フラン☆Skin

作者が少女漫画家で絵柄も少女漫画家でヒロインも恋する女の子なのに、
なぜこうもラブコメ臭が薄いのか。
構成要素の8割をコメディで占めているからだとはわかっているんですが、
そんな無駄な疑問に無為に時間を費やしてしまいます。

特に瀬尾と若松の二人はもうね！
お前ら高校生なのになぜこうも残念なんだと！
瀬尾の小学生男子な精神と若松の丁稚根性が噛み合いすぎて、
（若松の本来の意図ではないとはいえ）告白したのにあの体たらくとは…
こいつらこんなので将来大丈夫なのか…？
でもカバー下裏表紙の4コマを読む限り、
若松が引っ張れば行ける可能性があるやもしれない。

高校生らしからぬといえばコックリさんもそうでしたね。
野崎くんが乗り込んでくると展開が少女漫画創作コメディになるのは仕方ないとして、
鹿島くんと堀先輩の二人の残念っぷりも凄かった。
女の子のスカートをめくるのにトキメキが皆無とか…！

なんでや…！

乙女のトキメキは千代ちゃんが全部担っているとはいえ、
掘先輩の回想にあったように赤面顔でも言動がドン引きだったり、
球技大会の時も元バスケ部の野崎くんが活躍してモテないように心配するとか、
内容だけだと確かに少女漫画なんだけど絵面的にトキメキが感じないのは…
千代ちゃん、出る漫画を間違えちゃったね、としか。（ぉ
野崎くんが地味な卓球に出ることになった時の笑顔は恋する女の子なんだけどね！
今までの展開とのギャップでギャグにしか見えない。（笑

そういえば恒例となりつつある前野回ですが…、
自分より上の立場の人間が自分に仕事押し付けて業務時間中に寝てばかりってムカつきますよね。
わかるわ。（実体験

相沢さんとの初めてのデートが何故かお家デートになり、
それでも何だかんだで楽しそうだったんだけど、
ゆきが相沢さんの身体に戻れない事態が発生して…

という訳でゆきちゃんが独立しちゃうかと心配しましたが、
無事に戻れて安心したエピソードだったり、
はみちゃんが小学生にモテモテになった話だったりと色々なことがありましたが、
概ね総太がジゴロっぷりを発揮して思乃以外の二人のフラグもバリバリに立ててましたね。
うーん、素敵にハーレムラブコメしてますなー

とはいえ総太が正式に付き合っているのは思乃な訳で、
恋する思乃が一番可愛いのは間違いないと思うのですよ。

良いね、この恥じらう思乃！
可愛すぎだろコンチクショウ！

しかし二人の仲の進展はスローなわけで、
それを心配、というかいらぬおせっかいをしたしきが、
また妙なことをしでかしますが…

良いぞ、もっとやれ。
目が覚めたら隣に美少女とか最高じゃないか。
一応事前にフラグを立てていたというのも地味に良い仕事してると思います。

発刊ペースはちょっと緩やかだけど、
今後もハーレムラブコメ道を邁進していって欲しい所存であります。

季節は冬。
島でクリスマスを迎えて、
子供のなるたちのサンタさん像をどうするか半田先生は悩むんだけど、
そこに意外な人物がやってきて…

今までなるの両親については謎でしたけど、
ついに父親について出てきましたね！
亡くなっていると思い込んでいた半田先生は仕方ないけど、
後半で自分で言ってたように思ったことは口にしないと、
こういった誤解を生むんだなぁ、と。

しかしなるの父親ですが、
まさか船乗りだったとは…
いや、まぁ、島暮らしだから船が身近だっただろうから、
それほど意外じゃないのかもしれませんが…

なるに会わない、会えない理由も意外と娘想いなところから来てましたけど、
琴石家らしいアホな誤魔化しかたには脱力しちゃいますね。
宇宙人とか子供相手だからってもうちょっと…、ねぇ…？（笑

存外に子供らしいところを見せて可愛かったなるですが、
まさか次巻で東京に行くことになるとは…
迷子フラグをビンビンに立ててるけど大丈夫なのでしょうか。

大丈夫なのかといえばタマのBL脳もヤバいところまで来てましたが、
はたしてタマは今後どういう方向に育つのか。
なる以上に心配ですね…（笑

半田先生に会いに来た半田大先生こと半田清明とその奥さん。
ご両親がやってきて、不器用な父と親子の触れ合いをやったりと、
良い話に感動してたらまさかの半田先生にお見合い話が勃発！？
島のみんなも巻き込んで変な騒動が起こるんだけど…

お見合いも有りかなー、とか思ってたんだけど、
釣書の写真を見て「お、おぅ…」としか反応出来なかったでござる…
まぁ、それはそれとしてちゃんと書道家として、
自分の答えを両親に告げた半田先生はちゃんと成長してると思いますよ。
まぁ、その直後に夜磯やダッシュ東野相手にヘタレな所を見せまくって、
あんまり変わってないなぁ、とも思いましたが。（笑

半田先生もダッシュ東野に妙に張り合って大根育てるようになったりと、
書道はどうしたと心配しないでもないですが、
今回一番心配したのはやっぱりヒロシですね。

まぁ、落ちるとは思っていたけど初めての挫折は辛いよね…　うん…
郷長も言ってたけど、島のぬるま湯から出て初めての壁だもんなぁ。
それでも一頻り落ち込んだらちゃんと復活できるあたり、
ヒロシは普通よりもしっかりした心の持ち主だと思いますよ。
案外東京でも逞しくやっていけるんじゃないだろうか。

しかしヒロシが東京に進学したとしたら、
半田先生は寂しくなるんじゃないだろうか。
まだ先こととはいえちょっと心配だなぁ…
タマ的には別な意味で寂しいことになるでしょうけどね。（笑

穴に落ちた相沢さんが何故か分裂。
そんな相沢さんたちに告白されて受けた総太だけど、
増えに増えて5人の相沢さんの誰と付き合えば良いのか。
もうハーレムルートで良いんじゃないかな！（投げやり

ロリのともこ以外のゆき、しき、はみの3人もクラスメイトになって、
より一層賑やかになった学校生活。
案外早くクラスに馴染んであっさりと全員総太ラブなのが知れ渡ってしまい、
男の嫉妬展開とかあったけど、基本的にまったりです。

何だかんだで流されて付き合うことになったように見えたけど、
実は総太はちゃんと相沢さんのことを見てたんですね。

しかもその頃から相沢さんは一見クールビューティーに見えて、
その中身が残念美人なことを見抜いていたとかポイント高いです。（笑

その相手である相沢さんは初めてのデートがあれだったり、
しきたちのお陰で壁ドンされる練習してたことが暴露されたりと、
残念さに磨きがかかってますが、そこもまた魅力的と言いましょうか。
エロいことに興味津々なのも魅力的だよね！

まぁ、前作と同じくコメディ色の強いハーレムラブコメなので、
そういった作品が大好物な私は大変楽しめました。
しきたちの身体に異変が起こったけど、
ゆるい展開で楽しくやってくれると思うので3巻も楽しみです。

事故から目覚めたら40歳になっていた14歳の心を持つ大塚くんのコメディー漫画！

この3,4巻同時発売で完結なんですが、予想以上に楽しめた漫画でした。
正直申し上げまして第1話の時点で「出落ちすぎる（笑」と思ってたんですが、
最後まで少年の心を持った40歳という主人公を見事に描ききっており、
むしろ名作の部類に入るのでは、と思わされました。
いやー、本当に面白かったです！
出落ちだなんて思ってすみませんでしたー！

2巻ラストで26年振りの同窓会が開かれたわけなんですが、
大塚くんにとってはついこの間のことだけに「みんなちっとも変わってない」
という言葉には実感がこもってますね。
同級生が言ってたけど抱えるものは増えたけど、集まると戻っちゃうんだよね。
私も20年ぶりの同窓会とかで似たようなこと思っただけにわかるわー
まぁ、リアルだと1割くらいは鬼籍に入るなり刑務所に入るなりしてるんですけどね。（実体験

それにしても予想していたこととはいえ、
初恋の彼女が今好きな女の子のお母さんでしたという展開はキツい！
それでもめげずに村瀬さんのことを好きなままの大塚くんは応援したいよね。

洋子先生は良い先生してると思いますよ。
男運はホント悪いけど。（笑

それにしても大塚くんと村瀬さんの恋が上手くいくとは思わなかったわー
26歳差の恋とかファンタジーすぎるけど、こういうのは有りだと思います！
というか村瀬さんの母であり大塚くんの同級生の山田（旧姓）さんは、
色々な意味で理解がありすぎると思う。
だからこそ、お父さんの心配症っぷりは見事にコメディしてましたね。
まぁ、娘の恋人が自分と殆ど年齢差ないとか心配しない父親はいないだろう。（笑

それにしても村瀬さんが天使すぎて、
本当に恋しているのかちょっと不安だったんですが、
激烈に嫉妬している村瀬さんを見てると
「あ、この娘マジだわ…」
と思い知った次第であります。
というか手も繋がない関係なのに既に尻にしいてて凄い。
まぁ、大塚くんは幸せそうだから問題ないか。（笑

それにしても大塚くんの40歳でも全力で青春してる純粋さが眩しかったです。
それでいて将来のことも親のこともちゃんと考えてたりと、
しっかりしていて良い主人公でしたよ。
もちろん村瀬さんだけじゃなく、
三好や桜井に風使いといった友達に恵まれたというのもあるんでしょうけどね。
それも含めて大塚くんの人徳だったと思います。

トンデモな設定だけど、それを十二分に活かしきったコメディ漫画の名作でした。
次回作にも期待したいですね。