本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集3 12月14日発売!
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:: 2016/7/4 月曜日::

■[ラノベ]愛する家族のために「理想のヒモ生活」8巻

理想のヒモ生活 8 (ヒーロー文庫)
著者/訳者:渡辺 恒彦
出版社:主婦の友社( 2016-06-30 )

作者サイト:渡辺 恒彦
絵師サイト:ハイノハナ
絵師twitter:文倉十(@haino)さん | Twitter

一騒動はあったものの無事にガジール辺境伯領から戻ってきた善治郎。
ニルダが名簿から抜けていた件も公表して多少の波風は立ったものの平穏な日々。
しかしアウラの第二子懐妊の知らせに善治郎の瞬間移動魔法の成功、
そしてニルダの後宮侍女入りにフレア姫の「黄金の木の葉号」の修繕と色々とあって…

待望の「理想のヒモ生活」の新刊が出ましたよ!
作者が別レーベルで新シリーズ出してたので危ぶんでましたが、
年に一冊といういつも通りのペースが守られたようで少し安心しました。
まぁ、欲を言えば年に何冊も読みたいくらいに好きなので、もっと読みたいのですが。(笑

今回は各所でいろんなイベントが同時進行で動いていたので、
何というか大きなイベント前の地ならしのような感じがしましたね。
私としてはフレア姫が好きなので相対的に彼女の出番が減ったのが少し残念ですが、
初めての南大陸の雨期と酷暑期を体験してヘバっている姿はちょっと可愛かったです。
うーん、早く後宮のエアコンを体験させてあげたい。
でも側室だからアウラたちの寝室には入れないのかな…?
善治郎が持ち込んだ家電製品を知れば大興奮間違いなしだと思うんだけど、
アウラがそんな迂闊なことをするとは思えないからなぁ。

可愛いと言えばニルダも可愛かったですね。
村育ち故の純朴さが出ていて、何というか妹とか娘的な可愛さがあるんですよね。
フレア姫付きの後宮侍女になれば良い相性になると思うんですよね。
まぁ、そういった展開はまだまだ先かなぁ。

善治郎がアウラのために努力して瞬間移動を覚えたお陰で、
舞台はシャロワ・ジルベール双王国に移ったけどどうなるんでしょうね。
エセ天然少女には騙されないで欲しいものだけど、アレはアレで可愛いのも確かというか。
先の展開が全く読めないだけに続きが気になるので続刊も楽しみです。
できればWeb版も更新して欲しいかなー…

:: 2016/4/5 火曜日::

■[ラノベ]空へ…「ナイツ&マジック」6巻

ナイツ&マジック6 (ヒーロー文庫)
著者/訳者:天酒之瓢
出版社:主婦の友社( 2016-03-30 )

作者サイト:絵師空域 — Index
作者twitter:天酒之瓢 (Amazake_Write)さんはTwitterを使っています
絵師サイト:D.S.B.
絵師twitter:黒銀 (kkkkurogin)さんはTwitterを使っています


ヤングガンガンでコミカライズが始まるらしく、おめでとうございます。
ヒーロー文庫は小説家になろう出身の面白い作品が多くて満足しているんだけど、
メディアミックスが弱いことだけがネックだと思っていただけに、
これを足がかりとして頑張って欲しいところです。
それにしてもヤングガンガンはMF文庫JにGA文庫に電撃文庫にヒーロー文庫と、
呉越同舟どころではない大所帯になってきたなぁ…(笑

久しぶりの新刊である「ナイツ&マジック」ですが2章構成になっています。
前半は飛空船を鹵獲したことで手に入れた源素浮揚器を元に、
相も変わらずエルネスティが暴走して一気に飛翔騎士を作ってしまうわけなんですが、
そこに到るまでの試行錯誤の連続と地道な特訓がこの作品の醍醐味だと思うんですよ。
本気で作って失敗し、そこから得られた知見を元に新たな発想を加えて改良し、
少しずつ形になっていくというプロセスが技術者的に面白いのです。
特に推進装置のせいで暴走しちゃうアディが面白いですね!(笑
まぁ、アディにとっては笑い事ではないでしょうけど。
よく酔わなかったなぁ、と無駄に感心します。

後半はボキューズ大森海への探索行とそこで待ち受ける脅威の章。
一筋縄ではいかないと予想はしていたけれど、
その予想を軽く上回る魔獣の特性には戦慄しましたね。
これは確かに幻晶騎士の天敵と言えましょう。
そんな天敵を相手に自然界のバランスとかそういったものを完全に無視して、
滅ぼそうと襲い掛かるエルくんは相変わらずぶっ飛んでると思いましたね!

しかしここにきて意外な展開になってきましたね。
大森海の奥地でエルとアディが出会ったアレとどうなるのか。
Web原作と若干の差異があるだけに気になりますね。
というかコミカライズの方も気になるなぁ。
ホントどうなるんだろう。
できれば早めに続きが出てくれると嬉しいです。

:: 2016/2/2 火曜日::

■[ラノベ]凶意の内政チート「ウロボロス・レコード」2巻

ウロボロス・レコード2 (ヒーロー文庫)
著者/訳者:山下 湊
出版社:主婦の友社( 2016-01-30 )

作者サイト:山下湊
絵師サイト:シノノノート
絵師twitter:しのとうこ(@touco_shino)さん | Twitter

現代日本で一度死に、魂の消滅のおぞましさを知ってしまった主人公。
魔法がある異世界で伯爵家次男トゥリウスと目覚めた彼は、
二度と死にたくないという思いから錬金術を用いて不老不死を目指すのだが、
そのためには手段を選ばず大量に奴隷を購入して人体実験を繰り返し…

貴族の正道を行く兄に蛇蝎の如く嫌われたために辺境の地の領主に任命され、
失政を望まれながらもあっという間にロボトミー手術で代官を洗脳して掌握するだけでなく、
錬金術を使った内政チートっぽいことをするという手腕を発揮。
しかも本来の目的である不老不死の研究も忘れずにやっているあたりが凄い。

正直言って2巻はまだまだ序盤なんですよね。
直属の部下であるオーパスシリーズも女ダークエルフのドライに、
元死霊術師の人造ヴァンパイアロードのシャールが加わったわけなんですが、
癖が強すぎる部下を上手いこと手懐けているトゥリウスが凄い。
その手段が脳改造による洗脳というのが狂気的で更に凄い。

現代日本の知識を応用しての内政チートに、
次々と登場する頼りがいのある部下と小説家になろうのテンプレートをなぞりながらも、
その下地が狂いに狂いまくったモノで出来上がっているだけに、
中々人に勧めにくい内容になっています。
まぁ、そこがこの作品の面白さなだけに難しいところなのですが…

書籍化に伴い一部伏線が追加されたりと加筆もありますし、
しのとうこさんのイラストも魅力的なのでWeb版を読んでいる人にもお勧めです。

:: 2015/11/30 月曜日::

■[ラノベ]狂気で正気で本気な主人公「ウロボロス・レコード」1巻

ウロボロス・レコード1 (ヒーロー文庫)
著者/訳者:山下 湊
出版社:主婦の友社( 2015-11-30 )
作者サイト:山下湊
絵師サイト:シノノノート
絵師twitter:しのとうこ(@touco_shino)さん | Twitter

ヒーロー文庫の新作は例に漏れず小説家になろうからの書籍化ですが、
この作品は今までの小説家になろう作品とは一線を画します。
確かに異世界転生だし幼馴染みヒロインはいるし学園で俺SUGEEE的な要素はありますが、
主人公の性格と目的と手段が常軌を逸しているのです。

一度死に、魂が消えていく恐怖を文字通り心の底から味わった主人公トゥリウスは、
二度とあんな恐怖を味わってなるものかと、
生まれ変わった剣と魔法の世界で賤業と言われる錬金術を用いて不老不死を目指すんだけど…
目的のためならどこまでも冷酷で合理的になれるのはFate/Zeroの衛宮切嗣みたいで、
そのための手段として人体実験を厭わず、平然となしてしまう倫理観はジル・ド・レェのよう。
それくらいに狂気に染まった主人公なのです。

まず、齢8歳にして親に命じられて買うことになった死にかけの少女奴隷で人体実験をし、
そこから腹心のユニを育てていく過程も中々にクレイジーでしたが、
ユニの心の中もそれに染まったかのごとくモンスターになっているのが凄い。
トゥリウスに信頼してもらうために自ら脳改造を志願するとか、
狂っているという言葉すらも生ぬるいですよ。

留学先の学園で行ったという実験の内容も残酷すぎて凄い。
「生体としての脳機能と生命としての魂の相関」というテーマはともかく、
仮説を証明するために奴隷を脳改造してから殺して降霊させるとか、
その手段を発想できてしまうこと事態がおかしいんですよ。
マッドサイエンティストな教授と意気投合しているところからしてもアレですしね。

生まれた時からして実の母が亡くなってしまいましたが、
そこからトゥリウスの狂気に染まれなかった人たちが、
次々と不幸になっていく様子を見ているとどんどんSAN値が下がりますね。
特にラストのエミリーのくだりはクるものがあります。

今までにない面白さがある作品ですが、
万人に勧められる作品ではないので覚悟を持って読んでください。
少なくともFate/Zeroを読んで大丈夫じゃない人にはお勧めできません。
しかもこの1巻はまだまだ序盤ですからね。
これからどんどん酷くなりますよ…?

:: 2015/9/30 水曜日::

■[ラノベ]打算から恋愛へ「理想のヒモ生活」7巻

理想のヒモ生活 7 (ヒーロー文庫)
著者/訳者:渡辺 恒彦
出版社:主婦の友社( 2015-09-30 )
作者サイト:渡辺 恒彦
絵師サイト:ハイノハナ
絵師twitter:文倉十(@haino)さん | Twitter

カープァ王国の英雄プジョル将軍と、ガジール辺境伯の長女との結婚式。
有力貴族同士の結婚ということで王族として出席することになった善治郎と、
そのパートナーとして立候補したフレア姫がガジール辺境伯領に向かうことに。
そこには善治郎がアウラから教えられていないガジール辺境伯の令嬢ニルダが居て、
更には辺境伯領と境界を接する中堅国ナバラ王国のマルティン将軍までもが、
ライバルであるプジョル将軍の結婚式に参加することになり…

善治郎はワレンティア公爵領での差配も有能だったけど、
今回も多少綱渡りではあったけど望み通りの結果を出す有能さを見せましたね。
逆転裁判のような痛快さもあったけど、
やはり特筆すべきなのはナバラ王国の若きエリートであるクリス騎士長のあしらい方かな。
善治郎は未だに日本人の価値観とブラック企業の営業職の経験の色が濃いので、
多少無礼でも笑って流せる度量があるところが良いですね。

自分への皮肉はスルーしながらも、
フレア姫のためには多少は突っ込む男気を見せてくれるたのは最高でしたね、
フレア姫が惚れるのも仕方ないと思います。
子供の頃から切望しながらも価値観の違いから得られなかったものを、
善治郎は日本人の男女平等の価値観があるので自然と与えてくれますからね。
始まりは打算だったのが今ではすっかりと恋愛へとステージをあげたフレア姫は、
ヒロインとしての立場を確固としたものにしたように思えます。

本来ならクリス騎士長のような経験不足な人間を出すのは問題なんでしょうが、
ナバラ王国は大戦の影響で人材不足なようだし、
地位がふさわしい人が他に居ないのだろうし、
何よりスケジュール的に必要性があったとはいえ、
険しい山道を短時間で踏破するには軍人である必要性があったのでしょう。
とはいえ、その結果がクリス騎士長の痛恨の失敗というのが何とも可哀想ではあったけど、
まぁ、これも自業自得な若さ故の過ちというものでしょうね。
マルティン将軍という有能で部下思いの上司がいる限り、彼も成長することでしょう。

しかし今回一番有能だったのが誰かと言えば間違いなく新婦のルシンダさんでしょうね。
今までガジール辺境伯領を回してきた手腕の高さがよく判りますよ。
男尊女卑の価値観を尊重した上で大きなトラブルになる前に芽を摘むんだけど、
そのやり方が非常に穏当で誰も傷つかないようにするところが非常に有能ですね。
Web版ではプジョル将軍の新婦ではなく、善治郎の側室になりそうなので、
そっちの方でも楽しみになってきました。

また、影の功労者はイネスさんではないでしょうか。
うーん、男尊女卑の世界観だというのに有能なのは女性ばかり…
これはこの世界の男たちはふんぞり返っているけれど、
実は女性たちに良いように踊らされてるだけの気がしてきたぞ…(笑

:: 2015/8/6 木曜日::

■[ラノベ]歩み出す英雄「最新のゲームは凄すぎだろ」4巻

最新のゲームは凄すぎだろ 4 (ヒーロー文庫)
著者/訳者:浮世 草子
出版社:主婦の友社( 2015-07-29 )

連載サイト:最新のゲームは凄すぎだろ
作者サイト:うきせくさこ
絵師サイト:FancyFantasia
絵師twitter:植田亮 (ueda_ryo)さんはTwitterを使っています

ついにVRMMORPG「アナザーワールド」ではなく異世界だと気付いたケイオス。
そのショックも冷めやらぬうちに知り合った人たちのために立ち上がり、
無事に吸血鬼が暗躍したことによって起こった戦争も回避することができたんだけど、
今度は英雄として注目を浴びることになってしまい…

4巻では今まで不幸だったのを取り戻すかのように、
アレクシア様が幸せを満喫していたように思えます。
とはいえ、お茶会に参加していたリーアムたちにはバレバレだったのに、
ケイオスだけは鈍感すぎてアレクシア様の恋心に気付かないとか、
多少成長したとはいえケイオスのぼっちっぷり健在だったがために、
まだまだ報われないのはちょっと可哀想でした。(笑

相変わらずケイオスが異世界に来る原因はわからないけれど、
それでもアレクシア様たちのために異世界に来続けるケイオスは律儀というか。
それによって敵側の思惑が外れまくって、
図らずも英雄としての知名度がうなぎ登りなあたりは、
ケイオスらしいというか何というか。
まさかドラゴンまで味方につけてしまうとは思わなかったですよ。

それにしても怪しいと思ったオリバーさんが、
あんな理由で二次職に転職していたとはなぁ…(笑
まぁ、攻略wikiとかない状況での偶然の産物では、
情報が体系化されるはずもないから広まらないのは当然なのかな。

ケイオスの活躍で少しずつ希望の兆しが見えてきたけれど、
未だに吸血鬼たちの主が何者なのかわからないし、
ケイオスが転移する理由もわからないままなので今後も楽しみですね。
しかしその前にケイオスが今後もゲームを続けられるのか…
それが一番の課題なのかもしれない…(笑

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