本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集3 12月14日発売!
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:: 2013/8/2 金曜日::

■[漫画]過去生への旅「スピリットサークル」2巻

スピリットサークル 02―魂環 (ヤングキングコミックス)
著者/訳者:水上 悟志
出版社:少年画報社( 2013-07-30 )
コミック ( 185 ページ )
作者サイト:続・みずかみ小屋
作者twitter:水上悟志 (nekogaeru) on Twitter

小原愼司さんが居なければ今の石黒正数さんは居なかったと思いますが、
石黒正数さんが居なければ今の水上悟志さんも居なかったのではないかと思います。
そこら辺はアワーズで1ページ連載している「おれのまんが道」を読めば判ると思うので、
是非ともそちらも読んで欲しいです。

人の輪廻転生をテーマにした水上悟志さんの「スピリットサークル」2巻ですが、
風太が過去生を次々と見ていく中で人と人の縁も繋がっていることを実感しつつ、
自我が曖昧になっていくようになって…

輪廻転生モノと言えば「ぼくたま」ですが、あの作品でも一番幼かった輪くんが、
強い自我を持つ紫苑に引きずられて自我が曖昧になっていく内容でしたが、
風太の場合は過去生を一回だけでなく何度も見ることになるから、
そちらに引っ張られるのも致し方ないよなぁ、と。

しかし騎士ヴァンは呪いを受けたとは言え、その後の人生は友人もでき、
最期は愛娘に看取られた幸せなモノだったけど、
今回のフロウは長く生きたし、他人からしたら社会的成功を収めながらも、
納得ができない仕事だったからこそいつまでも後悔しつづけ、
その結果家族に恵まれない孤独の中での終焉と、物悲しいものがありましたねー

対して鉱子ちゃんの方は必ず非業の死を遂げてしまう、
輪廻転生が呪われているとしか思えないモノで、
それこそが風太を付け狙う理由になってるんだろうけど…
うーん、鉱子ちゃんも過去生の影響を多大に受けているのかなぁ。
とはいえ、パンツを見られて泣いちゃうとか普通の女の子らしいトコもあるし、
鉱子ちゃんらしさもちゃんと持っているのは確かなんですけどね。

まだ過去生は3人目とはいえ、謎の人物が記憶の中で登場したりと、
更に面白くなっていきそうな要素が出てきたので今後も楽しみです!

:: 2013/6/14 金曜日::

■[漫画]今、父を乗り越える時「戦国妖狐」11巻

戦国妖狐 11 (ブレイドコミックス)
著者/訳者:水上 悟志
出版社:マッグガーデン( 2013-06-10 )
コミック ( 140 ページ )
作者サイト:続・みずかみ小屋
作者twitter:水上悟志 (nekogaeru)さんはTwitterを使っています

戦国時代の妖怪ファンタジーなんだけど、戦国時代要素が薄れまくり、
専ら妖怪だらけの百鬼夜行な要素が多めになってきた11巻。
今回は親切にも冒頭で今までの大まかなあらすじがあるので、
表紙の月湖のおっぱいに魅せられてこの11巻だけ手に取った人も安心です!

途中でネズミの闇の騒動に巻き込まれつつも、
やっとこさオオヤマミツチヒメの元に辿り着くことが出来た千夜たち。
しかし相手は曲がりなりにも神の一柱だけあって気紛れな性格で、
たまはその願いを叶えるのが難しく、
されど千夜の願いは簡単に叶えて貰えて8年ぶりに父・神雲と対面できたんだけど…

色々な出会いと別れを経て成長した千夜が父という偉大な壁を乗り越える為に、
拳で語るという展開は男の成長を感じさせてくれて熱かったですね。
そもそも息子を霊力改造人間にした理由が、少々歪ながらも父の思いやりがあったことが意外でしたが、
父の愛も人それぞれかな、と思うと妙に納得もしたり。

しかし無の民は毎度良い所を邪魔するよなぁ…
今回は妖精眼の無の民というイレギュラーが邪魔をしてくれた為に、
向こうに強力な手札が渡ってしまったけれど、
ヒキを見る限りではこちらも道錬とムドの師弟に野禅といった、
ちょっと面白い手札が加わりそうで面白くなりそうですね。

第一部では敵だった面子が第二部では味方となって事に当たるとか、
次の12巻も楽しみであります。

:: 2012/12/13 木曜日::

■[漫画]中学二年生、輪廻転生の旅。「スピリットサークル」1巻

スピリットサークル 01 (ヤングキングコミックス)
著者/訳者:水上 悟志
出版社:少年画報社( 2012-12-10 )
コミック ( 185 ページ )
作者サイト:続・みずかみ小屋
作者twitter:水上悟志 (nekogaeru) on Twitter

水上悟志さん、待望のアワーズ長編新連載!
ギンガサンダーみたいな短編も勿論面白いのですが、
やはり水上悟志さんは伏線の巧みな使い方が活かされる長編こそが真骨頂とも言えるので、
アワーズで新連載が始まるのを首を長くして待っていましたよ!

作品の内容はタイトルから推測出来るように輪廻転生がテーマになっています。
前作「惑星のさみだれ」でも輪廻転生が一部で使われていましたし、
何より帯びのコメントにもあるように前世で霊能で主人公が中二とかワクワクせざるをえないですよ!
中学二年生だということで青春も期待できそうですしね!

物語は桶屋風太のクラスに額に傷がある少女、石神鉱子が転入する所から始まります。

石神鉱子

イケメン背後霊のイーストがいるし、何より第一印象がアレだったので、
仲良くなれるか不安だったけど、風太の人の良さが伝わって一歩前進かと思いきや、
前世の因縁を確信した鉱子に唐突に真後ろにぶっ飛ばされて階段を転げ落ちて前世の記憶を見るハメに。

まずは古代アステカっぽい所で好きな女の子と平和に暮らしていたフォンの人生。

フォンの人生

ある日恋人のレイが生け贄に選ばれて何とか救いだそうとするも一歩届かず目の前で殺され、
その殺した神官ストナが鉱子の前世みたいだけど、それと認識する前に首を刎ねられて…

もうね、目まぐるしく進む展開に翻弄されまくりです。
しかも前世がその一回だけではなくまだまだ続くといのがまた凄い。

風太と鉱子の離れがたい縁が強く感じられるんですが…
鉱子は幾つもの前世を体験しているからこその考えがあるのも分かるんですが、
そして風太は先入観がないからこそ”鉱子”と向き合おうとするのもまた青春かな、と。
プールで女子の身体を見て色々悪友と意見を述べ合って、それがバレて叩かれてと、
そういったのも貴重な経験ですよ。

でも鉱子と風太の間には前世という断ちがたきものがあるわけで。
フォンの恨みを受け継いでいるのもまた確かなんですよね。
そういった前世のしがらみを知るためにさらに追体験することになるんですが、
二度目の前世は中世ヨーロッパっぽい時代で騎士をしていたヴァンの人生。

ヴァンの人生

フォンから続くストナへの恨み、風太にまで続く魔女の呪い、
生まれ変わったレイとの再会、波瀾万丈だけど幸せだった人生。
そして現代で鉱子の口から明かされる魔女の正体とまたもや畳み掛けるかのような展開がまた凄い!

既にこの1巻の中でも前世の因縁という名の伏線が巧みに配置されていて、
服に歌に前世の靴の贈り物と、読めば読むほど気付いていきハッとさせられます。
これが更に2巻以降でどんな展開を見せてくれるのかと思うと今から期待が高まります。
「スピリットサークル」はこれから要チェックな作品ですよ!

■[漫画]千夜、青年編「戦国妖狐」10巻

戦国妖狐 10 (BLADE COMICS)
著者/訳者:水上 悟志
出版社:マッグガーデン( 2012-12-10 )
コミック ( 164 ページ )
作者サイト:続・みずかみ小屋
作者twitter:水上悟志 (nekogaeru) on Twitter

千夜が龍のムドに勝ち、義輝が死んだ9巻。
この10巻からは更に時が進んだ8年後、
千夜たちが青年になった時代がメインになっています。

今まで謎だった土地神を狂神に仕立て上げ、
全ての元凶である迅火を千本妖狐に変化させた五人組。
その正体と目的が判明し、手探り状態だったのが一歩前進し、
迅火へ後一歩という所まで来たんだけど…?

しかしアレですね。
成長した月湖は…、何というかエロい身体してますよね。(ぉ
ロリじゃなくなったのでそういった趣味嗜好の人は残念かもしれませんが、
私としては性格が変わってないし良いと思いますよ。
おっぱい大きいですし。(ぉ

しかし泰山が再登場したのにはビックリしましたけど
その泰山のキャラがキザなアホっていうのには更にビックリしましたね!
というかオオヤマミツチヒメはこんなのが好きなんでしょうか。
神様の好みはよく分かりませんな…(笑

さて、次回は遂に神雲が復活したりしそうな訳ですが、
数年ぶりの親子の対面がどうなるのか。
毎回意表を突く展開ばかりなので楽しみです。

:: 2012/7/25 水曜日::

■[漫画]楽しみ、笑え「戦国妖狐」9巻

戦国妖狐 9 (BLADE COMICS)
著者/訳者:水上 悟志
出版社:マッグガーデン( 2012-07-10 )
コミック ( ページ )
作者サイト:続・みずかみ小屋
作者twitter:水上悟志 (nekogaeru) on Twitter

足利義輝さん、マジかっけー

いやもう、この一言で充分なんじゃないかと思うように、
義輝が終始輝いていた9巻でした。
何というか、人間超越してるんじゃないかという戦闘力よりも、
その潔すぎる生き様が格好いいっスヨ。

ファンタジー的に色々脚色してはいますが、
史実で語られるチートっぷりは伝わっているのではないでしょうか。
Wikipediaの項目を見ると驚くことに作中の畳に刀の予備を刺していた描写って、
フィクションではなくてノンフィクションだったんですね。
てっきりフィクションだと思ってましたよ…
義輝さんマジぱねぇっす。

そんな義輝だからこそ、迷える千夜にブレることなく助言し、
最期まで満足して逝くことが出来たんだろうなぁ、と思います。
でも正直いって、史実のキャラが余りにも輝いているせいで、
千夜たちの影が薄くなったのも否めないかも…

千夜も記憶を取り戻しても自分の中の闇たちを暴力で従えるのではなく、
義輝に諭され自分で答えを出した上でちゃんとコミュニケートしてムドと対決するのは、
成長が感じられて嬉しかったですね。
それはそうと月湖ちゃん容赦ねぇな!

次回、ついにたまが千本妖狐の情報を手に入れるみたいだけど…
果たしてどうなるのか…

:: 2012/5/31 木曜日::

■[漫画]今の水上悟志の総決算「宇宙大帝ギンガサンダーの冒険」水上悟志短編集(3)

宇宙大帝ギンガサンダーの冒険―水上悟志短編集Vol.3 (ヤングキングコミックス)
著者/訳者:水上 悟志
出版社:少年画報社( 2012-05-30 )
コミック ( ページ )
作者サイト:続・みずかみ小屋
作者twitter:水上悟志 (nekogaeru) on Twitter

げこげこ」「ぴよぴよ」と来たからまた擬音2連続かと思ったら、
「宇宙大帝ギンガサンダーの冒険」というまさかのタイトル!
まぁ、今回はアワーズに隔月掲載された実は連作だった読み切りがメインなので、
読み終わったらこのタイトルが順当だと思えるかと思います。

今回はそのアワーズ掲載の読み切りだけではなく、
ブラコンアンソロの「Liqueur」に収録された「わにあに」
トライガン・マルチプルバレッツに寄稿した「砂の惑星の民」
「惑星のさみだれ」完結小冊子に収録された「太陽の世界」
と、多岐に渡った作品が収録されているコンプリートっぷりですので、
多くのファンにとっては福音となる短編集かと思います。
私も「砂の惑星の民」は手元に残ってなかったりしますしね…

アワーズの連作読み切りは水上悟志さんが自分の殻を破ろうと、
熱血ギャグ、SFファンシー、ホラー、と試行錯誤している感じがビシバシと伝わってきました。
それはやはり事実その通りだったみたいで、色々な葛藤が感じられるんですが、
結局どの作品も水上悟志スピリッツを持っているんですよね。
うーん、なんだろうな、こういった芯となるモノが感じられて、
どの作品にも中毒性の高い魅力があるのは長谷川裕一作品に近い気がする…

「己の拳!!」なんてまっすぐ行ってぶっ飛ばす、右ストレートでぶっ飛ばす、
というどこぞの霊界探偵みたいなコンセプトだけで描かれてますけど無駄に熱くてグッと来たし、
「彼の旅が終わる」は最後に全部繋がっているのが分かってビビっと来て、
それでいてラストが綺麗に終わってそこでもビビビっと来ちゃいましたしね。(擬音使いすぎ
また、既存の水上悟志作品との作者自らによる相関関係図はファン垂涎のモノでした。

それはそうと今回も百鬼町シリーズがあった訳ですが…
ラブコメ好きとしてはやはり今回の「恋の鈴鳴る百鬼町」は見逃せない訳ですよ!
夜明を巡って涼音さんときららちゃんがどう動くのか気になるので、
今から次の短編に期待せざるをえないな…!(←気が早い

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