本好きの下剋上 ~司書になるためには手段を選んでいられません~ 短編集3 12月14日発売!
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:: 2011/10/9 日曜日::

■[ラノベ]幼女と少女と童女とキス「鬼物語」

鬼物語 (講談社BOX)
著者/訳者:西尾 維新
出版社:講談社( 2011-09-29 )
単行本(ソフトカバー) ( 292 ページ )
絵師サイト:青 春 電 繪 物 語 – 無名小站

猫物語(白)以降の流れからそうだろうなぁ、と思ってましたが、
作中で阿良々木くんが言ってましたが本当に重箱の隅をつつくように、
無理矢理物語を終わらせようという流れが出来ていて、
読者の想像(妄想)の余地がどんどん無くなってきていて…
でも面白いから困るんだよなぁ。

今回の鬼物語は忍の話と銘打たれていて、実際忍の400年前の話もあるんですが、
物語の中心に居たのは八九寺なんじゃないかな、と。
傾物語が八九寺の話なのに忍が中心だったのに対してバランスを取るかのような塩梅。
しかし八九寺が中心なのは終盤までは喜んでましたが、
ラストを読んでもの凄く切なくなったのでした…

今回の語り部は阿良々木くんだったので非常に変態で面白かったですし、
阿良々木くん視点で忍(幼女)と八九寺(少女)と斧乃木(童女)と戯れて、
不意打ち気味のキスをされまくるというのは非常に萌えでしたが…
その物語の寄り道が面白かっただけに、終着点が物悲しいんだよなぁ。

相変わらずのアニメ関連のメタな発言だとか時系列を無視した発言とか、
そういった面白いさから、言葉遊び的なものは化物語シリーズそのものです。
萌えもあるし、トンデモな忍の行動に呆れることもあるけれど、
相変わらず猫物語(白)以降は取っつきにくいものがあるかも知れません。
まぁ、鬼物語はロリコンな人なら割りと満足できるのではないでしょうか。(ぉ

:: 2011/7/11 月曜日::

■[ラノベ]よしっ。撫子がんばるっ「囮物語」

囮物語 (講談社BOX)
著者/訳者:西尾 維新
出版社:講談社( 2011-06-29 )
単行本(ソフトカバー) ( 292 ページ )
絵師サイト:青 春 電 繪 物 語 – 無名小站

千石撫子は可愛い。

それはもう、化物語シリーズを知っている人なら周知のことと思います。
八九寺や忍も可愛いけど、言動含めて全てが可愛いのが千石撫子なのです。
そしてその「可愛い」を西尾維新が西尾維新らしく突き詰めていったところ、
暗喩でもネタでもなく、千石撫子はララボスになったのです。
失礼、神でした。(><)

本当にね、撫子は可愛い子ぶってるんじゃなくて、可愛い子なんですよ。
天然で、あるがままで、一挙手一投足、その言葉も声までもが可愛いんですよ。
ただ、可愛くて内気に見えて、引っ込み思案のようでいて、実はめんどくさがりや。
エッチなことに実は興味津々で、阿良々木くんのエロ本を熟読したり。
いい子じゃなくて、逃げてばかりで、困ってるようで困ってなくて。
そんな面倒くさいのが千石撫子という女の子なのです。

そしてそんな千石撫子が大好きな阿良々木暦お兄ちゃんに彼女が居ることを知った時から、
静かに物語は始まってて、ラスボスへと到る道に迷い込んでしまったのです。
そりゃー、忍野扇という少女の存在や阿良々木月火ちゃんという、
実は怖くて超絶ブラコンな妹のバッサリした行動が、
ラスボスへと到るまでに後押ししたのは確かなんですけど、
それもこれも千石撫子というキャラクターだからこそそこへ到った、
というのは反論のしようもないと思います。

阿良々木くんが妻妾同衾なキャラクターだったらまた違ったのかもしれませんが、
アレで阿良々木くんは戦場ヶ原に対して一途ですからね。
まぁ、撫子とは一緒のベッドで寝ようとしてましたが。

化物語セカンドシーズンはどれもがキャラクターを掘り下げていて、
そうすることで単なる萌えキャラでなくなり、ショックを受けざるを得ないんですが、
しっかりと面白いという手に負え無さがなんとも西尾維新だな、と。
アニメの化物語で花澤ボイスの撫子に萌え転がっていただけの人にとっては凶器的な。
そんな囮物語でした。

:: 2011/4/11 月曜日::

■[ラノベ]ガンバル駿河ちゃん「花物語」

花物語 (講談社BOX)
著者/訳者:西尾 維新
出版社:講談社( 2011-03-30 )
単行本(ソフトカバー) ( 292 ページ )
絵師サイト:青 春 電 繪 物 語 – 無名小站

第変話「するがデビル」は「猫物語 白」第懇話「つばさタイガー」と同じく、
阿良々木暦視点ではなく、ヒロイン視点で語られており、
即ち神原駿河が主人公であり語り部という形式になっています。
しかもてっきり「つばさタイガー」のサイドストーリー的な話かと思いきや、
時間もすっ飛び、阿良々木くんたちが卒業した後の神原が3年生に進級した直後の物語。

悪魔の左手が完治するまで忍野の目算で残り2年と言った所の神原だけど、
阿良々木くん視点では脳天気に見えながら結構繊細な神原駿河。
進級したある日、忍野の甥を名乗る後輩の扇やバスケ仲間の日傘から聞かされた、
相談したら何でも解決してくれる「悪魔様」の話が「無意識の自分」ではないかと疑い、
会える場所と聞かされた学習塾跡の焼け野原に行くと、中学時代のバスケの宿敵・沼地蝋花に会う…

今回は阿良々木くん視点ではないのでそのぶっ飛んだ行動は少ししか出てきてないですが、
少しでも充分変態というか、実妹と爪切りプレイとか実妹への愛情が留まる所を知らない状態で、
正直大丈夫かこいつと思わざるを得ないのですが、まぁ阿良々木くんですからね!
阿良々木くん以外では貝木と電話口の火憐ちゃんとくらいしか既存のキャラが出てこないという、
神原と新キャラメインな悪魔な話なんですが、神原の区切りを付ける話としては納得な内容でした。

しかし会話の端々に出てくる羽川のその後だとか聞いてると、
そっちの話も読みたいし、「つばさタイガー」の神原視点ではどうなってるのか気になるのですが、
まぁ、次回はなでこメデューサなのでいつか出るかも知れない話を期待しながら、
ボチボチと生きたい所であります。

:: 2011/1/5 水曜日::

■[ラノベ]世界を大いに傾かせる忍と暦の団「傾物語」

傾物語 (講談社BOX)
著者/訳者:西尾 維新
出版社:講談社( 2010-12-25 )
単行本(ソフトカバー) ( 356 ページ )
絵師サイト:青 春 電 繪 物 語 – 無名小站

「まよいキョンシー」というサブタイトルと表紙から八九寺メインと思いきや、
蓋を開けてみればまさかの阿良々木くんと忍のツーマンセルがメインの物語で、
八九寺は確かに物語の中心とも言えるキーパーソンではあるものの、
結局美味しい所は全て忍が持って行った感が否めないです。(笑

受験勉強に必死すぎて夏休み最終日なのに手つかずの宿題の山を前に、
のび太くん的な発想でタイムスリップを思い付く我らが主人公、阿良々木暦。
そしてあばらが魅力的なロリ忍が時間移動が実現できちゃうと言い出したもんだから、
嘘だ嘘だと思いながら実際にやらせてみたら本当に過去に行けてしまった二人。
ただしそれは目的の1日前ではなく、11年前の母の日前日で…

目の前に困っている女の子が居たら歴史を変えるかもしれないという懸念は無視して、
取りあえず助けてしまう、助けざるをえない阿良々木くんのどうしようもない優しさ。
それが招いた結果としての世界滅亡と溢れるゾンビというどうしようもない未来を前にしても、
春休みのことも含めて、過去に囚われず肯定して前に進むことがテーマだったような気がします。
あと、ロリ忍のあばら。(←重要

それにしても全体的に忍のキャラが壊れてるんだけど、これでこそという風にも思える不思議。
特に物語中盤で女子中学生バージョンになった忍をありのまま、
思ったことを素直にテレもなしにべた褒めする阿良々木くんにデレた時の可愛さを見てると、
もうこれはこれで良いんじゃないかな、と諦めの境地にも似た悟りを開いてしまいました。(笑

しかし報われないのは八九寺ファンだよなぁ…
まぁ、八九寺メインにしたら阿良々木くんが都条例に引っかかりそうだし仕方ないですが…
恨むなら都条例を通した都議会にってトコなんでしょうか。(ぉ

:: 2010/11/24 水曜日::

■[アニメ]西尾維新書き下ろし短編も有り「化物語アニメコンプリートガイドブック」

化物語アニメコンプリートガイドブック
出版社:講談社( 2010-10-28 )
単行本(ソフトカバー) ( ページ )
公式サイト:化物語 – 西尾維新アニメプロジェクト

先月末発売をスルーしてたたら、後日西尾維新書き下ろし短編が付いてるのを知るも後の祭り。
Amazonでポチっても中々来なくて悶々としてたら駅向こうの本屋でラスト1冊があって狂喜乱舞。
そんな訳で今更ながら手に入れて堪能したでござる。
少々高かったけど良い買い物させて頂きましたよ。

アニメのガイドブックという訳で、DVD&BDと同じく各ヒロイン毎の分冊で、
各話シーン解説、各ヒロイン役の声優と西尾維新の対談と各ヒロインの4ページ短編を基本に、
監督、美術監督、作曲者、作詞者等々、アニメに係わった人のインタビュー記事や、
各アニメ誌に提供された版権イラスト等を収録した正にコンプリートされた内容となっております。

私が一番気に掛けていたのはやはり西尾維新書き下ろし短編で、
喩え4ページ×5本という短さでも化物語シリーズの面白さが詰め込まれていて素晴らしかったです。
時系列的には化物語と偽物語の間くらいだと思うんですが、
羽川とのカラオケデートや撫子との水着で市民プールはニヤニヤしっぱなしでしたね。
と言うか撫子の「撫子の尻子玉も取って欲しいな!」発言には噴いた。
流石はラスボスの異名を持つ撫子ってばぱないの。

その撫子ですが、先に原作を読んでいる人なら共感できたと思うんですけど、
コンプリートガイドにあるように原作では比較的影が薄かったんですよね。
それがアニメスタッフの愛によってキャラが立ったのには素直にスタッフに感謝したいです。
舐めるようなカメラアングル、苦悩しながらの神原の台詞カットと本当に大変だったんだなぁ。
そして何より命を吹き込んだ花澤香菜さんの演技が素晴らしかったですね。
西尾維新との対談で短編をデート回にしちゃったりとホント色々とグッジョブでした。(笑

そんな訳で値段は多少お高いですが満足度も高いガイドブックでした。
化物語ファンなら買って損はないかと。

:: 2010/11/3 水曜日::

■[ラノベ]羽川翼の失恋「猫物語(白)」

猫物語 (白) (講談社BOX)
著者/訳者:西尾 維新
出版社:講談社( 2010-10-27 )
単行本(ソフトカバー) ( 308 ページ )
絵師サイト:青 春 電 繪 物 語 – 無名小站

○○が可愛すぎて生きるのが辛い。

そんな慣用句(?)が使われ始めて久しいですが、
恥ずかしながらワタクシいくら何でもそんなことないだろうと高を括っていたのですが…、
すみません、今メチャクチャ羽川が可愛すぎて生きるのが辛いです…!

もうね、他の漫画とかラノベを読んでも気が付いたら羽川のことばかり考えてるの。
羽川と戦場ヶ原が一緒にシャワーを浴びて洗いっこしてる所とかどんなのかなー、とか、
羽川が100均で買ったスエット姿ってどんなのだったのかなー、とか、
そんな益体のないことを悶々と考えてしまうのは序の口で、
羽川が人間的に成長…、もとい人間に成ることに対する複雑な思いを抱いたり、
ラストで子供のように泣いてしまう羽川を想像するだけで涙が出てきちゃうんですよ。
ホントどうしよう。

傷物語から続いてきた羽川の一連の物語もここで区切りが付いたんだな、
これで羽川は一人の人間として前に進めるんだな、という感慨を抱きつつも、
羽川の物語はこれでもう終わっちゃうのかな、と思うと寂しさが半端無く胸に押し寄せてくるんですよ。
叶うならば羽川のことをもっと知りたいし、付き合っていきたい。
でも、もうそれも叶わないかも知れないんだよなぁ…

今回の物語は羽川視点で語られる羽川が一人称だっただけに、
全体を通して読むと、あぁ、本当に羽川が阿良々木くんのことが好きなんだなぁ…
ということが良く判り、また、羽川が何を考えているのかも感じられて、
胸がいっぱいになるくらいの感動が…
あぁ、この胸のうちをどうやって表現すれば良いのか私の知識では判らないよ!

本当に羽川が羽川で羽川だから羽川なんですよ!
あぁ…、羽川が可愛すぎて生きるのが辛い…

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