本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集3 12月14日発売!
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:: 2013/9/5 木曜日::

■[ラノベ]脳天気王子と苦労性王女「理想のヒモ生活」4巻

理想のヒモ生活 4 (ヒーロー文庫)
著者/訳者:渡辺 恒彦
出版社:主婦の友社( 2013-08-30 )
文庫 ( 312 ページ )
作者サイト:渡辺 恒彦
絵師サイト:ハイノハナ
絵師twitter:文倉十 (haino)さんはTwitterを使っています

Web版のストックが切れたのでどうなるかと思ってたんですが、
3巻から5ヶ月経っての刊行と、普通のラノベと同じペースでちょっと安心しました。
Web版でプロト版をいつも通り更新しながら4巻の発売となったので、
方法論としてはログホラとかと一緒でみたいですね。
個人的にはそれは全然有りなので頑張って欲しいです。

ブラック企業のサラリーマンが異世界に召喚されて女王のヒモになるという、
出オチ感満載な設定ながら、予想以上にしっかりとした世界観に驚かされる本シリーズ。
今回は隣国にして南大陸中央部で覇を唱えるシャロワ・ジルベール双王国より、
100年以上国外に出ていないシャロワ王家の王族が訪れることになり、
対応に追われるアウラと善治郎の王族夫妻。
更に二人の愛息子に病魔の影が忍び寄り…

いやー、4巻になっても面白かった!
特に今回登場したフランチェスコ王子とボナ王女のキャラが良いですねー
脳天気な馬鹿なんだけど宝飾技術と付与魔法に関しては一流の王子と、
王子のお目付け役で宝飾技術オタクな王女という組み合わせが漫才コンビみたい。(笑
それにボナ王女の苦労性に関しては不憫萌えの領域に入ってて純粋に萌えるというか。
善治郎もボナ王女のそんなトコに油断してポロっと知恵を授けちゃったんだろうなぁ。

そんな善治郎に対して女王としての態度を取りつつも、
女としての嫉妬心を抱いてしまうアウラもまた可愛いんですけどね!
というか体重のことを指摘(?)されてちょっと立腹しちゃうとか、
アウラは本人が思っている以上に女性らしさがあるので魅力的だと思いますよ。

それにしても善吉の病気が一段落したとはいえ、
双王国の問題やら塩の街道の群竜討伐やら問題は山積みなので、
善治郎の側室問題ともども大変そうですねー

そんな割りと大変な本編とは別の巻末書き下ろし短編は、
いつも通り問題児3人組による侍女たちのお仕事シリーズです。
相変わらず日本の文化と文明を遊びながら会得していく所が面白いです。
書籍限定でのお楽しみなので今後とも楽しみです。

:: 2013/3/30 土曜日::

■[ラノベ]異世界で夫婦円満「理想のヒモ生活」3巻

理想のヒモ生活 3 (ヒーロー文庫)
著者/訳者:渡辺 恒彦
出版社:主婦の友社( 2013-03-29 )
文庫 ( 328 ページ )
作者サイト:渡辺 恒彦
絵師サイト:ハイノハナ
絵師twitter:文倉十 (haino)さんはTwitterを使っています

残業150時間オーバーのブラック会社勤務のサラリーマンが異世界召喚され、
女王のヒモとなった物語もあれよあれよという間に3冊目。
1巻で結婚、2巻で出産とハイスピードで進んでいる上に、
従来のライトノベルだとあり得ない内容なだけに今回も斬新&新鮮です。

3巻では引き続き善治郎の王宮での生活とちょっと育児なお話をメインに、
そこにややこしい政治情勢の話も絡んできます。
善治郎とアウラの間に生まれた第一子、カルロス・善吉・カープァですが、
文倉十さんのイラストも相まってやたら可愛らしいですね!
まぁ、赤ちゃんは可愛いものですが!
そしてそんな可愛い赤ちゃんを女王という責務から常に見守れない葛藤を持つアウラと、
南大陸西方語をマスターしていないが為に気軽に話しかけられない善治郎が、
忙しい中で僅かに触れ合える我が子とのコミュニケーションに夢中になっている姿には、
微笑ましくてほっこりしますね!

また、善治郎の現代知識SUGEEEっぷりは今回も健在で、そっち方面も良い感じですね。
今回はカープァ王家の秘匿魔法「時間遡行」があることを知り、
失敗の危険性から躊躇していたエアコン設置に取りかかり涼を得ることが出来た感動。
また、ガラス製造の初歩の成功に水車の歯車についてのちょっとした知識や、
それを検証、実行するまでのちょっとした配慮。
そして趣味レベルとはい蒸留酒の製造や石けんの製造と頑張ってます。

頑張ってると言えば王都と辺境領を繋ぐ塩の街道を封鎖した肉食竜の退治の為に、
辺境伯の跡取りであるチャビエルが若く未熟ながら精一杯頑張ってる姿には、
ちょっと応援したくなる面映ゆい感情を覚えましたね。
しかし南大陸は暑くて爬虫類の天下で、大型哺乳類は北大陸に生息とか、
こっちの世界の生態系も中々に興味深いですね。

塩の街道の肉食竜も厄介ですけど、100年以上外に出ていないない魔道具作りの大家、
シャロワ王家の訪問も間近に迫っていてこれからまた波乱が起きそうですが、
何はともあれアウラと善治郎にはこれからもラブラブで幸せでいて欲しいものです。
しかしこれでWeb版の原作のストックはほぼ切れましたねー…
この3巻までは比較的早いペースでの刊行となっていましたが、
流石に4巻の発売はしばらく先になりそうで残念です。
Web版の更新を待ちつつ、改稿&書き下ろしが多い書籍版も期待して待ちたいと思います。

:: 2012/11/30 金曜日::

■[ラノベ]打算の結婚からおしどり夫婦へ「理想のヒモ生活」2巻

理想のヒモ生活 2 (ヒーロー文庫)
著者/訳者:渡辺 恒彦
出版社:主婦の友社( 2012-11-30 )
文庫 ( 360 ページ )
作者サイト:渡辺 恒彦
絵師サイト:ハイノハナ
絵師twitter:文倉十 (haino)さんはTwitterを使っています

剣と魔法のファンタジー世界へ召喚された先で望まれたのは女王のヒモになること!?

そんな一風変わった切り口で始まった「理想のヒモ生活」ですが、
読み進めれば出オチな設定だけでなくしっかりと地に足を付けた物語だと分かると思います。
伊達に「小説家になろう」で長期間首位の座を維持していない面白さがありますが、
実はWeb版からの加筆修正は2巻からかなりの部分を行っています。

Web小説はサクサク読み進めることが出来るのが持ち味の一つなんですが、
紙のライトノベルになると薄く感じてしまうこともあります。
ですので、そこを補うよう読者がよりビジュアルが想像できるように加筆がされています。
それでいてWeb版の面白さを損なわないように仕上がっているのは、
作者と編集さんが努力した結果なんだと思います。

この2巻はWeb版の通りに展開しており、善治郎のお披露目的な社交界デビューから、
異世界の風土病に罹ったり、同じ南大陸の中央部で覇を唱える友好国である双王国からの諸問題、
そして女王アウラの懐妊と出産という一大イベントが待ち受けています。

元々お互い別々の理由があったとはいえ主に打算から結婚した善治郎とアウラだけど、
結婚から数ヶ月を経て、一緒に生活を続けていくことでどんどん打ち解けていきます。
特にアウラの方は善治郎のアウラのことを深く考えての言動に絆されていくのが良いんですよね!
善治郎の初めての「我が儘」が側室の拒否だった時のアウラの隠しきれない悦びや、
出産前のもう一度やった指輪交換とかかなりグっと来ますよ!

また、そういったイベントだけではなく何気ない日常の会話からも二人の仲の良さが滲み出ていて、
そこがまた魅力的なんですよね。

「なー、嫁さん、嫁さん」
「ん? なんだ、婿さん?」
(中略)
「落ち着け、嫁さん」
「無理だ、婿さん」
「どうどう」
「ガウガウ」

こういったやり取りが当たり前にできるおしどり夫婦っぷりが微笑ましいです。

1巻で結婚、2巻で出産というかなり異色でスピーディーな展開ですが、
だからこそ新鮮な面白さに満ちている作品ですので、
こうやって商業作品として世に出たからには、より多くの人に読んで欲しいです。
まずはWeb版でプロローグと幕間1まではサクっと読めるのでそこから判断して欲しいです。
面白いよ!

:: 2012/10/3 水曜日::

■[ラノベ]いきなり召喚!社畜から女王の婿へ「理想のヒモ生活」1巻

理想のヒモ生活 1 (ヒーロー文庫)
著者/訳者:渡辺 恒彦
出版社:主婦の友社( 2012-09-28 )
文庫 ( 360 ページ )
作者サイト:渡辺 恒彦
絵師サイト:ハイノハナ
絵師twitter:文倉十 (haino)さんはTwitterを使っています

学生の頃は異世界に伝説の勇者か、ツンデレお嬢様の下僕として召喚されて、
世界を救って女の子にモテモテになって…、と厨二病妄想をしたけれど、
いつの間にか大人になって、残業三昧な上に彼女もいなくて癒しに飢えた社畜生活を送る毎日に…
そんな社会人に向けた、夢と希望のファンタジー小説!
それがこの「理想のヒモ生活」なのです!

元々は「魔法科高校の劣等生」等と同じく小説家になろうへの投稿作なのですが、
不動の人気から主婦の友社で創刊されたヒーロー文庫の第一弾として発売。
Web版からかなり加筆修正されてますし、同じくおっさん主人公な「狼と香辛料」で名を馳せた、
文倉十さんがイラストを担当されていますのでお得感があります。

月平均残業時間150時間オーバーの半ブラック企業に勤める山井善治郎が、
久しぶりの2連休を満喫しようとしたらいきなり異世界に召喚されることに。
しかも召喚した女王アウラの目的は150年前に日本へ恋の逃避行を図った王族の血と魔力を受け継ぐ善治郎に、
婿となってもらい子作りに協力して欲しい、というもの!
男尊女卑な世界なので野心がなく、後宮で引き篭ってくれる婿を望むアウラと、
社畜生活に疲れていた上に、アウラが好みドストライクな善治郎は利害が一致して…

とまぁ、大体そんな感じでして、異世界召喚モノだったり内政モノといったWeb小説で人気のジャンルを、
一捻りしてかなり面白い内容に仕上げられております。
初めは打算での結婚だったけど、徐々に気持ちが通じあって来ている二人が微笑ましいですし、
水力発電機と電化製品を持ち込んでの科学SUGEEEっぷりも中々に爽快感があります。
もちろん、世継ぎを作るのが大きな目的ですので、エロい事後的なナニかも魅力の一つですね。(笑
ちなみにWeb版からは主に異世界へ向かうために善治郎が準備をしている箇所が大幅に加筆されています。
また、巻末に侍女の問題児三人組の短編が挿入されていますね。

「美人の嫁さんを手に入れて退廃的な生活をしたい」とはGS美神の横島の名言ですが、
まさにそんな感じの生活を体現している作品であります。
あぁ…、私も美人の嫁さん手に入れて退廃的でラブい生活を送りたい…

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