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:: 2014/4/20 日曜日::

■[漫画]果てしなき講和への道のり「ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり」4巻

ゲート 自衛隊彼の地にて、斯く戦えり 4 (アルファポリスCOMICS)
著者/訳者:柳内 たくみ
出版社:アルファポリス( 2014-04-20 )
コミック ( ページ )
公式連載サイト:アルファポリスWeb漫画セレクション
作者サイト:ギャラリーさを

おっもしろいなぁ~!

数ある書籍化されたWeb小説のコミカライズの中でも、
この竿尾悟版「ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり」は図抜けた面白さですよ!
更新頻度も高いし、原作への理解度も深いし、何より完成度がピカイチすぎる!
問題があるとすればWeb連載なために知名度が低いことだけなんだよなぁ…
本当に面白いから是非読んで欲しいです。

で、この4巻は原作2巻、炎龍編に突入した所になります。
かつて伊丹たちがコダ村の避難民を救助する際にLAMで撃退した炎龍が、
今度はダークエルフの里を襲い始めたため、
「緑の人」に救援を求めにダークエルフからの使者として妖艶な美女のヤオがアルヌスに訪れることに。
そして政治的な話としては帝国が特地でのアメリカ的立場にあることが判り、
簡単に撃滅することもできず、内閣の意向もあって講和の方向に話は進んでいくんだけど、
帝国内部では主戦論派の元老院議員や皇帝たちが台頭しており一筋縄でいかなくて…

この作品の面白さは非常に多岐に渡っていて一言で語ることは出来ません。
日本と帝国の政治的な駆け引きだったり、日本の自衛隊無双だったり、
異文化交流の面白さだったり、ロゥリィやテュカといったキャラクターの魅力だったり、
人によってどの要素が琴線に触れるかはマチマチだとは思いますが、
そのどれ一つとっても一級品であることは疑いようがないでしょう!

今回も帝都悪所での地元マフィアへの正当防衛の名目での一方的な銃撃戦はスカっとしましたし、
キャラの魅力も竿尾悟さんのお陰で原作の3割増しは読者に伝わってきますよ!
特に原作でも屈指のロリヒロインであるシェリー嬢可愛いよシェリー嬢。

gate_comic04_01

シェリー嬢に惚れられた菅原さんはロリコンたちの嫉妬で爆発すれば良いんじゃないかな!

それと個人的に一番ポイント高かったのは異文化交流ですね!
アルヌスでPXが開設してからの怒濤の発展が見事に描かれてるんですよ!
扉絵でもアルヌスでの一場面がさり気なく描写されているというのも嬉しいですが、
一番嬉しいのがWeb版で途中で止まったまま書籍化されずにいる「商売繁盛編」のネタが入っていることです!
巻末描き下ろし4コマにも使われてるんですけど、本編にも入れてるのが心憎い!
3巻で湯煙温泉編のネタが入っていたからもしかして…、
とは思ってましたけどこれは本当に嬉しかった。
ちなみに具体的にどこかというと、レレイの寝起き姿とか正にソレですね。

gate_comic04_02

商売繁盛編で書かれていた通りの膝下でカットした官品ジャージに大きめのTシャツワンピース姿!
ここまでしっかりと原作を読み込んだ上で違和感なく物語の中に組み込んでくれるとか、
原作ファンにとってこれほど嬉しい事はないです!

ちなみにWeb版のネタだけじゃなく、実は竿尾悟さんの「コンビニDMZ」のキャラもちょこっと出てます。

gate_comic04_03

雨宮さん、まさか特地にまでやってきてるとは…!(笑

そんなこんなで原作2巻に突入しても面白さは衰えるどころか盛り上がるばかりなので、
みんなももっと読めば良いと思います!

:: 2014/4/19 土曜日::

■[ラノベ]天然ジゴロと努力型ジゴロ「ゲート 自衛隊 彼の地にて、斯く戦えり 外伝 参 黄昏の竜騎士伝説編」

ゲート 外伝 3(黄昏の竜騎士伝説編)―自衛隊彼の地にて、斯く戦えり
著者/訳者:柳内 たくみ
出版社:アルファポリス( 2014-04 )
単行本 ( 508 ページ )

テュカの父親が生きている!?

亜神グランハムからもたらされた情報の真偽を確かめる為にテュカはジゼルから借り受けた飛竜に乗り、
伊丹とともに蛮地と呼ばれるバーレントに居る放牧民パルミア系ルルドを訪れることに。
ただ、バーレントの地では3つの種族が寄り集まった建国間もないヤルン・ヴィエット王国が、
パルミアときな臭い雰囲気になっており、更にそこにケンタウロス種のアカバ族も絡んできて…

外伝1巻がピニャ編、2巻がロゥリィ編で、今回の3巻がテュカ編ですね!
このペースだと次がレレイ編なのですが、実際そうなるっぽいです。
というかまさかメタネタで示唆されるとは思いませんでした。(笑

元々パロネタはそこそこありましたけど、今回はガンダムネタが多かったなぁ。
しかもファースト世代向けのパロが多めだったあたりに作者の年代が判りますね。(笑
それにレレイがナチュラルにデスラー総統のネタをやったのには噴きましたが、
割りと似合ってる気がしないでもないです。
レレイって結構潔癖というか、下ネタNGな子なんですね。
うむ、可愛い。

で、肝心のテュカですが…
今までの苦労が偲ばれます…!
というかテュカのお父さんであるホドリューさん! あんたちょっと予想外すぎるキャラなんですが!?
自らの身を囮にしてでもテュカを助けた姿から誤解してたよ!
まさか女性を口説くことこそ生き甲斐と言わんばかりのジゴロとは思わなかった!
というかそれを力説するとかアホすぎる! あんた本当に不老長命の妖精種エルフかよ!?
もうね、読んでてツッコミを入れまくりでしたね!(笑

ヤルン・ヴィエットの王女シルヴィアも伊丹に惚れたと思ったらあっさりホドリューに懐柔されてて、
結構尻軽やなー、とか思ってたんですけどシルヴィアが惚れたのって魔法で精神が落ち着いた伊丹だし、
ある意味仕方が無いのかも、と思わなくも…
というか今回は伊丹が結構憐れすぎる気がしないでもない。
高所恐怖症の実験させられるわ、幼少期のトラウマを暴かれるわ、
飛竜に乗るためにテュカに精神を操る魔法を掛けられて躁鬱みたいな状態になるわ、
ロゥリィの眷属ということで神々の試練とばかりに色んなトラブルに巻き込まれるわ、
これはもう悲惨以外の何者でもないでぇ…!

それにしてもアカバのスマグラーですが、馬並みのアレで性豪で奴隷に対する扱いとか、
もう色々と”蛮族”って感じが全力でした。
ヤルン・ヴィエットの女王もまだまだ洗練されたとは言えない性格で、
ピニャたち帝国貴族がまだ文明的だと思わせられるバーレントでの出来事でしたね。

取りあえず伊丹は最後の最後で彼らしい所を見せてくれたし、
テュカもそんな伊丹こそ伊丹だと受け入れてるし、ホドリューのことも父離れ出来たみたいだし、
結果だけ見ると良いものだったんではないでしょうか。
テュカも何だかんだで騒動に巻き込まれる前の道中は色々と楽しかったみたいですしね!

そして次はレレイの話かー
次はどの神の思惑で伊丹が苦しむのかな…?(笑

:: 2014/3/25 火曜日::

■[ラノベ]友との決戦「強くてニューサーガ」3巻

強くてニューサーガ 3
著者/訳者:阿部 正行
出版社:アルファポリス( 2014-03 )
単行本 ( 286 ページ )
作者サイト:阿部正行
絵師サイト:ODD NUMBER★★★オッドナンバー■□■□■□■□■□■□■□■□■
絵師twitter:布施龍太 (chameleonrock)さんはTwitterを使っています

4年後に起こる魔族の侵攻を知る、未来から遡行してきた魔法剣士カイル。
侵攻を迎え撃つために人族の英雄となるために色々と動いているんだけど、
未来の出来事はバタフライ・エフェクトで少しずつ変わってきており、
思いもよらない展開がカイルには待ち受けており…

3巻は人族最大規模であるガルガン帝国にジルグスからの使節と共に赴き、
鉱山都市カランでの惨劇を魔族のものであると説明することになったんだけど、
交渉がもつれて何故か武術祭に参加することになったカイル。
更には帝国の末姫にお願いされてセランまで参加することになった上に、
最悪なことに二人の師匠であるレイラまで飛び入り参加してきて…

幼馴染、エルフ、ロリババアにつづいてのヒロインはニンジャですよ! アイエエエ!?
3年後には自信溢れる暗殺者なのに、今だとドジっ娘属性が見え隠れするミナギ可愛い。
賭け事で身を滅ぼしそうなところとかも妙に人間臭くて魅力的です。
まぁ、ミナギのせいでカイルが正座させられるのはちょっと同情します。(笑

カイルが4年後には世界有数の強さになるにしては時間遡行した時点で呆けてたことに違和感がありましたが、
こういった事情があったのかと納得するセランとの決戦でしたね。
それにしてもその決戦の土壇場でカイルが見せたあの魔法だけど、
もしや1巻でシルドニアが危惧していた魂の同化した時の極低確率で云々のアレが原因なんでしょうか。
時間遡行前は魂すらも削りそうなヤバイ薬物を常用してたみたいだしなぁ…

今回はガルガン帝国の個性的な王子と王女といった主要メンバーとの顔見せだけでなく、
メーラ教という前世では表に出てこなかった厄介な宗教団体が出てきたりと、
今後の波乱も予感させるものでしたね。
書き下ろしのエピソードもあって今回は結構充実してた感じがします。

それとコミカライズが始まってます。
予想以上にセライア母さんが可愛かったりと見所があるので、
そちらも楽しみにしていきたいですね。

:: 2014/1/30 木曜日::

■[ラノベ]VRMMO世界に囚われたゲーマーたちの闇「エデン」2巻

エデン〈2〉
著者/訳者:川津 流一
出版社:アルファポリス( 2014-01 )
単行本 ( 312 ページ )
作者サイト:川津 流一

個人的には藤原カムイさんあたりの絵柄で想像していただけに、
相変わらずイラストが合ってないなー
とかそんなことを益体もなく考えてしまう「エデン」の2巻。
表紙も挿絵もダークな雰囲気がバリバリ出てますが、
内容はそれほどまでにドロドロトゲトゲしたものではないです。
一部エグい表現も含まれていますけどね。

1巻で巨龍ヴァリトールを倒し「真バルド流剣術」を取得した師範代が、
リンたち以外にもその強さを見せつけることになるのがこの2巻です。
ヴァリトール素材の装備を作るために鉱石掘りに行った先でモンハウを一人で殲滅し、
更にはダンジョンボスすらも圧倒的に実力で打ち倒す師範代さんマジ凄い。
でもその凄さが爽快感に変わるのは周りにブラッククロスのメンバーが居たからだよね。
俺TUEEE展開は周りに驚き要員が居ることが重要だと再認識させてくれます。

そして後半からの強盗プレイヤー討伐戦なんだけど、
こちらでも初心者流剣術だとバカにしていた奴等が、
師範代の予想外の強さに蹂躙されていく様は実に爽快でしたね!
これこそ「エデン」における俺TUEEEですよ!

そして組織関係の複雑さとドロドロさが予想以上でしたね。
それに1巻のPK野郎なレオンの最期の言葉が伏線だったのには気付かなかったなー
…それにしてもこの世界はVRMMOなんだけど、想像以上に自由度が高いですね。
まさか殺人監禁どころか異性への陵辱まで可能とか、本当にエグい。
こういったエグさはSAOやログホラといった似た世界観の作品にはないものですよね。
本当に現実世界に帰りたい奴等ばかりなのかという命題も含めて。

それにしても今回のことで師範代はほぼ最強といえる装備は整ったけど、
組織間の動向やら、何か色々知ってそうな人たちの暗躍やらと、
ますます事態が混迷になってきた感がありますね。
徐々に師範代の実力が知れ渡るようになってきたけど、果たして今後どうなるのか。
Web連載の方も含めて楽しみに待っています。

:: 2013/10/28 月曜日::

■[ラノベ]史上最強の初心者流派の師範代「エデン」1巻

エデン
著者/訳者:川津 流一
出版社:アルファポリス( 2013-10 )
単行本 ( 279 ページ )
作者サイト:川津 流一

この「エデン」は元々「アクセル・ワールド」や「ダンまち」と同じくArcadia出身です。
途中から小説家になろうにも活動の場を広げて同時連載を開始したので、
「小説家になろうから書籍化」とも言えますが、個人的には「Arcadiaから書籍化」と言いたいトコです。
しかし出版元がアルファポリスとはなぁ…
いや、フリーダムなあそこに比べて普通に有りだとは思うのですが…
まぁ、何はともあれ長期休載がデフォなエデンが書籍化という契機を得たことで、
ちゃんと完結まで突き進んでくれるのでは、と期待し始めています。

物語はVRMMO「エデン」にログインしたプレイヤーが脱出不能になるという、
SAO等でお馴染みな割りとテンプレ的な展開から3年後の世界。
3年経っても脱出の見込みは立たないけど安定しはじめた始まりの町の中で、
初心者用の流派と馬鹿にされているバルド流剣術を一途に師事する通称”師範代”が、
その修練の果てに英雄となっていくストーリーです。

勿体無いなぁ…、本当に勿体ない。
いや、内容はWeb版での不備を幾つか修正されていたりと完成度が上がってるし、
何より馬鹿にされながらも自分の信念に従い地道な研鑽を積んだ結果として、
遙かな高みに到達し、自分を雑魚だと馬鹿にしていたゲスな野郎を一蹴したのは最高に爽快だったし、
戦闘描写もよく出来ていて情景が脳裏にありありと思い浮かべる事が出来る素晴らしいものでしたよ!
それにヒロインたちも魅力的だし、VRMMORPGなのにループ物な伏線が散りばめられてたりと、
本当に面白いんですよ!

でも、だからこそイラストがそれに全然追いつくことが出来てないのが残念でならないです。
元々アルファポリスはイラストに関しては重点を置いてきてなかったですけど、
それにしたってこれほど相性が真逆のイラストレーターを選出するのはなぁ…
特にWeb版で戦闘描写を読んだ時は脳内でダイの大冒険の稲田浩司先生の絵柄で再生されていただけに、
ギャップがハンパなくて脳内補完が追いつきませんでした…

Arcadiaの頃から好きな作品なので是非とも読んで欲しいのですが、
アルファポリスは書籍化されたらWeb版はダイジェスト化されるので、
結局この書籍版を読んで貰うしかないのですが、
表紙が全体的に暗めなのでホラー系と勘違いされるのか非常に心配です。
ダークファンタジーではなく、むしろ少年漫画的な内容なので表紙に騙されないようにして欲しいです。

いや、もう、本当になんでこんなことになったんだろう…

:: 2013/10/10 木曜日::

■[ラノベ]魔族との前哨戦「強くてニューサーガ」2巻

強くてニューサーガ〈2〉
著者/訳者:阿部 正行
出版社:アルファポリス( 2013-09 )
単行本 ( 274 ページ )
作者サイト:阿部正行
絵師サイト:ODD NUMBER★★★オッドナンバー■□■□■□■□■□■□■□■□■
絵師twitter:布施龍太 (chameleonrock)さんはTwitterを使っています

魔王と相打ちになった魔法剣士カイルが偶然4年前に時間遡行したことによって、
魔族の大侵攻に対する準備のために英雄になろうとするサーガの第2巻。
半年で2冊目という順当なペースでの刊行で、エタる心配がなさそうで嬉しいですね。
現在も3冊目の内容を更新中と比較的安定していて安心しております。

1巻で窮地の所を助けたことで縁が出来たミレーナ王女の依頼によって、
ガルガン帝国との係争地である鉱山都市カランへと使者として赴くことになったカイルたち。
しかしカランでは帝国の重鎮である宮廷魔術師第2位の人物も来ているだけでなく、
カイルにとって宿敵である魔族も侵入していて…

割りとセランの外道っぷりが光っていた感じがしますね!
魔技師のゴウを助ける時の話とか、ガラの悪い借金取りたちに同情する程でしたよ。(笑
目的のためなら手段を選ばず、手に入れたものを手放さない為には容赦をせずと、
そんなセランだけにラストの魔族への手心には驚いたけど、
オチを知ってちょっと安心しました。(笑

そんなセランと不本意ながら似た所があるカイルだけど、
カイルの凄い所は未来を知っているからといって驕らずに、
未来で得た教訓を元に周到に罠を仕掛けている所だと思います。
特に失敗した時の為にもしっかりと罠を張ってるとか入念と言いましょうか。
それにミランダさんに対する追求とかも容赦なかったですねー

穏健派の魔王の治世下での潜入捜索班の魔族とはいえ、
まずは前哨戦に勝利したということで一息が付けそうなんだけど、
ガルガン帝国のこともあって厄介な事態はまだ起こりそうですね。
次の3巻に収録されるであろう箇所は現在連載中ですので、
そちらも楽しみに待ちたいと思います。

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