本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集3 12月14日発売!
特典SS他、新規短編&中編も多数収録!
:: 2014/5/2 金曜日::

■[漫画]真面目な食の漫画です「くーねるまるた」4巻

くーねるまるた 4 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
著者/訳者:高尾 じんぐ
出版社:小学館( 2014-04-30 )
コミック ( 116 ページ )
作者サイト:じんぐる(高尾じんぐブログ)

Kindle版1巻:くーねるまるた (1)
Kindle版2巻:くーねるまるた (2)
Kindle版3巻:くーねるまるた (3)

スピリッツ連載の「食」漫画と言えば「美味しんぼ」の方が有名でしょうが、
個人的には圧倒的にこちらの方がお勧めです。
スピリッツの「食」の良心ですよ「くーねるまるた」は!
読んでて料理したくなるし、何より美味しそう!

マルタさんの良い所は殆どの食材が高級ではなくて身近なモノばかりで、
やる気さえあれば簡単に再現できる所ですよね。
ごま塩ご飯とか再現も何もあったもんじゃないですけど。(笑
ハニーマスタードチキンあたりは今度作ってみたくなります。

それとマルタさんの日本文学に対する教養の深さにも相変わらず感心させられます。
鯊釣りをしている人を見て当たり前のように高浜虚子の俳句が浮かぶとか真似できない…
それに何よりマルタさんは誰とでもすぐに仲良くなれてしまうのが一番凄い!
この人なつっこさというか、人徳がマルタさんのマルタさんらしさだと思います。

今回ついにマルタさんのお姉さんが出てきましたけど、
果たして彼女がマルタさんに何しに会いに来たとかは5巻のお楽しみに!
というか美人姉妹ですね、マルタさん!
雰囲気はちょっと違うけど、これはこれで…

余談ですが、お姉さん登場回に出てきた猫の名前ですが、
これは「東伍郎とまろすけ」から取られてますね。(笑
東伍郎とまろすけ 1 (ビッグコミックス)
猫好き武士の日常モノで結構面白いので、猫好きの人にお勧めです。

:: 2013/12/4 水曜日::

■[漫画]夏の匂いと肉の味「くーねるまるた」3巻

くーねるまるた 3 (BIG SPIRITS COMICS SPECIAL)
著者/訳者:高尾 じんぐ
出版社:小学館( 2013-11-29 )
コミック ( 127 ページ )
作者サイト:じんぐる(高尾じんぐブログ)

衣食住の三要素の中でも漫画では一際人気の「食」漫画。
その食漫画ジャンルの中でも比較的新しい「くーねるまるた」ですが、
巻を重ねるごとに知名度と人気が高まっているように感じられて嬉しいです。
何しろ1巻の時は本屋に1冊あるかどうかくらいだったのに、
今では平台に平積みされるくらいだもんなぁ…

貧乏暇なしとは言いますが、マルタさんの生活は貧乏暇あり。
一日の生活費は1000円切ってそうな節約生活を送っていながら、
その暮らしぶりは優雅ささえも感じられそうな素敵なスローライフ。
お金はないけど、手間暇掛けて美味しいモノを創りだしては堪能するその生活は、
忙しい現代社会人から見るとある種の贅沢なように思えて羨ましいです。

そしてこの漫画の食の見所はその手が届きそうな庶民的な所だけではなく、
食べる時のマルタさんの幸せそうな表情でしょう。
みんなで藁を焼いて作った鰹のたたきを食べた時の幸せそうな表情に、
ウナギの匂いを嗅ぎながらまぶしめしのおにぎりを食べる表情。
そして何より、塩麹スペアリブを食べた時のあの美味しさに驚愕した顔!
思わず母国語が出てくるくらいの美味しさとか、想像するだけで涎が出てきそうです。
しかしやっぱり肉好きなのは欧米人らしい気がしますね。(笑
そんなマルタさんらしい美味しそうな表情がとても魅力的なのです。

それと食とはあまり関係ないんですけど、マルタさんって良い肉付きされてますよね。

kuunerumalta03_01

それほどカロリー摂ってなさそうなのに、必要なトコにはしっかりと付いている脂肪。
高尾じんぐさんが描かれる女体は、今そこにあるエロ、というか、
非常に身近に感じられる生々しさがありますよねー(笑

「んぐるわ会報」の頃は、高尾じんぐさんは青春ラブコメに期待していたものですが、
まさかこういった面白さを見せてくるとは思いませんでした。
日本文学の教養も地味に面白いし、まだまだ楽しませて欲しいです。

:: 2013/5/31 金曜日::

■[漫画]貧乏職なし、されど食あり。「くーねるまるた」2巻

くーねるまるた 2 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)
著者/訳者:高尾 じんぐ
出版社:小学館( 2013-05-30 )
コミック ( 104 ページ )
作者サイト:じんぐる(高尾じんぐブログ)

金はなくても人生はいくらでも楽しめる。
そんな気にさせてくれる、毎週8ページのお楽しみ「くーねるまるた」の2巻が発売れさました。

ポルトガルから留学してきたマルタさんがそのまま日本に居ついて、
奨学金の貯金を切り崩しつつ、偶に日雇いのアルバイトで小銭を稼ぎつつ、
古い激安アパートに住み、貧乏だけどバリエーションに富んだ食生活を楽しそうに送るという、
ただそれだけなんだけど、すごく幸せそうな雰囲気が感じられる漫画です。

2巻に入ってもマルタさんの日常に大きな変化はないんだけど、
同じアパートの住人もボチボチ出てきて賑やかな雰囲気は出て来ました。
アパートのみんなとクリームチーズの石狩鍋を食べたり、
大学院時代の友人たちと夜桜を見ながら七輪で美味しいもの焼いたりと、
マルタさんの人徳が感じられるエピソードも多数収録されていてほっこりします。

マルタさんはその人柄が滲み出ているのか、外国人だから目立つのか、
お店の人に顔を憶えられてたり、助けを求められたりと大活躍ですよね。
また、その人徳だけでなく、日本人もびっくりの博学っぷりには、
日本人として恥ずかしくなる所も多々あったりも。
二十四節気とか全部把握してなくてすみません…

それにしてもマルタさんの手料理はワンコイン(500円)で出来そうだし、
遊びに行く所もこちらも大体ワンコインだから凄く真似しやすいですよね。
その分手間暇は掛かってますが、それもまた乙なモノなので、
いつか時間を見付けてどれか実践してみたいものです。
せめて塩昆布くらいは…(笑

:: 2013/5/25 土曜日::

■[漫画]ずっと一緒にいたいよ!「オシエシラバス」6巻

オシエシラバス(6)(完) (ヤングガンガンコミックス)
著者/訳者:高尾 じんぐ
出版社:スクウェア・エニックス( 2013-05-25 )
コミック ( ページ )

えー、残念ながら「オシエシラバス」はこの6巻で完結です。
いやもう、本当に残念なんですけどね!
ラブコメ要素も入ってきてこれからって時なんですけどね!
もうねー、高尾じんぐさんの作品はこれからまだまだ!
ってトコで終わってばかりなのが残念でなりませんです。

最後だからまとめに入ってて、今までずっと伏線が張られていた、
まといが約束した「はるみちゃん」ことまとい父が登場!
そしてまといが抱えてきた意固地な事情が語られ、
一歩前進するキッカケになるんだけど、
それに伴って教恵さんもまた家庭教師の範囲から逸脱することに。
そして本の中では問題が勃発して…

途中から教恵を取り戻すために必死に勉強するまといを見てると、
何だかんだ言いながら、教恵という存在がまといにとって重要になってたんだなぁ、
と心の底に伝わってくるようでしたね。
特に最後の号泣シーンは真に迫るモノがありましたよ。

しかしあそこで安易に10位以内に入らなかった展開は驚きでしたけど、
「日頃の勉強が大事」という一貫した主旨が感じられましたね。
いくら必死に努力しようとも、たった2週間で何とか出来るほど勉強は甘くない、
いざという時の為に、普段からの不断の努力こそが大事であある、という事なのでしょう。

色々と伏線張りつつ終わったので少々不完全燃焼なのは確かですけど、
家庭教師モノとしては曲がりなりにも最後に伝えるべき所は伝わったのかなぁ、と思います。
ちなみに高尾じんぐさんは今月のビッグガンガンから「BAMBOO BLADE C」を連載開始します。

ビッグガンガン 2013年 Vol.06 6/23号

充分オリジナルで出来る作家さんなんだけど原作付きとはなぁ…
まぁ、見守っていければと思います。

:: 2013/1/30 水曜日::

■[漫画]葡萄牙産の食いしん坊「くーねるまるた」1巻

くーねるまるた 1 (ビッグ コミックス〔スペシャル〕)
著者/訳者:高尾 じんぐ
出版社:小学館( 2013-01-30 )
コミック ( 130 ページ )

ヤングガンガンで「オシエシラバス」を連載中の高尾じんぐさんがスピリッツで新作に挑戦!
今までファミリー向け4コマ誌など、ヤングガンガン以外で見かけることはたまにありましたけど、
スピリッツという週刊誌で見ることになろうとは思いませんでした。
流石に隔週雑誌と同時並行はキツイのか1話あたりのページ数は6~10Pと少なめですが、
その分面白さは凝縮され、更にサクっと読めてしまうのでむしろメリットになっているんですよね。

マルタさんは東京の大学院に留学して卒業するもそのまま日本に居着いたポルトガル娘さん。
日本での生活にも慣れてきたマルタさんは寺の敷地内に立つボロアパートで貧乏暮らしをしているんだけど、
その貧乏さをむしろを楽しんでいるかのようにお金が掛からない食材をお手軽レシピで美味しく食事を作り、
それを食べる毎日を満喫しているのです。

ジャンル的にはグルメ漫画ではあるんだけど、ラベンダーの香り付きのハンカチや、
お風呂上がりのビールというレシピまで載せてたりとかなり幅が広い内容なんですよね。
もちろんポルトガル出身ということで干し鱈を使った料理とか海外のレシピも入るけれど、
基本的に日本で簡単に手に入る食材で作れちゃう所が面白いです。
それと、作中で絵本から日本文学まで様々な文芸のネタが随所に折り込まれており、
マルタさんの教養の高さまで見て取れるのが興味深いです。

それに何と言っても美味しいモノを食べている時のマルタさんが凄くめんこいんですよね!

マルタさん

この笑顔を見ているだけで読んでてほんわかしてきちゃいます。

まだ1巻目ということで知名度は低いですけど「オシエシラバス」が好きな人はもとより、
グルメ漫画が好きな人にもオススメできる良い漫画です。
読んでいるとお腹が減ってくること受け合いなので深夜に読むことはオススメしませんけどね。(笑

ちなみに「くーねるまるた」というタイトルの意味はこの1巻を読めば分かるので、
気になった人は是非とも自分で読んで確認してください。(笑

:: 2013/1/6 日曜日::

■[漫画]精神的に向上心がないものは馬鹿だ「オシエシラバス」5巻

オシエシラバス(5) (ヤングガンガンコミックス)
著者/訳者:高尾 じんぐ
出版社:スクウェア・エニックス( 2012-12-25 )
コミック ( 184 ページ )

何か表紙が教恵さんのコスプレシリーズになってきた感じがしますけど、
今回はテニスルックになっているのも一応重要な意味を持っているので、
必然性が高い衣装だといえるのですけど…
まぁ、ストーリーの必然性云々の前にテニスウェアな教恵さんは可愛いですよね。
何よりポニテですしね!(←重要

いつもケンカばかりの教恵とまといの二人ですが、
今回は定期テストの順位が落ちたことを発端として、
まといの向上心の無さを改めて痛感することでマジ喧嘩になり教恵が家出する事態に…

確かに一定以上の領域は天賦の才というのはどのジャンルでも必要になってきますが、
ぶっちゃけ大学入試レベルだと東大合格までなら向上心と効率的な努力があれば可能なんですよね。
教恵はそれを知っているからこそ落胆と怒りが臨界突破してしまい、
そしてそれを実感出来ていないまといは努力を放棄してしまい、
二人が平行線になるんだけど…

まといの友人である小豆沢さんの後押しもあって文化祭で教恵とまといの二人が協力し、
特にまといが中学時代に情熱を持ってやっていたであろうテニスに触れることで、
「負けて悔しい」という向上心の端緒を見て取れたことが教恵的には得がたいモノであったでしょうし、
何より今後の展開で重要な所だと思います。

また、他にも奥村のバカのせいで教恵のことが気になりだした善が、
将来に対する目標と、それに向かっての努力で教恵に認められて喜んでいるシーンは、
真実を知っているだけに割りと切なくなってしまいました。(笑

それと臣さんとちほさんの二人は本当に仲が良いですよね!
というか臣さんの振り回されっぷりが凄くて、
恩師が嘆くのもむべなるかなといった所ですね。
好きでやってるんでしょうけど、頑張れ臣さん。

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