行ということですので、
麗しい女性陣は温泉に入っているサービスシーンもあります。
ですが、作品の傾向からしてどうしても健康的な何かと感じ取ってしまい、
それほどエロさが感じられないのがネックといえばネックかもしれません。(笑

しかし鷹羽とは修行先までも被るとは…
うーん、因縁が予想以上に深いなぁ。
これはクライマックスとなる決勝戦も俄然楽しみになってきましたよ。

:: 2012/2/21 火曜日::

■[漫画]薩摩の女は運命的に「ツマヌダ格闘街」11巻

ツマヌダ格闘街 11 (ヤングキングコミックス)
著者/訳者:上山 道郎
出版社:少年画報社( 2012-02-20 )
コミック ( ページ )
作者サイト:別冊兄弟拳
作者twitter:上山道郎 (ueyamamichiro) on Twitter

チン○イ!

という訳で月刊ヤングキングに移籍しての新展開は新ヒロインの登場で幕を開けました。
執事を従えてツマヌダにやって来た新ヒロインの名前は春日野エリザというお嬢様。
しかもこのお嬢様、ただのお嬢様ではなくて八重樫兄妹の幼馴染み!
更に再開直後にミツルにプロポーズするというラブコメ要員ですよ!
今まで数多くの女性キャラが出てきましたけど、
肉体言語的な意味以外でミツルにアタックする女性は殆ど居ませんでしたからね!
いやはや魅力的なキャラが出てきましたよ!

しかしそんなエリザの前に立ちはだかるのはブラコンな妹のラミィ!
小学校時代の幼馴染みだからか遠慮もなしで遂にはミツルを廻ってのバトルに。
種目は女性向けの競技としてドラエに提案された「ガーター獲り」
下着姿ではないとはいえ女性たちの戦いは華やかなものがありますなぁ。

そして今回は「ガーター獲り」だけでなく「スポーツチャンバラ」というジャンルも登場。
こちらは子供向けを狙った競技なんですが、やるのが達人なら見応えも充分です。
あのドラエさんがエリザの執事のイリヤくんを諫めることから始まった戦いも、
イリヤくんが示現流の蜻蛉の構えをした時からは緊迫感も出てて迫力があって面白かったです。

この作品は身体の使い方の蘊蓄が凄く興味深く面白いですが、
エリザの口から明かされる子供の頃のミツルの行動には思わずジーンと来たりとドラマ性もあって、
そういった切り口でも非常に面白かったです。
個人的にエリザというヒロインは気に入ったので今後の活躍にも期待ですね。

余談ですがエリザの声を林原めぐみさんで脳内再生している人は私だけじゃないと思いますがどうなんでしょう。(笑

:: 2011/7/13 水曜日::

■[漫画]カイン王子 vs 鷹羽和義!「ツマヌダ格闘街」10巻

ツマヌダ格闘街 10 (ヤングキングコミックス)
著者/訳者:上山 道郎
出版社:少年画報社( 2011-07-11 )
コミック ( ページ )
作者サイト:別冊兄弟拳
作者twitter:上山道郎 (ueyamamichiro) on Twitter

早いモノで「ツマヌダ格闘街」も巻数が二桁に届くほどになったんですね。
上山道郎さんのキャリアは結構長い、というか私がコロコロを買っていた時期に、
サイポリスを連載しているくらいのベテランなのに、考えてみれば初めての二桁なんですよね。
それほど青年誌で格闘というジャンルが合っていたということなんでしょう。
子供の頃からのファンとしては嬉しい限りです。

今回のメインはやはり何と言ってもほぼ全話によって描かれているカイン王子対鷹羽の試合!
高い領域で拮抗した実力を持つ二人の全力を以て挑む試合内容は白熱したもので、
互いにミスをせず、自分が持つ全てを出し尽くしての決戦は迫力満点でした。

子供の頃から恵まれた才能と環境にあぐらをかかずに努力してきたカイン王子。
1年前に空手を始めたばかりだが、愚直なまでに努力を重ねてきた鷹羽和義。
試合用に袴を着ることで動きを読ませないようにしてきたカイン王子の戦略性も上手いし、
ダメージを受けても、それに心折られずダメージすらも呼び水にする鷹羽の強さも凄い。
死力を振り絞った戦いというのはそれだけで感動させられます。

また、今回はドラエさんの子供の頃の話も語られてましたが、
ほぼ完璧超人なドラエさんにも精神的に未熟な子供の頃があったと感じさせる、
微笑ましく、そして祖父である橘明道老師の温かな人柄を察すことができる、
良いエピソードだったと思います。

ちなみにこの10巻までがOURs連載分で、次回連載分からは月刊ヤングキングになります。
ヤングキング→OURs→月刊ヤングキングと掲載誌の引越しが多い作品ではありますが、
やはり面白さとしては光るモノがありますので今度も楽しみにしたい作品です。

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