本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集3 12月14日発売!
特典SS他、新規短編&中編も多数収録!
:: 2008/10/21 火曜日::

■[ラノベ]勢いと疾走感が凄い「聖剣の刀鍛冶」3巻

聖剣の刀鍛冶 #3 (3) (MF文庫 J み 1-11)
著者/訳者:三浦 勇雄
出版社:メディアファクトリー( 2008-09 )
定価:¥ 609
文庫
ISBN-10 : 484012423X
ISBN-13 : 9784840124232
著者サイト:ねこまる
絵師サイト:R/L

安定とか安心とかそういった言葉とは対極に居る作品で、
相変わらず熱く起伏に富んだ内容です。

プロローグのほのぼのとした雰囲気から一転、
まるで剣山のように体中から剣を生やした人外が都市に紛れ込み、
市中で暴れ、セシリーが駆け、リサが巻き込まれ、そして立ち向かう。
無茶で無謀なセシリーの勢いが凄いし、
リサが精神的に強くなる描写は上等シリーズから変わらず熱いです。

ただ後半はちょっとキツイっすねー
帝国のシーグフリートが嫌な奴だとは判ってはいたけど、
ここまで悪役、というか読者にとっても憎悪の対象になるようなキャラだとは。
主役にしてメインヒロインをあんな目に遭わせるとは、
物語の都合があるとはいえ、作者も大変ですね。

主人公がセシリーだけど、ヒロインもセシリーな訳で、
何だかんだ言いながらちゃんとルークがヒーローやってるのが心強いですね。
しかし各々が持つ宿命だとか目的だとかを考えると、
物語の幸せな結末が想像しにくいのでどうなるのか心配です。
うーん、どうなるんだろうなぁ。

:: 2007/12/17 月曜日::

■[ラノベ]上等シリーズのタッグが挑む新シリーズ「聖剣の刀鍛冶」

聖剣の刀鍛冶(ブラックスミス) (#1) (MF文庫J (み-01-09))
著者/訳者:三浦 勇雄
出版社:メディアファクトリー( 2007-11 )
定価:¥ 609
文庫
ISBN-10 : 4840120838
ISBN-13 : 9784840120838

「上等。」シリーズを作り上げた三浦勇雄と屡那のタッグが送る新シリーズ。
かつての大戦の傷が癒えた頃、平和な独立交易都市を舞台にした剣と魔法のファンタジー
ライトノベルの王道ともいえる世界観ですが、三浦勇雄の熱血っぷりは王道でこそ活躍するように思えます。
主人公が女性騎士(巨乳:重要)なのも見逃せません。

剣を探していた自衛騎士団の新米騎士セシリーが出会った鍛冶屋のルーク。
彼の鍛えた「刀」に魅せられたセシリーが自分の一本を鍛えて貰おうとする事から物語が始まります。

新米らしく未熟な所が多いセシリーですが、「上等。」シリーズの主人公の系譜を受け継ぐキャラで、
ヘタレながらも一本筋が通った生き方をしており好感が持てます。
過去に何かあったらしく「刀」を鍛えることを拒むルークですが、
助手のリサと共に割と強引なところがあるセシリーによって、
大戦の忌むべき遺物”悪魔契約”した者が関わる事件に巻き込まれていきます。

3部構成になっていて、第一話がセシリー、第二話がリサ、第三話が魔剣アリアの短編。
その中でも第一話「騎士 Knights」と第三話「魔剣 Sword」は熱い展開。
そして泥を啜ろうとも傷を負おうとも信念を貫き、人以外とも友情を育むセシリーの姿は、
「上等。」シリーズに通じるものがあると感じました。

安定した面白さはありますが、「熱血」以外は王道ファンタジーですね。
これから化けるかどうかにも注目していきたいです。

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